映画『クリスマス・キャロル』
11月29日(日)の夜、妻と一緒に、
映画『クリスマス・キャロル』を観に行きました。
原作である、ディケンズの『クリスマス・キャロル』は、
私にとっては、幼い頃からなじみのある物語です。
絵本として読んだのは、たぶん小学校低学年の時だったと思います。
両親が買ってくれた、世界名作文学絵本(だったと思いますが・・・)シリーズの中に、
『クリスマス・キャロル』がありました。
その後、高校生のときに、村岡花子の訳による新潮文庫版を読みました。
大変感動したので、
22~23歳頃まで、毎年クリスマスになると、読み返していました。
あと、たぶん1970年にミュージカル映画化された、
実写版の『クリスマス・キャロル』も、観た事があります。
ディズニーによる今回の映画化を知ったのは、テレビのCMによります。
そのCMが放送されていたときに、私は妻に、
「原作を読んだことがある?」ときくと、妻は、「ない」と答えました。
それで、私が妻に、「原作を読んでみたら?」とすすめると、
妻は、「それなら、日本語訳ではなく、本当の原作である、英語ので、
あなたが読んでみたら?」となってしまいました・・・
そうして、さっそく、原作の英語版(講談社英語文庫)を買うことになってしまいました。
妻は大変英語が得意なので、今はまず妻が、英語で原作を読んでいます。
さて、ようやく、映画の話に移りましょう。
映画が始まって、まず感じたのは、「奇妙な映像だな」ということです。
実写ではないし、さりとて単純なCGアニメ映画、というわけでもないし・・・
時には実写そのもの、という映像になると思えば、
なんだか人形劇のようにも見える時もあります。
しかし、物語が進んでくると、
どうしてこのような映像表現をする必要があるのかがよくわかります。
実写でも、単純なCGアニメでも表現できないからなのです。
話の筋は、有名な物語であるし、
実際に観てもらったほうがいいと思いますので省略します。
印象に残ったシーン等をいくつかあげます。
まず、カメラワークの見事さです。
実写であれば、ありえない視点からの映像がよく出てきます。
マーレーの亡霊が出現する前触れとして、ベルが突然鳴り出すところが、
その典型です。
一番美しいと思ったシーンは、
過去の精霊と一緒に、スクルージが空を飛んでいくところです。
あの飛翔感覚は、まるで宮崎駿の映画の飛行シーンを、
実写化したようなものに近いです。
そして、それはとても美しい光景でした。
ここだけでも、この映画は観る価値があります。
感動的なところは、
現在の精霊と一緒に、スクルージが、
使用人のボブの家でのクリスマスを見るところです。
それは、あたかも神様が地上を見下ろして、
憐みのまなざしを向けているような感覚でしょうか。
映像表現としてちょっとやりすぎかな、と思ったのは、
未来の精霊のところです。
見せ場としては、面白いのでしょうが、
あんなにスリリングな場面が必要だったのか、少し疑問でした。
ただ、未来の精霊に、一言もしゃべらせず、不気味さを強調したのは、
演出上とてもうまいな、と思いました。
クリスマスシーズンには、毎年観てみたい映画の一つになりました。
妻も、大満足でした。
原作ともども、ぜひ観る・読むことをおすすめします。
(なお、講談社英語文庫の、「オススメ度」が低いのは、
英語が得意な人向けだからです。)
「いつまでも残るものは信仰と希望と愛です。
その中で一番すぐれているのは愛です。」
(新約聖書 コリント人への手紙 第一13:13新改訳)
クリスマス・カロル (新潮文庫)
クリスマス・カロル (新潮文庫)
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クリスマス・キャロル―A Christmas carol 【講談社英語文庫】
クリスマス・キャロル―A Christmas carol 【講談社英語文庫】
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