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2010年12月27日 (月)

産経新聞の「【主張】問題教師 数より資質向上の優先を」(12月27日)を読んで

WEB版産経ニュースの【主張】欄を毎日読んでいます。
今日(2010年12月27日)の記事は、教育についてでした。
「【主張】問題教師 数より資質向上の優先を」と題して、
最近の教師の不祥事ニュースのダイジェストと、
はては民主党の35人学級実施政策への疑問なども述べていました。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/101227/crm1012270227008-n1.htm

この記事については、おおむね(7割ぐらい)賛成しますが、
35人学級への疑問や、やる気のない教師を排斥するだけの論調は、
あまり賛成できません。
やる気のない人を排除するだけでは、ボトムアップを図ることはできないでしょう。

確かに不祥事を起こす教師や、やる気のない教師も少なからずいます。
だからといって、記事の出だしのような言い方は、本当でしょうか?
学校の先生たちが、どこかおかしい。
これは、暗に「すべての」学校教師がおかしい、
と言っているのに等しい、侮辱的な発言です。
一生懸命がんばっている先生だって多いはずです。
公立校の教師は約90万人いるそうです。
そのうちのごく一部が不適切だからといって、
すべての」教師が人間失格のような言い方をされるのは心外ではないでしょうか。

問題なのは、教育技術を向上させる公式な制度がないから、
単なる思いつきみたいなもので漠然と教師生活を送るような教師と、
「教師は労働者だ!」と主張する教員組合でしょう。
勤務時間中に政治活動をやったりするのは論外です。

「教師は専門職だ!」と主張し、
教育のプロフェッショナルを目指して日々向上に励むのならいざ知らず、
「教師=労働者」なら、ますます教師への信頼を失わせるだけです。
公立校の教師も、塾の講師のような多面的な評価システムによって、
やる気がある人とない人で給料や待遇に大きな差がつくようになれば、
質は向上すると思います。
どうやったらやる気が出て、戦前のように尊敬・信頼されるような魅力ある職業になるか?
そちらを考え、必要であれば教育予算を上積みできるような政治が望ましいものです。
教育予算をケチったら、国の未来は危ないのです。
(かといって、システムを変えずに人だけ増やすのなら、【主張】の意見は的を得ています。
税金泥棒が増えるだけかもしれません。)

【主張】の意見では、現状のシステムのまま、
今いる教師に更なる負担を強いるだけのような気がします。
抜本的な教育制度の見直し、特に教員養成のあり方を問い直す必要があるといえましょう。

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