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2017年11月 4日 (土)

実は名曲?〜ショスタコーヴィチ:交響曲第12番ニ短調『1917年』Op.112

ショスタコーヴィチ(以下「ショスタコ」)の15曲の交響曲中、
最も有名で人気が高いのは、疑いなく第5番です。
では、ショスタコマニアの間で評価が高いといえば、
第4番や第8番、あるいは第10番あたりですね。
しかし私としては、それらは今のところどうも好きになれません。
今までは、第5番以外では、軽やかな第9番と、
第7番「レニングラード」の第1、第2楽章、
それと第10番の第2楽章だけが、ショスタコの交響曲で好きなところでした。

2017年9月30日放送の、BS日テレ「読響シンフォニックライブ」で、
川瀬賢太郎(以下敬称略)指揮読響による、
ショスタコーヴィチの交響曲第12番
の演奏がありました。
2017年6月7日ミューザ川崎シンフォニーホールにて収録されたものです。
録画して放送日のしばらく後に観ました。

ショスタコの第12番は、タイトルと各楽章のタイトルを見ただけで、
なにかウンザリするような、政治的で「革命バンザイ!」、
共産党体制に阿るニオイがプンプンしているので、
もともと聴くのを敬遠していた曲です。
ショスタコファンの方のいろいろなブログ記事等を拝見しても、
「空虚」「映画音楽」「中身が薄い」「駄作」・・・等々否定的な見解が多いようです。

観る前は、
「なんだ、今回の『読響シンフォニックライブ』は、ショスタコの第12番か・・・」と、
つまらなかったらさっさと録画消去するつもりでした。
しかし意外にも、聴き始めてみると、豪快でなかなか愉しげな曲でした。
第4楽章のクドすぎるフィナーレには、さすがに辟易しましたが・・・

ようやく興味をもって、我が家にあるショスタコの交響曲全集(2セット)から、
盤を取り出して聴いてみました。

我が家にある、ショスタコの交響曲全集は、2017年11月現在、
以下の2セットです。

◯ルドルフ・バルシャイ指揮ケルンWDR交響楽団(Brilliant Classics)
※通常CD11枚組

ショスタコーヴィチ:交響曲全集 (Shostakovish: Symphonies) Box set, CD, Import

◯ドミトリー・キタエンコ指揮ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団(CAPRICCIO)
※SACDハイブリッド12枚組

ショスタコーヴィチ:交響曲全集[SACD-Hybrid] SACD, Box set, Import

最初に聴いたのが、キタエンコ盤でした。
これがどストライク!!!
第1楽章のカッコよさ、多少沈滞気味の第2,3楽章を経て、
クドすぎるけど迫力満点の第4楽章!!!
すっかりハマってしまいました。
メロディの親しみやすさ、わかりやすさは、映画音楽みたいです。

ショスタコの作品、特に交響曲は、
政治的なものと結びついて語られることが多いです。
確かにそのとおりなのでしょう。
しかし、たとえばベートーヴェンやワーグナーがどういう政治哲学をもっていたか、
そんなことはどうでもいいように(作品そのものが素晴らしければいい!)、
ショスタコの作品も、
そろそろ20世紀の政治的呪縛から解放してあげてもいいのではないでしょうか。

この第12番、各楽章のタイトル(第1楽章「革命のペトログラード」・・・)を全く無視して、
そもそもの曲のタイトル「1917年」すら無視して、
音だけを何の固定観念をもたずに聴けば、
ショスタコの交響曲第5番に次ぐポピュラリティをもっていると私は思います。
長過ぎる「レニングラード」や、軽やかすぎる「第9番」よりも!
ハリウッドの冒険映画のサントラを聴いているような感覚です。
第4楽章のクドすぎるフィナーレも、聴くたびに好きになりました。

ショスタコの本質は、救いようのない暗さであって、
第12番のような作品は不本意なものだ、と言いたい方がおられるかもしれません。
でも私は、どうもそういう暗さが苦手だし、好きではありません。
得体の知れない絶望感とか・・・
(そういうのは、現実だけでたくさんだ、と思っています。
何も芸術でそういうのに付き合いたいとは思いません。)

あと、この曲を「映画音楽的だ・・・」と貶している方もいるようですが、
映画音楽はそんなに価値がないものなのでしょうか?
ジョン・ウィリアムズの「スター・ウォーズ」その他の映画音楽や、
伊福部昭の「ゴジラ」の曲、あるいはニーノ・ロータやモリコーネの映画音楽と、
20世紀後半のいわゆる「ゲンダイオンガク」では、
後世まで聴く人が絶えないのは、映画音楽の方だと思います。
わかりやすくて大スペクタクル、万々歳です!
音楽は、やはり聴いて愉しい、ウキウキする、高揚感があるものこそ、
私にとっては価値があります。

ところで、バルシャイ盤の方も聴いてみたのですが、
第1楽章の最初で聴くのをパスしました。
キタエンコ盤と比べると、白黒とカラー、
あるいは2Dと3Dくらいの違いがありました。
媒体(CDとSACD)の差が如実に出た結果といえます。

この曲の初演者、ムラヴィンスキー盤も機会があれば聴いてみたいとは思いますが、
私にとっては暫くはこのキタエンコ盤があれば十分です。
録音優秀です。

2017年10月 1日 (日)

2017年9月のページビュー(PV)数ベスト10記事一覧

2017年9月のページビュー(PV)数ベスト10記事は以下のとおりです:
(※トップページ及びカテゴリを除く)
ベスト3までは記事リンクをつけています。

一位.ブラームス:交響曲第1番聴き比べ12種〜カラヤン盤5種を中心に・・・
二位.希望の讃美歌~「一羽の雀(心くじけて)」(新聖歌285)※midi付
三位.「学び合い学習」は日本の義務教育崩壊を招く!
~おすすめ記事『【解答乱麻】 TOSS代表・向山洋一 亡国の教育「学び合い学習」』

四位.「カトリック」か「カソリック」か?~誤用に潜む軽蔑と無知
五位.マーラー:交響曲第7番聴き比べ14種類
六位.インクルーシブ(インクルージョン)教育は子どもにとって本当に幸福なのか?
~おすすめブログ記事「脱インクルージョン教育」(ブログ名:斜に構えてみる)

七位.オキナワ旅行記リターンズ2015夏(その1)〜旅行の経緯と1日目〜
八位.「九条教」では国民の平和と安全は守れない!
〜百田尚樹著『カエルの楽園』、『戦争と平和』、『大放言』を読んで

九位.ピアノ五重奏曲の甘口辛口
〜ドヴォルザーク、シューマン、フォーレ、ショスタコーヴィチ、ブラームス、フランク・・・

十位.チャイコフスキー:交響曲第5番聴き比べ(SACD編)

ブラームスの聴き比べ記事は昨年の12月以来、
ベスト3にランクインし続けています。
先月のベスト10では、
2017年9月中に書いた記事が、
2本もランクインしたのが嬉しかったです。(第八、十位)

札幌では既に9月末から雪虫を見かけました。
もしかすると、初雪は意外と早いのかも・・・
今月もご愛読よろしくお願いします。

2017年9月25日 (月)

NHKBSプレミアム・プレミアムシアター:ライプチヒ・バッハ音楽祭 2017 「ミサ曲 ロ短調」(2017年9月25日放送)

今年(2017年)90歳となった、
ヘルベルト・ブロムシュテット(Herbert Blomstedt)指揮、
ライプチヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団、
ドレスデン室内合唱団他による、
バッハゆかりのライプツィヒ・聖トーマス教会での、
「ミサ曲 ロ短調」BWV 232を、
2017年9月25日、NHKBSプレミアムのプレミアムシアターで放映していました。
「ライプツィヒ・バッハ音楽祭 2017」2017年6月18日の収録です。
伝統的に、この音楽祭のファイナルが、
聖トーマス教会での「ミサ曲ロ短調」の演奏、
とのことです。
No 120 Abschlusskonzert

ソリストは以下の通りです。
ソプラノ:クリスティーナ・ランツハーマー(Christina Landshamer)
アルト:エリーザベト・クールマン(Elisabeth Kulman)
テノール:ヴォルフラム・ラトケ(Wolfram Lattke)
バス:ルカ・ピザローニ(Luca Pisaroni)

「ミサ曲 ロ短調」といえば、
どうしてもカール・リヒター指揮ミュンヘン・バッハ管弦楽団&合唱団の、
超名盤(1961年録音)と比較することになります。
特に「Kirie」冒頭の、神への痛切な叫び!
一応、カール・リヒターの1961年録音盤以外にも、
いろいろな盤を聴いてみましたが、
冒頭のなよなよとした響きでもうパス・・・

カール・リヒター盤(1961年録音)SACD
バッハ:ミサ曲 ロ短調 Limited Edition, SACD

ブロムシュテット指揮の「Kirie」も、やはり御多分に洩れず、
柔和な響きで始まります。
しかし、聖トーマス教会の豊かな響きと、
合唱の美しさゆえに(合唱だけなら、上記カール・リヒター盤よりも断然上手です。)、
引き込まれていきました。

「オレはスコアをこう読む!」というようなものはなく、
まったく自然体に、指揮者の解釈云々よりも、
曲自体の素晴らしさを力を抜いて奏でていきます。
オーケストラも合唱の引き立て役として、
控えめに喜びのメロディを響かせていました。
古楽器演奏に見られる、先鋭的な表現もないので、
天国的な響きがずっと続きました。

私としては、かなり久しぶりに、ミサ曲ロ短調を全曲通して聴くこととなりました。
(妻に解説しながら・・・)
何年ぶりでしょうか・・・
私は、前述のカール・リヒター盤でそれなりの回数を聴いていますので、
(かなり前ですが、一時期、車の中で繰り返し聴いていたことがあります。)
歌の主旋律はだいたい歌えるほどです(細かい装飾音は別として)。
それでも、このブロムシュテット指揮の演奏を、
淡々と聴いていると、改めて、
「なんて美しい曲なんだろう!」と感激するところが何回もありました。
思わず目が潤むようなところもチラホラ・・・
また、随所で一緒に歌ってしまいました・・・

合唱の美しさは特筆に値します。
ソリストは、テノール以外は合格点です。
(特に「Gloria」のテノールとソプラノの二重唱のところで違和感・・・)
曲の素晴らしさ、美しさを堪能できる演奏でした。

実は、この演奏、2017年11月に、Blu-ray及びDVDが発売予定です。
(下はAmazonですが、HMVから買った方が安いようです(2017年9月25日現在)
輸入盤なら、タワレコが一番安そうです。)

J.S.バッハ : ミサ曲 ロ短調 BWV232 (Bach : Mass in B minor / Blomstedt) [Blu-ray] [輸入盤] [日本語帯・解説付]

私は今回のNHKの放送を保存すればいいと思っているので、
たぶん購入しませんが・・・

1つ気になったところは、NHKの字幕が、
カトリック教会で使っている現在の典礼文と異なっているところです。
これは独自に訳するよりも、カトリック教会の典礼文を尊重した方がよかったと思います。

ちなみに、この演奏の後に放映された、
「五嶋みどり バッハを奏でる」
(既に一度NHKBSプレミアムで2017年1月30日に放映済ですが・・・)も、
Blu-rayが発売されます。
2017年10月30日発売予定です。

五嶋みどり、バッハを奏でる (Midori plays Bach ~ Sonatas and Partitas for Solo Violin) [Blu-ray] [輸入盤] [日本語帯・解説付]

2017年9月23日 (土)

NHKBSプレミアム・クラシック倶楽部 「堤剛&萩原麻未 デュオ・リサイタル」(2017年9月22日放送)

親子ほど離れたチェロとピアノのデュオ。
さながらクラシック音楽版「マイ・フェア・レディ」?
(ヴィジュアルだけで判断してゴメンナサイ・・・)
2017年9月22日放送の、NHKBSプレミアム「クラシック倶楽部」。
2017年7月8日東京のハクジュホールでの、
「堤剛&萩原麻未 デュオ・リサイタル」から、
以下の曲を放映していました。

三善晃:「母と子のための音楽」
R・シュトラウス:「チェロ・ソナタ」Op.6
(アンコール)
カサド:「愛の言葉」
ラフマニノフ:「ヴォカリーズ」

実際のコンサートでは、
ベートーヴェン:モーツァルトの「魔笛」の“娘か女か”の主題による12の変奏曲 ヘ長調 op.66
フランク:ヴァイオリン・ソナタ
三善晃:「母と子のための音楽」
R・シュトラウス:「チェロ・ソナタ」Op.6
というプログラムだったとのこと。
ハクジュホールのHPに出ていました。
堤剛&萩原麻未 デュオ・リサイタル
チェロ界の重鎮ときらめく感性のピアニスト、極上のデュオ

チェリストの堤剛さんのファンには申し訳ないですが、
私は萩原麻未さんの方に惹かれているので、
チェロよりもピアノの方にどうしても注目がいきました。

実は、今回のコンサートのプログラムのうち、
ベートーヴェンの曲を除いた3曲でのCDが、コンサートに先立って発売されています。

フランク& R. シュトラウス:ソナタ

私は発売されてすぐ購入して聴きました。
フランクのチェロ・ソナタ(ヴァイオリンパートをチェロで弾いているもの)は、
チェロが小粒かつ地味ですが、何度も聴くとその素晴らしさがわかります。
やはりピアノパートが煌めいています!
萩原麻未さんは、「日本のアルゲリッチ」に成れそうな感じですね。
実は、このCDが、萩原麻未さんにとってのデビュー盤となりました。
2010年にジュネーブ国際音楽コンクール・ピアノ部門で優勝、
という輝かしい経歴があるにも関わらず、
CDデビューまでかなり時間が経ってしまったのは少し残念です。
「題名のない音楽会」などで実演を視聴して以来、
いつCDが出るのだろうか、と楽しみにしていたところでした。

今回のNHKでの放送は、残念ながら、
フランクのチェロ・ソナタが割愛されていたので、
残る2つの地味な曲だけとなったのは残念です。

三善晃、R・シュトラウスの曲どちらが良かったかといえば、
三善晃の方でした。
ブラームスの「子守唄」みたいな旋律から始まる、
美しい小品です。
R・シュトラウスの曲はそれなりにきれいですが、
ちょっと退屈でした。

ピアノが大活躍だったのは、アンコールの2曲の方でした。
特にラフマニノフの「ヴォカリーズ」!
むしろ、彼女のソロだけで聴きたいぐらいでした。
NHKさん、ぜひ前半のベートーヴェンとフランクの分も放映してください!

2017年9月 9日 (土)

「九条教」では国民の平和と安全は守れない!〜百田尚樹著『カエルの楽園』、『戦争と平和』、『大放言』を読んで

2017年8月29日、いつも通り午前5時50分に起きて、
半分寝ぼけながら、目覚まし代わりのNHKニュース「おはよう日本」を観ていて、
ちょうど午前6:02頃、
突然いつもとは違うスマホのアラームが鳴り・・・
テレビの画面はJアラートの画面になっていました。

北朝鮮からミサイルが発射され、
北海道、青森県、岩手県、宮城県、秋田県、
山形県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、
新潟県、長野県という広範囲に、
ミサイル発射。ミサイル発射。北朝鮮からミサイルが発射された模様です。
頑丈な建物や地下に避難してください。
」という警報が発表されました。

頑丈な建物や地下に避難」・・・って、そんなの近くにないよ・・・
もしも、本当にミサイルが来たら、どっちにしたって逃げようがなく、
終わりだ・・・
日本を超えて、太平洋の領海外にさっさと落ちてほしい・・・
そう祈るしかありませんでした。

私は大地震を3回経験していますが、
「これで命が終わりだ」と思ったことはありません。
(さすがに津波の経験はありませんが・・・)
しかし、日本の空をかすめた、ミサイルについては、
日本の現行の憲法及び法律では防ぎようがなく、
どうすることもできないのだ、と無力感を実感しました。

次の日の朝、いつも通り起きて、祈りの時間をもっていた時、
当たり前に朝を迎えることができる、ただそれだけで、
神様に感謝すべき、まさに「奇跡」なのだと悟りました。

それ以来、私の中の価値観が少し変わったように思えます。
そんな中、ちょうどいいタイミングで、
百田尚樹氏(以下敬称略)の『カエルの楽園』が、
新潮文庫で緊急出版されました。
寓話という形で、日本と中国、ロシア、北朝鮮、アメリカ、韓国との関係を描いています。

このお話の中では、「日本国憲法」ではなく、
「三戒」という平和主義のスローガンを守っていれば、
戦争を回避できると、平和な国ナパージュ(日本)のカエル達は信じています。
しかし、実際は、ナパージュの平和は、三戒ではなく、
鷲のスチームボート(アメリカ)によって守られていました。
(→日本を守る米軍)

ちょうど今日(2017年9月9日)、JR札幌駅の近く、紀伊國屋書店のところを通っていると、
どこかの政治団体が、「憲法第九条を守れ!」と叫んで、
最後には、憲法第九条だけをうるさいほどの声で読み上げていました。
しかし私の心の中では、
「憲法第九条がミサイルから国民を守ってくれるのか!」という思いでいっぱいでした。

残念ながら、現在の日本国憲法では、
ミサイルから国民を守ることは無理でしょう。
あるいは、核パルス攻撃に対しては、
どんな防御もできないようです。

北朝鮮のミサイル発射は、もしかすると、
我々日本国民への大きな「プレゼント」なのかもしれません。
すなわち、平和憲法では自分で自分の身を守ることすらできないのだから、
日本国民よ、「九条教」から目を覚ませ!
今こそ、自分の国は自分で守ることができるよう、
憲法を変えなければいけない・・・

同じようなことが、寓話ではなく、
直接的に、『戦争と平和』、『大放言』にも書かれています。

大放言

戦争と平和

『戦争と平和』の中で、こんなくだりがあります。

(引用)
 九条教という宗教
 九条を信奉している人たちと話をしていると、どうやら「九条」に対する盲信のようなものがあるのに気付きました。簡単に言えば、「日本に九条がある限り、戦争は決して起こらない」という思い込みです。
彼らの話を聞いているうちに、これは一種の宗教に近いものだと思いました。つまり、理屈ではないのです。論理を超えた信仰です。私はこれは何かに似ていると思いました。それは、一二◯年ほど前、清朝末期の義和団です。

(中略)
でも最近になって、ようやくその理由がわかってきました。彼らはかつての義和団の信者と同じ、「九条教」という宗教の信者だったからです。
戦後七◯年にわたって、朝日新聞をはじめとする大メディア、そして日教組、さらに市民活動家、進歩的文化人と呼ばれる人たち(実は左翼主義者)が、新聞や雑誌やテレビで、「九条は正しい」「日本の平和は九条によって守られてきた」という布教を続けてきたのです。そして知らないうちに「九条教」という世界でも例のない不思議なカルト宗教の信者を増やしてしまったのです。

(『戦争と平和』P204、206から引用終)

憲法第九条を振りかざして「平和!平和!」と唱えても、
悪意ある隣国には届きません。
残念ながら、国対国は、力で勝負するしかないのです。

『戦争と平和』では、次のような九条改正案を提案しています。

(引用)
一、日本国民は、侵略戦争は永久に放棄する。
二、日本国民は、日本が他国からの侵略を受けた場合、徹底してこれと戦う。

(『戦争と平和』P208から引用終わり)

日本は今、旧約聖書の詩編120がちょうどあてはまります。

わたしは不幸なことだ
メシェクに宿り、ケダルの天幕の傍らに住むとは
平和を憎む者と共に
わたしの魂が久しくそこに住むとは。
平和をこそ、わたしは語るのに
彼らはただ、戦いを語る。

(旧約聖書 詩編120:5〜7 新共同訳)

こちらが平和を望んでいても、相手は戦いしか考えていない・・・
(イスラエルと近隣のアラブ諸国との関係が実に詩編の言葉どおりです。)
日本国民は別に戦争したい訳ではないし、
今更他国を侵略するのは不可能・無意味ですが、
少なくとも、当然の権利である、自国を防衛するためにも、
憲法改正は必要だと思います。

北朝鮮ミサイル関連の話はここまでとして・・・
『大放言』の中で、特に心に残ったのが、
「原爆慰霊碑の碑文を書き直せ」(P79〜85)でした。
まさにその通りだと思いました。

これら3冊の本は、もしかすると、
仮に、1年前に読んでいたら、「言い過ぎだ」と思ったかもしれません。
しかし、現実的な脅威にさらされている現在の日本では、
まさに予言的な響きとなっています。
九条にしがみついても、ミサイルは容赦なくやってきます・・・

2017年8月20日 (日)

NHKEテレ・クラシック音楽館「究極の対話~弦楽四重奏の世界~」(2017年8月20日放送)

思わず目が点になる音(音楽ではなく・・・)の連続・・・
夫婦で寛ぐ日曜の夜にすご〜く気不味い雰囲気が漂い、
家の中が宇宙空間かお化け屋敷になってしまったかのよう・・・
それにも関わらず、「さすがNHK!」と思わされました。

2017年8月20日放送の、NHKEテレ・クラシック音楽館では、
「究極の対話~弦楽四重奏の世界~」と題して、
2時間まるごと弦楽四重奏曲特集をしていました。
前半、21時台がある意味「過激」でした。
「ゲンダイオンガク」のスペシャリスト集団、
アルディッティ弦楽四重奏団による、
手始めはバルトークの弦楽四重奏曲第3番(全曲)。
バルトークの「オケコン」や「弦チェレ」はようやく好きになることができましたが、
未だ弦楽四重奏曲のジャンルは手付かずでした。
良さはさっぱりわかりませんでしたが、冒頭から攻めた内容だと思いました。

続いては、リゲティの弦楽四重奏曲第2番。
リゲティ・ジェルジュ(1923−2006)はハンガリーの作曲家で、
スタンリー・キューブリック監督の「2001年宇宙の旅」などでその音楽が使用されました。
「2001年宇宙の旅」とは関係のない作品ですが、
宇宙空間を浮遊している時の恐怖を表しているかのような、
実にミョーな曲でした。
(正直に言えば、「早く終わってほしいなぁ・・・」というのが感想でした。)

アルディッティ弦楽四重奏団の演奏の最後は、
日本の作曲家、細川俊夫の「沈黙の花」という作品でした。
演奏前に、第1ヴァイオリンのアーヴィン・アルディッティ (創設者)が、
この作品について、「明瞭でわかりやすい」などと発言していましたが・・・
聴いてみると、やはり「???」でした。
日本のホラー映画に使えそうな感じの曲、といったところでしょうか。
家の中がお化け屋敷になってしまったかのような・・・

珍妙な響きが出る度に、私は不快感よりも、
失笑してしまうことが多かったです。

この3曲をなんとか我慢して聴いてしまうと、
申し訳ないですが、後半22時台の、
エマーソン弦楽四重奏団による、
ベートーヴェンの弦楽四重奏曲第11番「セリオーソ(厳粛)」や、
モーツァルトの弦楽四重奏曲第15番は、
ただのBGMにしか聴こえなかったです。
(それでも、地獄から天国へ、ぐらいの心地よさがありますね(*^-^))

弦楽四重奏曲の名曲についての本(なんというタイトルかは忘れましたが)で、
アルディッティ弦楽四重奏団の初演曲として、
シュトックハウゼンの「ヘリコプター弦楽四重奏曲」が紹介されていました。
4台のヘリコプターに奏者一人ずつが乗って演奏する、というキワモノです。

前半の1時間は確かに不快で、人によっては苦痛でしかないと思います。
しかし、こういう企画は、やはりNHKでしかできないなぁ〜と改めて思いました。
朝5時からの「クラシック倶楽部」ではなく、
夜の21時〜22時に、こういう番組を時には放送する、というのは、
まさに「教育」「教養」のEテレにふさわしいと思いました。

ちなみに、恥ずかしながら、
我が家には相当のCD、SACDがあるにも関わらず、
ベートーヴェンの弦楽四重奏曲(2017年8月現在、全集が2セットと、
後期弦楽四重奏曲だけのセットが1セットあります。)以外では、
弦楽四重奏曲のCD、SACDは、おそらく10盤もないと思います。
(ベートーヴェン以外では、ラヴェルの弦楽四重奏曲が好きです。)
どちらかというと、苦手なジャンルの一つです。
弦楽四重奏曲よりは、ピアノ五重奏曲や、
クラリネット五重奏曲のような、色彩感が生まれるような方が好きですね。

(参考)ベートーヴェンの弦楽四重奏曲のアルバム所有盤

アルバン・ベルク四重奏団(全集)
Beethoven: The Complete String Quartets Box set, CD, Import

エマーソン弦楽四重奏団(全集)
Beethoven : String Quartets Box set, CD, Import

ラサール弦楽四重奏団(後期:第12番〜第16番+大フーガ)
ベートーヴェン:後期弦楽四重奏曲集(第12-16番、大フーガ)

※高校生の時の愛聴盤でした。
「ベートーヴェンの最高傑作は、第9ではなく後期の弦楽四重奏曲だ!」などと、
かなり背伸びをしていたのかもしれませんね・・・

ただ、今は滅多に弦楽四重奏曲のCDを聴くことはありません。
もっぱらオーケストラ曲ばかり・・・
(たまにピアノとヴァイオリンの曲、その程度です・・・)

2017年7月17日 (月)

NHKEテレ・クラシック音楽館「フィルハーモニア管弦楽団演奏会」(2017年7月16日放送)

エサ・ペッカ・サロネンといえば、20世紀モノが得意な指揮者、
というイメージがありましたし、さほど期待していなかったのですが・・・
いい意味で、見事に裏切られた演奏でした。

2017年7月16日放送の、NHKEテレ「クラシック音楽館」。
2017年5月21日、横浜みなとみらいホールでの、
フィルハーモニア管弦楽団の演奏会を放映しました。
途中からリアルタイムで観ましたが、
改めて録画で最初から視聴しました。

曲目は、オール・ベートーヴェン・プログラムで、
以下の3曲でした。

1.序曲「命名祝日」ハ長調 作品115
2.ピアノ協奏曲第3番 ハ短調 作品37
3.交響曲第7番 イ長調 作品92

指揮はエサ・ペッカ・サロネン。
ピアノは第17回ショパン国際コンクール(2015年)の覇者、
チョ・ソンジン。

1曲目の「命名祝日」の評はパスとします。
(曲自体がそれほどステキだとは思えないので・・・
ただし、フィルハーモニア管の音色がもう実に素晴らしい!)

2曲目、ピアノ協奏曲第3番。
出だしから、フィルハーモニア管の音色が、
実に高級感あふれる感じでした。
なんだろう、この感触・・・
そう、大袈裟な表現かもしれませんが、
クレンペラー時代のフィルハーモニア管の音のようです!
ゆったりと音楽そのものに浸っていられる感じというか・・・

指揮者、ピアノとも、「俺が、俺が」という個性やら自己主張を押し出すのではなく、
作曲家(スコア)の僕(しもべ)として、没我的に奉仕している、という感じで、
久々にベートーヴェンの音楽そのものを堪能したなぁ〜という幸福感、
満足感に浸ることができました。
アンコールのモーツァルトのピアノ・ソナタも実にステキで、
チョ・ソンジンはぜひモーツァルトのピアノ・ソナタを録音してほしいと思っています。
演奏評で言えば、☆4.0相当なのでは、と思っています。

交響曲第7番も佳演でした。
ナチュラル・トランペットを使うなど、響きにもこだわりがありましたが、
いわゆる古楽系の演奏ではなく、
中庸な響きが魅力的でした。
ただ、第4楽章冒頭の間のとり方だけは、
「???」という感じでした。
こちらは☆3.5相当だと思いました。

そういえば、どうして横浜みなとみらいホールでの収録なのだろうか、
と調べてみたら、
サントリーホールが改修中だからなのですね・・・
ただ、2017年6月18日放送の、NHKEテレ・クラシック音楽館での、
新日本フィルハーモニー管弦楽団の演奏と同じホールとは思えないほど、
今回の演奏は素晴らしい響きでした。
NHKEテレ・クラシック音楽館「新日本フィルハーモニー交響楽団演奏会」(2017年6月18日放送)

※こちらは2017年5月12日の演奏でした。
やはりオケの差なのでしょうか・・・

サロネン指揮フィルハーモニア管弦楽団のベートーヴェンは探してみましたが、
現在CDはないようです。
サロネンのこれからのいっそうの成熟・巨匠化に期待したいです。
(参考)
アンコール
圧倒的だったマーラー6番 サロネン指揮フィルハーモニア管
2017年6月19日 (毎日新聞 小田島 久恵氏の評)

2017年6月20日 (火)

NHKEテレ・クラシック音楽館「新日本フィルハーモニー交響楽団演奏会」(2017年6月18日放送)

指揮者の上岡敏之さん登場、ということで録画して視聴しました。
(以下敬称略)
2017年6月18日放送のNHKEテレ・クラシック音楽館で、
2017年5月12日・横浜みなとみらいホールで収録された、
新日本フィルの演奏会を放映していました。
曲目は、
ヴァーグナー:「タンホイザー」序曲、
「ヴェーゼンドンクの五つの詩」(ソプラノ:カトリン・ゲーリング)、
ブルックナー:交響曲第3番」、
アンコールとして、J・S・バッハ:「アリア」(管弦楽組曲第3番より)。

ホールの音響の問題なのか、録音がイマイチなのか、
全体的に音質がパッとしなかった印象を受けました。

この演奏会でのメインプログラムである、
ブルックナーの交響曲第3番についてのみコメントします。
(「ヴェーゼンドンクの五つの詩」での、
ソプラノのカトリン・ゲーリングの声は美しかった、とだけ書いておきます。)

ギュンター・ヴァントや朝比奈隆、
あるいはカール・ベームらが指揮した名盤から、
ブルックナーの交響曲第3番は、
ゴツゴツ、トゲトゲした印象をもっていました。
ブルックナーらしさがついに全開した、記念碑的な作品です。

しかし、上岡敏之指揮新日本フィルの演奏は、
どこもトゲトゲしたところやゴツゴツしたところがなく、
まるで磨いた玉のようでした。
チェリビダッケの指揮ぶりが一番近いかも・・・
それがプラスに作用していればいいのですが、
ブルックナーのこの曲に関しては、マイナスに働いているように思えました。
あと、印象的だったのが、タメすぎるブルックナー休止・・・
(特に第1楽章・・・)
ここまでやり過ぎると、ちょっとなぁ・・・と思いますが、
もし宇野功芳センセイが生きていて、この演奏を聴いたら、
なんとおっしゃるのだろう、と思わず考えてしまいました。
「ブルックナーの本質を外している」というのか、
それとも、「クナやチェリビダッケ、シューリヒト以来の凄演!」とベタ褒めするのか・・・
今時の指揮者としては、相当に個性的な演奏であったのは確かです。
そういう意味では、次に何をやってくれるか、ワクワクすることができる、
日本人指揮者の中では稀有な存在ではあります。

上岡敏之指揮の演奏では、シューマンやベートーヴェンの「第9」、
マーラーの第1、第5などの盤を持っていますが、
いずれも名演です。
しかし、ブルックナーはどうなのでしょう?
史上最遅のブル7と言われた盤、私は未だに手を出していませんし、
たぶんパスかもしれませんね・・・
上岡敏之指揮では、ブルックナー以外に期待した方がいいかも・・・

ブルックナー:交響曲第7番(2枚組!収録時間92分!)

ブルックナー:交響曲第4番「ロマンティック」(ハース版)

以前ブルックナーの交響曲第3番について記事を幾つか書いていますので、
よろしければお読みください。

シモーネ・ヤング(Simone Young)指揮ハンブルク・フィル(Philharmoniker Hamburg)による、ブルックナー:交響曲第3番(1873年初稿版)
ブルックナー:交響曲第3番(1889年第3稿)聴き比べ4盤〜朝比奈、ヴァント、セル、ベーム・・・

2017年6月 2日 (金)

NHKEテレ・ハートネットTV WEB連動企画“チエノバ”「障害のある子どもと学校・反響編」(2017年6月1日放送)〜現行制度でのこれ以上のインクルーシブ教育推進は、学校を疲弊させるだけ・・・

2017年6月1日放送の、NHKEテレ
ハートネットTV WEB連動企画“チエノバ”「障害のある子どもと学校・反響編」
録画して(大半は早送りして)観ました。

障がいがある子をもつ親、当事者、そして受け入れる学校側。
それぞれ立場と言い分があります。
番組冒頭に出てきた、かなり重度の医療的ケアが必要な子が、
普通学級で学びたいか、と問われると、「全然」と答えていましたが、
その母親は、「それは本音ではない」と否定するところから始まりました。
障がいがある子も教育を受ける権利は当然あります。
しかし、それを教師や学校に全部丸投げするのは、果たしていいのでしょうか?
教師は教育のプロであっても、医療のスペシャリストなどでは全然ありません。
そういう存在に、看護師や介護士、
そして親がすること(排泄や痰の吸引、食事等)を任せるというのは、
あまりにも教師・学校側に負担がかかるものです。
(頻繁な死亡又は重大事故、新聞報道、そして失職やうつ病の増加、さらには訴訟・・・)
単なる精神論で済ませてはならないものだと思います。

インクルーシブ教育は、理念としては崇高ですが、
実際問題としては、相当無理があります。

今回の番組を観て改めて思ったのが、
日本の教育制度の根幹である、「年齢=学年」という考え方を、
「知的(+生活態度)水準=学年」というものに置き換える必要がある、ということでした。
すなわち、たとえば小学1年生から2年生に進級するなら、
最低限の知識を問うテストに合格する必要がある(一種の単位制)ということです。
そうすれば、小学校に1日も登校しなくてもらえる卒業証書なんていうのはありえないし、
闇雲なインクルーシブ教育推進、ということにもならないからです。

それとも、大幅な財政負担を覚悟で、
教員及び医療サポートの方を大幅に増やした方がいいのか・・・
でも今のままなら、教員に負担が増えるばかりで、
医療訴訟を恐れての産婦人科医が減るのと同様に、
訴訟を恐れて教員に成るのを敬遠させることになります。
無責任な「教師=聖職論」を振りかざして、
教員の自殺者や精神疾患者、果ては「犯罪者」
(ケアを怠ったのは教員のせいだ、
いじめで我が子が自殺したのは担任のせいだ・・・と告訴されて)を増やすのは酷です。

私としては、無理して普通学級に障がいのある子を通わせるよりは、
特別支援学校をもっと有効活用するほうがベターだと考えています。
(もちろん障がいの程度によりますが・・・)

2017年5月16日 (火)

NHKEテレ・クラシック音楽館「N響第1857回定期公演」(2017年5月14日放送)〜絶品のシベリウス・ヴァイオリン協奏曲!!!

期待に違わない、最高級の演奏でした!
2017年5月14日放送、NHKEテレの「クラシック音楽館」。
諏訪内晶子のヴァイオリン独奏、
パーヴォ・ヤルヴィ指揮N響による、
シベリウスのヴァイオリン協奏曲を録画で視聴しました。
収録は、2017年2月17日 NHKホールです。

諏訪内晶子のシベリウス・ヴァイオリン協奏曲のCDは、
この曲の決定盤ともいえるものです。
この曲を聴きたくなったら、諏訪内盤をまず選択します。
(最近では、ハイフェッツやチョン・キョンファのSACD盤も時々選択しますが・・・)
下は、通常CDですが、我が家にあるのはSACDシングルレイヤー盤です。
ジャケ買いしても損はないぐらい?

(参考)チョン・キョンファ盤

(参考)ハイフェッツ盤

諏訪内晶子のシベリウス・ヴァイオリン協奏曲でのソロは、
掛け値無しで、現在世界最高の演奏だと思っています。
(あえて言えば、上記CDの録音時の方が僅かに優れているとも思いますが・・・)
独奏者や演奏者の存在を忘れて、ただただ大自然の音楽が結晶化して響いている・・・
まさに理想的な演奏だったと思います。
冒頭からして、凍てつくようなシベリウスの世界に引き込まれてしまいました・・・
パーヴォ・ヤルヴィのサポートも実にすばらしかったです!

後半は、ショスタコーヴィチの交響曲第10番。
N響としてはかなりの好演だったと思いますが、
やはり改めて気付いたのは、私にとっては、
この曲は好きになれないな、ということでした・・・
ただし第2楽章だけは結構好きです。
恐怖のスターリンの音楽的肖像だそうですが・・・

(参考記事)
シベリウス:ヴァイオリン協奏曲Op.47〜ヒラリー・ハーン(Hilary Hahn)のDG録音他
※ヒラリー・ハーンのCD、しばらく聴いていないなぁ・・・

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