リルケの詩『秋』との出会い
前回は、リルケの詩『秋』への自作曲(日本語版&ドイツ語版)を紹介しました。
今回は、この詩との出会いについて書きたいと思います。
私がこの詩と出会ったのは、確か高校生の時です。
当時、私はドイツ語、イタリア語、フランス語などの、
英語以外の外国語を習得したいと思っていました。
(残念ながら、「ものにした」といえるレベルからは今も程遠いです。
しかし、文字、文章を音読したり、歌ったりするには、困らないです。)
特に、その中では、ドイツ語が一番好きでした。
ドイツ語関係の本として何冊か買いましたが、
その中の一冊が、小塩 節氏著の『ドイツ語コーヒーブレイク』でした。
(NHK出版。現在はたぶん絶版。)
この本は、前半が、ドイツ語の簡単な会話集となっていますが、
後半は、ドイツとドイツ文化を理解する上で欠かせない、
聖書、キリスト教に関する話がけっこう書いてあります。
その後半部分の中に、リルケの『秋』が掲載されていました。
ドイツ語関係の本なのに、ドイツ文学だけではなく、
ドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』まで取り上げられていました。
当時、文学少年だった私にとって、読書の指針となるような本の一冊でした。
いや、それ以上に、私にとって、
キリスト教・聖書への大きな道しるべとなった一冊、ともいえます。
(残念ながら、今この本は、手元にはないですが・・・)
リルケの詩『秋』への作曲が導かれたのは、
2005年の11月でした。
秋が終わりを告げ、もうすぐ冬が到来しようとしていた時です。
たぶん、すごく孤独感を抱えていた時だったのでしょうか?
作曲当時の事は、今ではもう思い出せません。
詩との初めての出会いから、十数年。
このような形で結晶することができたのは、
神様からのすばらしい恵みでした。
「けれども ただひとり この落下を
限りなくやさしく その両手に支えている者がある」
私たちが失意の中にあっても、
深い孤独を感じていても、
実はそのお方の御手に抱かれていることを、実感できますように・・・
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