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2010年4月14日 (水)

母をたずねて三千里(完結版)

世界名作劇場の完結版シリーズの続きです。

シリーズ中の代表作の一つである、
母をたずねて三千里」の完結版を観ました。
小さい頃から、とっても印象的なOP曲だけは知っていましたし、
度重なる再放送を何回か観たような記憶はかすかにありますが、
きちんと本編を観たのは、意外と最近で、
NHKのBS2で放映されていた時です。
ただ、どちらかというと、冗長な話が多いので、
きちんと観ていたわけではありません。
物語終盤のところは、だいたい観ていました。
(私にとっては、全編観たい、という作品ではありません。)

もともと、少ない分量の話を、かなり水増しして、
52話分の話にしていますので、
原作にない話が多いです。
ただ、ペッピーノ一座の話とかは、原作になくとも、
魅力的なのは確かです。

完結版の構成は、時系列順ですが、
かなり物足りない気がします。
本編第27話の「フィオリーナの涙」のところは、
さらっと触れられてはいますが、
もう少し、時間をとってほしかったかな、と思いました。
一番感動したシーンは、後篇の、
パブロとの友情のところでした。
お母さんと再会できたところは、
本来なら一番感動するところのはずですが、
なぜか今回は、それほど感動しなかったです。
母をたずねて三千里」の入門編としては、
この完結版はいいと思いますが、
それ以上の存在ではありません。

ED曲は、本編ではあまり動きのない映像でしたが、
完結版では、アメディオのユーモラスな映像に差し替えられていました。
これはOKだと思います。
OP曲は、世界名作劇場シリーズ中、傑作の部類に入りますね。

この作品の魅力となるところは、人の助けあいです。
マルコは、一人で頑張ったから、
お母さんのもとへたどりつけたのではありません。
ひどい目にもあったけれども(盗難やウソなど)、
いろいろな人が、要所要所でマルコを助けてくれたからこそ、
たどりつけたのです。
だから、ラストシーンは、
アルゼンチンでお世話になった人々に、
各地で別れを告げるシーンになります。
人が人を信じあえる社会、これが理想ですよね。

母をたずねて三千里」の原作は、
イタリアのデ・アミーチスの小説『クオレ』です。
(「クオレ」とはイタリア語で「心」などの意味。)
その物語の中の「おはなし」というものが、
母をたずねて三千里」なのです。
原作は、一部の話が道徳の教科書に採用されるほど、
道徳的で、すばらしい物語です。
少年少女の読み物として、今も色あせない価値があります。
私が読んだのは、岩波少年文庫版です。
ただ、今はAmazonで取扱がないようです。
下に紹介したものは、まだ読んだことがありませんので、
無印としました。
児童向けの本では、上下巻にされることの多い本作ですが、
1冊で全体を読むことができます。

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クオーレ (平凡社ライブラリー)



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著者:エドモンド・デ アミーチス




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