みことば殺「言」事件(マルコ4:19)
「被害者は、マルコ4:19(推定2000歳)、
死因は窒息死。容疑者は、クリスチャン某・・・」
なんのことやら。
実は、新約聖書のマルコ4章を、エマオ出版訳で読んでいたときに、
19節「みことばの息を詰まらせて」という表現が出てきたからです。
「みことばの息を詰まらせて」、というと、
何か「みことば」さんの首を絞めて殺すようなイメージを受けました。
この箇所は、「種蒔く人のたとえ」の解き明かしのところですね。
ちなみに、従来のマルコ4:19の訳は:
新共同訳:
「この世の思い煩いや富の誘惑、その他いろいろな欲望が心に入り込み、
御言葉を覆いふさいで実らない。」
新改訳:
「世の心づかいや、富の惑わし、その他いろいろな欲望がはいり込んで、
みことばをふさぐので、実を結びません。」
岩波書店訳:
「この世の[ありとあらゆる]思い煩いや、富の誘惑や、
ほかの[さまざまな]ものごとへの欲望が入り込んで来て、
〈言葉〉を[まったく]窒息させてしまい、
[〈言葉〉が]実を結ばなくなってしまうのだ。」
そして、今回冒頭に取り上げた、エマオ出版訳です。
「しかし、この時代の色々な心遣い、豊かさからの惑わし、
その他の諸事についての欲望が入り込んできて、
みことばの息を詰まらせて、実を結ばなくならせる。」
改めて、「みことばは生きている」ものである、ということを、
この訳を通して感じました。
単に、乾いた法律のようものではなく、
血の通った、生きた存在なのですね。
そう考えると、今まで数多く、「みことばの息を詰まらせて」、
みことばを殺してきたのか、恐ろしくなります・・・
少しでも多く、
みことばの実を結ばせる生き方をしていきたいものです。
「というのは、神の言葉は生きており、力を発揮し、
どんな両刃の剣よりも鋭く、精神と霊、
関節と骨髄とを切り離すほどに刺し通して、
心の思いや考えを見分けることができるからです。」
(新約聖書 ヘブライ人への手紙4:12新共同訳)
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