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2010年11月22日 (月)

メルキゼデクのように(詩篇110:3~4)【自作曲】

キリスト教における「祈りの王様」ともいえる「主の祈り」の中には、
「み国が来ますように」(御国を来たらせたまえ)という言葉がありますね。
「み国」という言葉は、普段の言葉ではまず使いませんが、
直接的には、「(神の)王国」ということです。
英語では"Kingdom"という語を使っています。
そう、主なる神様は「王」である、君主であり、
私たちの全生活を支配・統治されている、ということを表明していることになりますね。
(「主の祈り」については、
私のブログのカテゴリ「主の祈り」であれこれ書いていますので、
よろしければお読みくださいね。)

年間最終主日は、終末・再臨の時に「王」として来られる方を瞑想せよ、
と指し示すような聖書箇所を使っている教会が多いですね。
カトリック教会では、特に「王であるキリスト」として祝っています。
そこで、今回は、「王」であるお方を瞑想するにふさわしい自作曲を紹介します。
タイトルは「メルキゼデクのように」。
テキストは、詩編110:3~4カトリック訳です。
厳かな感じのホ短調の曲です。
なお、「おまえは永遠の祭司」という言葉が出てきますので、
そこは「あなたは」と読み替えた方がいいのでは、と思い、
(あなた)というの下に入れています。
ここでの「おまえは」は神様からメシアを呼ぶ際であって、
私たちが呼びかける場合は「おまえは」では変ですね。

「メルキゼデク」というのは、新共同訳の詩編110では、
(わたしの正しい王)」という本文に組み込まれた註が書かれています。
新約聖書の「ヘブライ人への手紙」7:2では、
メルキゼデクという名の意味は、まず「義の王」、次に「サレムの王」、つまり「平和の王」です。
(新約聖書 ヘブライ人への手紙7:2新共同訳)
という記述があります。
旧約聖書では、
わずか3ヶ所(創世記14章に2ヶ所、詩篇110に1ヵ所)にしか言及がない謎の人物ですが、
新約聖書のヘブライ人への手紙では9ヶ所にわたって言及されています。
キリストは新しい、メルキゼデクのような大祭司である、ということが、
巧みに論証されています。
詩篇110:4は特に有力な根拠とされているところです。

今回使用しているカトリック訳は、
あまり知られていませんので、テキスト本文を引用します。

生まれた日から あなたには王の威厳が備わっている。
あなたは朝の露のように生まれ、光り輝く。
『メルキゼデクのように、おまえは永遠の祭司。』
これは ゆるぎない神のことば。


参考までに、新共同訳と新改訳の同じ箇所を記載しておきます。

(新共同訳)
あなたの民は進んであなたを迎える
聖なる方の輝きを帯びてあなたの力が現れ
曙の胎から若さの露があなたに降るとき。
主は誓い、思い返されることはない。
「わたしの言葉に従って
メルキゼデク(わたしの正しい王)。」

(新改訳)
あなたの民は、あなたの戦いの日に、
聖なる飾り物を着けて、夜明け前から喜んで仕える。
あなたの若者は、あなたにとっては、朝露のようだ。
主は誓い、そしてみこころを変えない。
「あなたは、メルキゼデクの例にならい、とこしえに祭司である。」

カトリック訳の欄外註によると、
3節の原文は破損して、復元の試みが数多くなされている。」とのことです。
確かに、新共同訳・新改訳どちらも3節のところは意味不明ですね・・・
それらに対して、カトリック訳は、意訳かもしれませんが、
整った意味があります。
キリストのご降誕を預言するような内容になっていますね。
生まれた日から あなたには 王の威厳が備わっている。
あなたは朝の露のように生まれ、光り輝く。
ベツレヘムの星と羊飼いの礼拝の様子が目に浮かびそうです。

メロディ(midiファイル)と楽譜(PDFファイル)とは、
下記からダウンロード願います。もちろん無償です。

「20101122_psalms110003no01.MID」をダウンロード

「20101122_psalms110003no01.pdf」をダウンロード

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