書評:パスカル・ズィヴィ著『”「信仰」という名の虐待”からの回復』
“「信仰」という名の虐待”からの回復 (21世紀ブックレット)
買ったきっかけ:
教会における聖職者等による行き過ぎた信徒管理の問題に関心を持ったので、購入しました。
感想:
まず、この本に書かれている、「信仰による虐待」が行なわれている教会、というのは、全体からすると、少数であることを認識していただきたいと思います。一部の教会でのことが、キリスト教会全体の体質である、と思ってほしくないです。
しかし、この本に出てくるような教会が実際にあるのは事実です。そして、熱心な教会であればあるほど、虐待やカルト化が起こりやすいのでは、とも考えます。
「楽しい」、「感動」は☆1つだけです。しかし、決して、「つまらない」、「価値がない」のではありませんよ。
実際、読み終えた感想は、「何でこんなひどいことが、教会で行なわれているのだろう・・・」という嫌悪感がすごくありました。しかし、たとえつらくても、事実を直視する勇気が時には必要です。
この前編である、『「信仰」という名の虐待』よりもオススメです。あるべき教会とは、ということを考えるには、必読の書といえましょう。
また、自分自身、マインドコントロールに陥っていないか、点検する必要があります。
そういう意味でも、読んでおくと非常に有益だと思います。
ただ、薄い本の割に、値段が千円近くするのはちょっと高めかな、とも思います。
おすすめポイント:
「虐待」の実態だけでなく、そこから、どう回復できるのか、というのが主眼です。
教会におけるマインドコントロールを解く一つの手段がいくつか紹介されています。
健全な教会とは、というのを考えるよいきっかけになります。
“「信仰」という名の虐待”からの回復 (21世紀ブックレット)
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