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2010年11月17日 (水)

少子化対策・待機児童解消の前に・・・子供の幸せの視点を考えるべきでは?

保育園に入れない、待機児童の解消対策として、
政府は幼稚園と保育園の一体化をすすめようとしています。
保育園なり幼保一体化した「こども園」をいっぱい増やすのが、
仕事を持つ母親にとって便利であり、
保育に欠ける子を減らすのにいい、というわけです。
確かに、共働きが当たり前の現代日本では、
有権者にアピールできる内容ですね。

しかし、子供の視点から考えてみると、保育園などを増やすことが、
本当に、子供自身の幸福につながるのでしょうか?
母親と一緒にいる方が、はるかに幸せなのではないでしょうか。
私なら、保育園やこども園を増やすことに税金をつぎ込むぐらいなら、
3歳までは働かなくとも十分に食べていけるぐらいの手当を充実させた方がいいのでは、と考えます。
それに、待機児童の問題は、実は全国すべてで、ではなく、
大都市圏だけの問題です。
労働環境の整備などでもある程度対応できるのではないでしょうか。

少し古い記事ですが、
待機児童解消の問題について、短いながらも包括的な問題提起をしているものを見つけました。
子供の視点が欠けている…政策に苦言 池本美香・日本総研主任研究員」という、
産経新聞の記事です。
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/dompolicy/400067/

日本の少子化対策・保育政策の問題点について、
中心となる部分を少し抜粋します。


--保育政策はどうか

 「待機児童をなくすことしか注目されておらず、半端だ。詰め込まれて長時間預けられる子供たちはどうなのかという視点がない。育つ環境が悪ければ後に問題行動も起こる。結局、中途半端にお金をかけて後でお金がかかる。少子化対策といっても、いかに多く子どもを生んでもらうかしか考えていない。それを受けて、子供は本当に幸せになっているのかという視点がない」

 --子供からの視点か

 「親と長時間一緒にすごせずストレスを抱えている問題に目が向けられない。何年も前から少子化対策が叫ばれてきたのに、だれも子供がどう感じているのかを考えない。子供がおかれた状況に目を向けようとしない。国際的に非常に珍しいことだ」

 --少子化対策の課題は

 「専門家が分化している。役所も分かれている。各分野をどうつなげていくか。幼保一体化がどうなるのか楽しみにしているが難航してるようだ。日本でいう認定こども園も、イギリスではその効果についてリサーチがあって、議会で詳細な報告書が出されている。日本でも、数を増やそうと話題になるが、効果についてリサーチ予算がないから、議論が深まらなくて運動論に終始している。どんな効果があるのか、財政的にどうなのか研究が必要だ」

ぜひ記事全体をご一読願います。
もぐら叩き的な問題解決ではないものとは、というのが少し見えてくるはずです。

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