映画『カールじいさんの空飛ぶ家』
『カールじいさんの空飛ぶ家』は、大人向けのファンタジー映画です。
昨日、妻と一緒に、2D・字幕版で、この映画を観ました。
冒頭の10分間、主人公カールと、その妻エリーとの話は、
とても感動的でした。
この部分だけでも、十分と言えるぐらいの、すばらしさがあります。
幼い時からの夢だった、エリーとの冒険旅行。
結局、カールは妻エリーの存命中に、
その夢を果たすことはできませんでした。
妻亡き後、一人残されたカールは、無数の風船を家につけて、
家ごと、冒険の旅に出ます。
不器用な少年との出会い、
かつてのあこがれだった冒険家との出会い、
怪鳥や犬たちとの出会いなどを経て、
カールは妻との夢をなんとか実現させます。
映画の中で、「じいさん対じいさん」のシーンがあります。
敵役の、冒険家マンツは、主人公の影のようなものなのでしょう。
主人公カールは、亡き妻との約束、という過去を追い求め、
冒険家マンツは、失われた名誉を回復するため、
どんな手段を使ってでも、怪鳥を探し求めています。
精神的な「老いの醜さ」の象徴ですね。
過去に生きるのではなく、未来に向かって生きる。
たとえどんなに年老いても・・・
それが、カールの亡き妻エリーの遺したメッセージでした。
最初の10分間以外で、感動したのは、
主人公カールが、亡き妻エリーの本当に伝えたかったことを、
心から悟るところでした。
「人生そのものが、冒険である。」
奇想天外なストーリーでしたが、
じっくりと楽しめるアニメでした。
危機一髪を乗り切る伏線が随所にある、
構成力の見事さにも感心しました。
(空飛ぶ家、という根本的な設定はさておき・・・)
映画の公式HPは、以下のとおりです。
http://www.disney.co.jp/movies/carl-gsan/
なお、原題は、”Up”です。
実にそっけないタイトルですね。
日本語版ではより具体的なタイトルをつけたのは、
正解ですね。
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