映画『サマーウォーズ』
毎月1日は、映画の日なので、
映画館では、1本千円で映画を観ることができますね。
久しぶりに、妻と一緒に、映画館に行きました。
8月1日から上映されている、『サマーウォーズ』を選びました。
私の市では、この作品は、10月9日までの公開予定のようです。
細田守監督の前作、『時をかける少女』がとても素晴らしかったので、
今回の作品も、ある程度期待していました。
予想以上に、いや、前作以上に素晴らしい出来だと思いました。
妻に、この作品を観終わってから、すぐに感想を聞いてみました。
「1本で2本分観た感じみたい。」というコメントでした。
確かに、映画の中では、
実際の世界でのドラマと、
ヴァーチャル世界(映画の中では「OZ」)でのドラマがあります。
私は、「セカンドライフ」とか、オンラインゲームとかはやりませんが、
そういうのにハマっている人には、映画の中の「OZ」は、
もうすぐ先の未来、という感じなのでしょうね。
テーマは、一言でいえば、「つながり」です。
インターネットや通信網、ヴァーチャル空間での「つながり」といった、
「デジタル」なつながりに対して、
家族・親戚・友達と、電話機(しかも、黒電話!)といった、
「アナログ」のつながり。
小さな、たわいのない嘘から物語は始まり、
そこから、とてつもなく大きなスケールで物語が展開していきます。
途中で出てくる小さなエピソードの積み重ねが、
後で問題解決の糸口になっていく、巧みな構成が絶妙でした。
一族が結束して敵に立ち向かっていく中、
世界中の、それこそ面識も何もない人々が一瞬、
ひとつの「家族」のようになってつながっていくところ、
(最終場面の少し手前)ここが私にとっては圧巻でした。
この物語を観終えて、私は2つの聖書箇所を思い起こしました。
一つは、新約聖書 ヨハネによる福音書12:24です。
「一粒の麦は、地に落ちて死ななければ、一粒のままである。
だが、死ねば、多くの実を結ぶ。」(新共同訳)
もう一つは、旧約聖書のエステル記4:14です。
「この時にあたってあなたが口を閉ざしているなら、
ユダヤ人の解放と救済は他のところから起こり、
あなた自身と父の家は滅ぼされるにちがいない。
この時のためにこそ、
あなたは王妃の位にまで達したのではないか。」(新共同訳)
物語の中で、主要人物の一人である、おばあさんの死というのが、
まさに世界の救いにつながっていくところが、
上記のヨハネ12:24の御言葉を連想させました。
そして、主人公と、そこに居合わせた一族が力を合わせ、
それぞれの役目を果たしていくところが、
上記のエステル記の御言葉を連想させました。
映画を観終わって、自分自身の「つながり」を考えてみました。
すぐ、10年程前の私の母方の祖母のお葬式を思い出しました。
そのお葬式には、200名以上の方が参列しましたが、
そのうちの半数、約100名が、家族・親戚縁者でした。
たくさんの子や孫がいたので、みんな集まると、それだけで、
すごい数になったのです。
人と人とのつながり、
特に自分の家族とのつながりを見つめるよい機会になると思います。
また、さわやかな青春映画としても、ぜひおすすめの作品です。
公式サイトは以下です。
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