書評:毛利恒之著『恋ひ死なむ~殉愛のキリスト者 手島郁郎』(ミルトス)
「キリストの幕屋」の創始者、手島郁郎の伝記です。
手島郁郎の熱烈な信仰に惹かれて、
ぜひ読んでみたいと思っていた本です。
著者は、映画『月光の夏』の原作者でもあります。
全体としては、とても読みやすく、わかりやすい文章で書かれています。
読みやすいので、私は270頁余りのこの本を、1時間かからずに読み終えました。
手島郁郎という人を知る上で、一番よい入門書になるでしょう。
しかし、エリヤのような激しさを持っていた手島郁郎の信仰を、
とらえきれていなかったようにも思えました。
また、1950年代以降の話が、ほとんど触れられていなかったのも残念です。
少し物足りなさが残りました。
日本的キリスト教の最も成功した例が、「キリストの幕屋」ではないかと、
私は考えています。
手島郁郎の名は、日本において、もっと広く知られるべきものです。
(「キリストの幕屋」については、また機会があれば、
書いてみたいと思っています。)
恋ひ死なむ――殉愛のキリスト者 手島郁郎
恋ひ死なむ――殉愛のキリスト者 手島郁郎
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