NHK・ドラマスペシャル「心の糸」(2010年11月27日放送)を観て・・・
う~ん、主題がちょっと見えないかな・・・
というのが率直な印象でした。
新聞朝刊のテレビ欄で内容を知り、結構期待していたのですが・・・
親子の葛藤がメインなのか、聾唖者の社会進出がメインなのか、
どちらも中途半端で終ってしまったような気がします。
松雪泰子さんら主な出演者が手話に挑んだことは大いに評価できますし、
障がい者もの=美談、で終らないところも評価できます。
でも、たとえば松雪泰子さんや谷村美月さんの役のところを、
本物の聾唖者の方に演じてもらう(たとえば忍足亜希子さんとか・・・)など、
少し配慮があった方がいいと思いました。
また、12月には全面字幕版を放送する、とのことでしたが、
最初から、字幕版を放送した方がよかったのではないでしょうか。
(我が家では字幕放送をいつも使っているので、特に字幕版を必要としませんが・・・)
ドラマの中では音楽の使い方と、「沈黙」の使い方がなかなかよかったです。
あと、ヤクザとの絡みの話は、なくてもよかったのでは、と思いました。
もう一工夫すればよかったかなと思いますが、
聾唖者についてドラマで取り上げた、という社会的な貢献は大きいと思います。
また、ネガティブ・ポジティブ両方の聾唖者の姿をきちんと描いたのもよかったと思います。
最近、障がい者の方々がどのように考えているか、いろいろと知る機会があり、
まだまだノーマライゼーション社会の実現は日本では遠いのだな、と痛感しています。
障がい者の方々の苦労は筆舌しがたいものです。
どうしても、ネガティブになりがちです。
だからこそ、障がいがあっても明るく生きる人の姿というのは、非常に貴重なものです。
ヘレン・ケラーとか乙武洋匡さんとか・・・
積極的に生きていく人は、障がいがあるなしに関係なく、
誰しも後押ししたくなるものです。
難しいことなのでしょうけど・・・
福祉社会の実現に向けて、NHKにせよ、民放にせよ、
いろいろな形で、障がい者の問題について、
これからも取り上げてほしいと願っています。
オリジナル・サウンド・トラック
NHKドラマスペシャル「心の糸」オリジナルサウンドトラック
« 幸せは思い切って1歩踏み出した所に~映画「幸せの1ページ」(Nim's Island) | トップページ | 『赤毛のアン』と不登校~ホームスクーリングという選択肢 »
「映画・テレビ」カテゴリの記事
- 2022年12月のページビュー(PV)数ベスト10記事一覧(2023.01.12)
- 2022年9月のページビュー(PV)数ベスト10記事一覧(2022.10.03)
- 2022年8月のページビュー(PV)数ベスト10記事一覧(2022.09.01)
- グリーグ:「ペール・ギュント」聴き比べ~第1組曲を中心に(2022.07.29)
- プリキュアシリーズ全話見終えて(2022.07.20)
「NHK」カテゴリの記事
- 2022年2月のページビュー(PV)数ベスト10記事一覧(2022.03.01)
- 映画「イーグル・ジャンプ」(原題:”Eddie the Eagle”)※2022年2月13日NHK総合で放送(2022.02.13)
- 道東旅行記2021年12月30日~2022年1月3日(帯広市、釧路市、鶴居村)(2022.01.05)
- 2021年12月のページビュー(PV)数ベスト10記事一覧 ※謹賀新年2022(2022.01.04)
- 大雪や 宴の後の 美しさ(2021年12月18日)(2021.12.18)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント