NHK・名曲探偵 アマデウス「ヴェルディ“レクイエム”」
今回の「名曲探偵」は、ヴェルディの「レクイエム」でした。
番組内のドラマは、いつになくシリアス調でした。
なかなかよかったと思います。
別の番組みたい・・・
(ちゃんと、ラストシーンでは、コミカルに戻りましたが・・・)
音楽の構造や壮麗さを再認識することができました。
テナーの方が結構すばらしい美声を披露していましたね。
ヴェルディの「レクイエム」といえば、
死人もびっくりして起き上がってくるのでは、と思えるほど激しい「怒りの日」の部分が有名ですね。
三大レクイエム(他はモーツァルト、フォーレ)の中で、一番知られている曲といえます。
「怒りの日」の冒頭は、バラエティ番組やドラマ、CM(たしか、タイヤだったかな・・・)、アニメ・・・
いろいろな場面で効果的に使われており、たぶん一度は耳にしたことがあるはずです。
長野パラリンピック(だったと思いますが・・・オリンピックの方?)でも、
アトラクションのところで使われていて、びっくりしたことがあります。
暴力的な響きで、一度聞いたら忘れられないですよね・・・
私はショルティ指揮VPOのCDを2度も買ったことがありますが、
結局、好きになることはできませんでした。
(今は手元にありません。)
激しすぎる曲ですね・・・
宗教曲の衣をまとったオペラのようです。
ところで、「怒りの日」の部分は、はたして、聖書的・信仰的といえるのでしょうか?
死後の不安を煽るようなテキスト・・・
実は、当のカトリックでも、第二ヴァチカン公会議以降は、葬儀ミサにおいて、
「怒りの日」は省かれるようになっています。福音的な進歩といえましょう。
モーツァルトやヴェルディなどによる、レクイエムにおける「怒りの日」は、
既にコンサートホールだけのものです。
「従って、今や、キリスト・イエスに結ばれている者は、罪に定められることはありません。」
(新約聖書ローマの信徒への手紙8:1新共同訳)
これが、クリスチャンの確信です。
「怒りの日」の中で主に哀願する哀れな信者のようになる必要はありません。
最後の審判と地獄の業火におびえる信仰は、
中世の教会の歪んだ信仰の産物にすぎないのです。
(もっとも、プロテスタントでも、そういう信仰が今も続いているところが多々ありますけど・・・)
「救われた!」という確信こそ、聖霊様と共に歩んでいることこそ、
おどろおどろしい終末論を超えた天の壮麗な世界を見る鍵です。
死んでから天国に行けるかと不安になるよりも、
今、ここで、天国への道を歩み続ける方が幸いなのです。
「また、わたしは天からこう告げる声を聞いた。
「書き記せ。『今から後、主に結ばれて死ぬ人は幸いである』と。」
“霊”も言う。「然り。彼らは労苦を解かれて、安らぎを得る。
その行いが報われるからである。」
(新約聖書ヨハネの黙示録14:13新共同訳)
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