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2010年3月31日 (水)

わたしの魂は沈黙して(詩篇62から)【自作曲】

今回は、詩篇62への作曲を紹介します。
テキストは、旧約聖書 詩編62:2,3,6~9,12,13新共同訳です。

変則的な引用なので、テキストを全文引用します。
なお、[ ]内は、一部テキストを変更したところです。
(わたしたち⇒われら)


わたしの魂は沈黙して、
ただ神に向かう。
神にわたしの救いはある。
神こそ、わたしの岩、わたしの救い、
砦の塔。わたしは決して動揺しない。

わたしの魂よ、沈黙して、ただ神に向かえ。
神にのみ、わたしは希望をおいている。
神はわたしの岩、わたしの救い、
砦の塔。わたしは動揺しない。

わたしの救いと栄えは神にかかっている。
力と頼み、避けどころとする岩は神のもとにある。
民よ、どのような時にも神に信頼し
御前に心を注ぎ出せ。
神は[われら]の避けどころ。

ひとつのことを神は語り
ふたつのことをわたしは聞いた
力は神のものであり
慈しみは、わたしの主よ、あなたのものである、と
ひとりひとりに、その業に従って
あなたは人間に報いをお与えになる、と。


イエス様が捕らえられてからの福音書の記事を読むと、
イエスは黙り続けておられた。」(マタイ26:63新共同訳)
といった記述が何箇所かあります。
苦役を課せられて、かがみ込み
彼は口を開かなかった。
屠り場に引かれる小羊のように
毛を切る者の前に物を言わない羊のように
彼は口を開かなかった。
(旧約聖書 イザヤ書53:7新共同訳)と書かれているように、
救い主(メシア)であるイエス様は、あえて沈黙を守られました。
人に助けを求めるよりも、父なる方に向かって、
助けを求めておられたのでしょうね。

私達も、身近に信頼できる友人がいて、
悩みを打ち明けられれば一番いいですが、
しばしば、人の慰めは、救いにならないことが多いです。
むしろ、あえて苦しい心を、主にぶつける方が、
真実な解決を見いだす場合が多いです。

この詩篇の作者は、頼りにならない人の助けよりも、
まず神様に向かい、神様のご性質(属性)を思い起こし、
信頼を告白します。
そのうちに、心が引き上げられる体験を得たのでしょう。
詩篇によくあることですが、最初は苦しみを告白していたのが、
最後には確信と讃美で終わります。
(詩篇88は例外的ですが・・・)

私の作品においても、最初はニ短調で始まりますが、
最後はニ長調で終わります。
ひとつのことを・・・」のところから転調します。

なお、詩篇についての理解を深めるためにいい本があります。
来住 英俊神父の、
目からウロコ 詩編で祈る」(女子パウロ会)です。
これはオススメですので、ぜひ読んでみてください。
薄いながらも、すばらしい内容です。
詩編の「心」がわかりますよ。

目からウロコ 詩編で祈る



目からウロコ 詩編で祈る


著者:来住 英俊




目からウロコ 詩編で祈る

テキスト・楽譜と、メロディは、下記からダウンロード願います。

「20100331_psalms062002no01.MID」をダウンロード

「20100331_psalms062002no01.pdf」をダウンロード

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