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2011年3月27日 (日)

必読!「フランス原子力機関、日本語で放射能情報発信」~日本政府は何をやっている?

原発事故による放射性物質の拡散について、
日本政府系機関ではなく、
フランスの原子力機関が、詳細なシュミレーションを発表しています。
以下のHPで知りました。

フランス原子力機関、日本語で放射能情報発信」(NIFTY 地球のココロ)
http://news.nifty.com/cs/economy/economyalldetail/chikyu-20110325-11014/1.htm

記事の一部を引用します。

東日本大震災にともなう東京電力福島第一原発事故で、放射性物質の大量拡散が問題となっていますが、フランス放射線防護原子力安全研究所(IRSN)では3月22日より日本語で今回の事故に関する放射能情報の発信を行っています。(中略)
東京電力は福島第一原発の放射線モニタリングポストの測定データを11日の震災直後から「システム点検中」として公表していませんが、IRSNの公表資料「よくある質問」の中で12日から15日までのモニタリングポストのデータを掲載。東京電力が公表せず、フランスのIRSNが日本語版を公表しているのはなぜでしょうか。

東京電力は、データを隠蔽しているのでしょうか?
それよりも、3月26日の読売新聞朝刊(たぶん、他の新聞でも)で、
原子力安全委員会による放射線被曝の予測が図で発表されていました。
国は膨大な予算をつぎ込んでいながら、なぜ今までこういうデータを公開しなかったのでしょうか?
あまりにも遅すぎます・・・

さて、問題の、フランスの原子力機関、
フランス放射線防護原子力安全研究所(IRSN)が発表しているシュミレーションをぜひご覧になってください。

2011 年 3 月 12 日より福島第一原子炉から放出された
放射能雲大気中拡散シミュレーション

http://www.irsn.fr/EN/news/Documents/irsn-simulation-dispersion-jp.pdf

このPDFファイルの中で、
2 –大気中に放出された放射性物質の拡散」と、
3 –放射能雲から人間が受けると考えられる放射線量の推定」が重要です。
アニメーション動画で、放射性物質の時間ごとの移動を見ることができます。

2 –大気中に放出された放射性物質の拡散」は、
私がいる北海道にも関係してきます。
微量な放射性物質が、風向きの関係で、
道東地方やえりも岬方面に、結構来ていたことがわかります・・・
特に釧路・根室方面は、内陸まで来ています。知床あたりまで・・・
動画は再生スピードが速いので、よく自分の住んでいる地域のところの色を注視してみてください。
なお、こちらは、「ベクレル」という単位を使っています。
「被曝」という観点から考えると、
「青色」であれば、さほど深刻に考えなくてもいいのでは、と思いますが、
黄緑や黄色の値があればかなりまずいのでは、と思います。

もっと直接的な、
3 –放射能雲から人間が受けると考えられる放射線量の推定」は、
さらに深刻に考えるべきでしょう。
単位はテレビでもよく使われる「ミリシーベルト」です。
原発周辺は当然のことながら、
黄色の範囲に該当する地域は、放射能汚染が深刻なレベルと考えられます。
避難が必要なレベルなのでしょう。
エメラルドグリーンの地域もかなりまずいレベルです。
海の汚染は深刻ですね・・・
北海道の釧路沖まで影響が出ているようです。
このデータは3月22日までのものです。
最新のデータを早く知りたいものです・・・

それにしても・・・
フランスの原子力機関が、こういうデータを、
わざわざ日本語版まで出しているのに、
当の日本政府は、いつまで「安全だ、ただちに影響はない」とゴマカシ続けているのでしょうか・・・
(もっとも、ようやく事態の深刻さを、ほんの少しずつですが、
現実に即して発表しようとしているようですが・・・あまりにも後手後手すぎます!)
フランス万歳~!Vive la France!感謝です・・・

ところで・・・
シェイクスピアの「リア王」では、主人公のリア王が、
3人の娘のうち、2人の娘による耳に快い甘言を聞き入れ、
率直な物言いをした末娘コーディリアは勘当されます。
甘言に唆されたリア王の行く末には、悲劇が待ち構えていました。
日本は、「リア王」の道を歩もうとしているのでしょうか?
「大本営発表」という、戦前の汚点はまったく忘れてしまったのでしょうか?

現在の東日本に必要なのは、「安全です」という甘言ではなく、
ましてや御用学者の気休めでもなく、
事実を冷静に見つめた正確な情報です。
巧言令色鮮(すくな)し仁」です。
(「普天間」や「尖閣」でさえもゴマカシを行った、
民主党政権には、無理なのでしょうけどね・・・)
残念ながら、もはやテレビニュースの報道は、
半分疑いつつ視聴すべきものになっています。
今こそ、「情報リテラシー」が必要なのです。

フランスの原子力機関の発表や、中部大学の武田教授のブログは、
正直言って、快くありません。
しかし、今知るべき放射線被害の範囲などを、冷静に知ることができます。
武田教授が、3月26日の「放射線の専門家に自重を求める」という記事で、

政治家やメディアでは「国民を安心させなければいけない」と言っていますが、現実に法律で定められた規制値を超えている状態を安全といい、それで安心していいというよりもむしろ、現実をそのまま伝えて判断を社会に任せるべきと思います。」と書いています。
http://takedanet.com/2011/03/post_aea1.html
甘い言葉の「安全サギ」よりも、たとえ耳に痛くとも、国民は事実を知りたいのです!
ノーモア「大本営発表」!

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