「最近の若者は・・・」は本当か?
「最近の若者は○○だ・・・」という言葉をよく耳にします。
「草食系」とか「キレる」とか・・・
実は、「最近の若者は・・・」の言い草は、別に「最近」始まったものではありません。
確かな引用ではありませんが、ピラミッドを建設していた古代エジプトとか、
古代ギリシャのプラトンの時代でさえ、既にそういう言い方がされていたとか・・・
昨日、書店で、
小学館刊行の「SAPIO」2010年3月10日号をふと立ち読みしました。
面白い記事がありました。
後藤和智氏による
『我田引水の根拠なき「若者論」をバラ撒く「元若者」たちの偽善』
というものです。
http://www.zassi.net/mag_index.php?id=55
記事の要旨は、
「宮台真司氏や香山リカ氏のように、
全体からすると極めて少数で例外的な凶悪事件などを引き合いに、
『今の若者は○○だ』と決め付けるような言い方をするのは、
社会全体にとって悪影響を及ぼしている」というようなものだったと記憶しています。
(雑誌を買ったわけでないので、正確でなかったらゴメンナサイ。)
ちなみに、後藤和智氏のブログは以下のとおりです。
「新・後藤和智事務所~若者報道から見た日本」
http://kgotoworks.cocolog-nifty.com/
ブログをざっと見た限り、私は氏の意見に必ずしも全部賛成、
というわけではありません。あしからず・・・
最近の具体的な例を挙げましょう。
たとえば、スノーボードの国母選手。
服装問題でさまざまなバッシングを受けましたね(当然ですが・・・)。
ただ、国母選手たった一人をもって、
「今の若者は礼儀を知らない」などと決め付けるのは、
いかがなものでしょうか?
「若者」には、同じ年齢くらいの人およそ何百万人かが含まれます。
その人たち「皆」が、彼のような人「ばかり」でしょうか?
そんなことはありえませんね。
ともするとマスコミは、悲観的な情報をタレ流しにしています。
そして、もっとまずいことは、
私達がそれらの情報の真偽をよく確かめずに、鵜呑みにしてしまうことです。
もっと客観的に、
かなりの人数を対象にして作られた統計資料をもとにするなら別ですが、
ある一部をもって、「今の若者は・・・」と断言するのはよくないですね。
ちなみに、こういう「今の若者は・・・」と単なる主観に過ぎないものを、
根拠もなく論じるのを、「俗流若者論」というそうです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BF%97%E6%B5%81%E8%8B%A5%E8%80%85%E8%AB%96
「ごく一部の若者の傾向を、若者全体の問題に誇張して、大袈裟かつ興味本位に論じている事が殆どである。要は現代の若者を、日ごろの不平不満や鬱憤、苛立ちの単なる捌け口のターゲットの対象として攻撃しているに過ぎないといえる。」(WIKIより引用)
あと、「最近の若者は本を読まない」のは本当でしょうか?
本の質はともかく、実際には、「若者=青少年」は、
昔以上にたくさん本を読んでいる、という統計資料があります。
「今の若者はキレやすい」も本当でしょうか?
むしろ、全体的に見て怖いのは、
若者よりも、60歳以上の高齢者かもしれません。
高齢者の犯罪率は、1980年頃は1%だったのが、
2000年頃には、9%にものぼっている、という統計資料もあります。
http://news.livedoor.com/article/detail/4510394/
http://dain.cocolog-nifty.com/myblog/2007/06/post_1e56.html
http://dain.cocolog-nifty.com/myblog/2008/04/post_1fd4.html
私達はともすると、「よい知らせ」よりも「悪い知らせ」を信じがちです。
「今の若者は・・・」みたいのが口癖になったら、
精神的に年老いた証拠といえるかもしれませんね。
また、「日本はひどい国だ」のたぐい、
教員組合、共産党、キリスト教(政治運動主体のところ)の3Kのデマも、
信じるに価しませんね。(ついでに朝日新聞も?)
(特にキリスト教は、「赦し」を説く一方で、ちゃっかり過去の事を赦していません。
かえって、憎悪をあおっています。
これも正確に言えば、「すべての」キリスト教会がそうである、
というわけではありません。あしからず。)
私達が、若い世代を認め、励まし、新しい時代を築けるように、
もっと希望や夢を語る必要があります。
「今の若者は・・・」という根拠のない「偽り」に、
当の若者たちが囚われ、
自信をなくし、やる気を失わせてはいないでしょうか?
「あなたの未来には希望がある、と主は言われる。」
(旧約聖書 エレミヤ書31:17新共同訳)
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