書評:松尾芭蕉『おくのほそ道』(角川ソフィア文庫)
この写真は、今年の誕生日に、日本三景の一つ、
松島へ初めて行った際に撮ったものの一つです。
松島に行ってから、無性に『おくのほそ道』が読みたくなりました。
「月日は百代の過客にして、行きかふ年もまた旅人なり。」
『おくのほそ道』の、あまりにも有名な冒頭の一文ですね。
中学生の時、国語の授業で暗唱させられませんでしたか?
人生は旅・・・
中学生の時は、あまりピンと来なかったこの言葉も、
年月を経て、人生経験を重ねてくると、深く共感できます。
今回書評として取り上げるのは、
角川ソフィア文庫の「ビギナーズ・クラシックス 日本の古典」シリーズ中の、
『おくのほそ道』(全)です。
非常にわかりやすく、読みやすいものです。
最初に、振り仮名付の現代訳が書かれ、
次に原文、そして、解説やコラムがついています。
同じ角川ソフィア文庫から、少し硬い現代語訳が出ていますが、
私にとっては、この「ビギナーズ・クラシック」版で十分楽しめました。
ちなみに、冒頭の名文は、このように訳されています。
「時は永遠の旅人である。すなわち、月も日もそして年も、
始まりと終わりを繰り返しながら、歩み続けて止むことはない。」
(同書P.11から引用)
日本の有名な古典でありながら、きちんと全文読んだことがある人は、
意外に少ないのかな、と思います。
私も、今回ようやく、すばらしい古典を読破することができました。
実際に、松島に行ったり、『おくのほそ道』に出てくる地名の箇所を、
線路上通っただけでも、やはり親近感が違うと思います。
だから、読むのに一番いい時だったのかな、とも思えます。
おくのほそ道(全) (角川ソフィア文庫―ビギナーズ・クラシックス)
おくのほそ道(全) (角川ソフィア文庫―ビギナーズ・クラシックス)
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