カテゴリー「NHK」の537件の記事

2017年5月16日 (火)

NHKEテレ・クラシック音楽館「N響第1857回定期公演」(2017年5月14日放送)〜絶品のシベリウス・ヴァイオリン協奏曲!!!

期待に違わない、最高級の演奏でした!
2017年5月14日放送、NHKEテレの「クラシック音楽館」。
諏訪内晶子のヴァイオリン独奏、
パーヴォ・ヤルヴィ指揮N響による、
シベリウスのヴァイオリン協奏曲を録画で視聴しました。
収録は、2017年2月17日 NHKホールです。

諏訪内晶子のシベリウス・ヴァイオリン協奏曲のCDは、
この曲の決定盤ともいえるものです。
この曲を聴きたくなったら、諏訪内盤をまず選択します。
(最近では、ハイフェッツやチョン・キョンファのSACD盤も時々選択しますが・・・)
下は、通常CDですが、我が家にあるのはSACDシングルレイヤー盤です。
ジャケ買いしても損はないぐらい?

(参考)チョン・キョンファ盤

(参考)ハイフェッツ盤

諏訪内晶子のシベリウス・ヴァイオリン協奏曲でのソロは、
掛け値無しで、現在世界最高の演奏だと思っています。
(あえて言えば、上記CDの録音時の方が僅かに優れているとも思いますが・・・)
独奏者や演奏者の存在を忘れて、ただただ大自然の音楽が結晶化して響いている・・・
まさに理想的な演奏だったと思います。
冒頭からして、凍てつくようなシベリウスの世界に引き込まれてしまいました・・・
パーヴォ・ヤルヴィのサポートも実にすばらしかったです!

後半は、ショスタコーヴィチの交響曲第10番。
N響としてはかなりの好演だったと思いますが、
やはり改めて気付いたのは、私にとっては、
この曲は好きになれないな、ということでした・・・
ただし第2楽章だけは結構好きです。
恐怖のスターリンの音楽的肖像だそうですが・・・

(参考記事)
シベリウス:ヴァイオリン協奏曲Op.47〜ヒラリー・ハーン(Hilary Hahn)のDG録音他
※ヒラリー・ハーンのCD、しばらく聴いていないなぁ・・・

2017年5月 2日 (火)

NHKBSプレミアム・「シン・ゴジラ対エヴァンゲリオン交響楽」コンサート&プレミアムシアター「ドキュメンタリー エルプフィルハーモニー」(2017年4月30日、5月1日放送)

NHKBSプレミアムで、2017年4月30日に、
「シン・ゴジラ対エヴァンゲリオン交響楽」コンサート」が放映されました。
録画して視聴しました。
2017年3月22日(水)、23日(木)に「オーチャードホール」で開催されたコンサートです。
大半が劇伴曲なので、流し聴き状態でもOKかな?
やはり伊福部昭作曲のゴジラ関連の曲が心に残りました。
あと、「シン・ゴジラ」に出てきた、声楽曲"Who will know?"も良かったです。
エヴァ関連よりも、「シン・ゴジラ」の方が私にとっては気に入ったわけです。
豪華出演者が集結! ファン感涙のコンサート
♢シン・ゴジラ 対 エヴァンゲリオン交響楽コンサート
4月30日(日)[BSプレミアム]後10:50

シン・ゴジラ音楽集

シン・ゴジラ劇伴音楽集

シン・ゴジラ Blu-ray2枚組

この番組に引き続いて(ただし日付は跨いで)、
プレミアムシアター「ドキュメンタリー エルプフィルハーモニー」が放映されました。
こちらも録画で(一部はリアルタイムでしたが・・・)視聴しました。
3部構成で、第1部は、
ドキュメンタリー
『エルプフィルハーモニー ~ハンブルクの新ランドマーク~』(2017年 ドイツ)。
第2部は、
エルプフィルハーモニー
こけら落とし演奏会。
第3部は、
ダニエル・ハーディング
パリ管弦楽団音楽監督就任記念演奏会でした。
このうち、第3部は曲目がシューマンの「ゲーテの「ファウスト」からの情景」だったので、
まったく視聴せずにカット、消去してしまいました。

第1部は、ハンブルクの新ランドマークとなった、
「エルプフィルハーモニー」が出来るまでのドキュメンタリーでした。
かなり波乱があったそうです。
(字幕付なので、早送りで観ました。)
第2部こそ、この番組のメインディッシュかな?
演奏曲目は、NHKのサイトから転載すると以下の通りです。

(引用)
「オウィディウスによる6つの変容」から パン ブリテン 作曲
「瞬間の神秘」から 呼びかけ、エコー、プリズム デュティユー 作曲
「ラ・ペッレグリーナ」から 高き天球から カヴァリエーリ/アルキレイ
大管弦楽のための前奏曲「フォトプトシス」 ベルント・アロイス・ツィンマーマン
「5声と通奏低音のためのモテット」から あなたはなんと美しいことか ヤコプ・プレトリウス 作曲
フリオーソ リーバーマン 作曲
麗しのアマリリ カッチーニ 作曲
「トゥランガリラ交響曲」から 終曲 メシアン 作曲
舞台神聖祭典劇「パルシファル」前奏曲 ワーグナー 作曲
追悼 ~ハンス・ヘニー・ヤーンを悼む三連の詩句と引用句~ リーム 作曲
交響曲 第9番 ニ短調 作品125「合唱つき」から 第4楽章 ベートーベン 作曲

(引用終)

現代モノを演奏したと思ったら、突然ルネサンス期の音楽になるなど、
響きを堪能するプログラムなのでしょうが、
我が家のオーディオでは、残念ながらホールの響きの素晴らしさまでは、
よくわかりませんでした。
結局、現代モノとルネサンスモノ、どちらもパスして、
まともに聴いたのはワーグナーの「パルシファル」前奏曲と、
ベートーヴェンの「第9」の第4楽章だけでした。
時折素晴らしい響きが聴こえるものの、
演奏そのものは「まぁまぁ」ぐらいでしょうか・・・

ところで、現在では「北ドイツ放送エルプフィルハーモニー管弦楽団」
(NDR Elbphilharmonie Orchester)となっているのは、
元々は「北ドイツ放送交響楽団」なのですね。
ギュンター・ヴァントとのブルックナーの演奏が魅力でした・・・

2017年4月30日 (日)

NHK「ベスト・アニメ100」の不可解〜投票がアンフェア!

NHKでは、2017年に日本のアニメーションが100周年を迎えるのを記念して、
視聴者投票による、日本のベストアニメを決める、という番組を放送します。
2017年5月3日放送予定の、
ニッポンアニメ100「発表!あなたが選ぶアニメベスト100」」です。
既に2017年1月に、投票の中間結果が発表されています。
1月時点では、次のような結果です。

(引用)
【総合】
1位 TIGER & BUNNY TVアニメ
2位 カードキャプターさくら TVアニメ
3位 おそ松さん TVアニメ
4位 魔法少女まどか☆マギカ TVアニメ
5位 コードギアス 反逆のルルーシュ TVアニメ
6位 ラブライブ!(第1期) TVアニメ
7位 新世紀エヴァンゲリオン TVアニメ
8位 ジョーカー・ゲーム TVアニメ
9位 ラブライブ!(第2期) TVアニメ
10位 銀魂 TVアニメ

【男性】
1位 魔法少女まどか☆マギカ TVアニメ
2位 コードギアス 反逆のルルーシュ TVアニメ
3位 ラブライブ!(第1期) TVアニメ
4位 新世紀エヴァンゲリオン TVアニメ
5位 ラブライブ!(第2期) TVアニメ

【女性】
1位 TIGER & BUNNY TVアニメ
2位 カードキャプターさくら TVアニメ
3位 おそ松さん TVアニメ
4位 ジョーカー・ゲーム TVアニメ
5位 ラブライブ!The School Idol Movie 劇場アニメ

(引用終)
(※引用元→NHK「ベスト・アニメ100」中間発表 1位は『タイバニ』

おそらく、最終結果も、似たような感じになると思われます。
すなわち、最近のアニメが優先され、
多くの年代に知られているような作品が意外にも票が伸びない・・・

既に発表されている、「ベスト・アニソン100」では、
「ラブライブ!」の歌がベスト100の中に10曲も入る、という結果になっています。
AK◯の組織票と同じような結果ですね・・・

2017年4月30日現在で、既に301位〜400位は結果発表されています。
その中から、なぜこの名作アニメが、こんな低い順位なのか、
というのを抜粋してみました。

304位 ドラえもん
329位 タッチ
350位 あしたのジョー
357位 リボンの騎士
381位 北斗の拳
397位 フランダースの犬

たとえば、ドラえもんは、小さい子どもからお年寄りまで誰もが知っている、
まさに国民的アニメの一つです。
アジアの多くの国でも知られています。
それがこんな順位というのは、そもそもの投票の仕方が間違っているからです。

すなわち、NHKが設定した投票では、作品が開始した年代というのをまったく考慮せず、
機械的に投票数だけで結果を出しています。
これでは、現在の10代〜20代の、パソコン・スマホに堪能な世代が好むものが有利になり、
年齢があがるにつれ、そもそもアニメに興味関心がなくなるから、
そういう世代の投票は期待できず、投票につながりません。

考えてみてください。
日本のアニメ100年を代表する作品が、
アニオタが好む「タイバニ」(TIGER & BUNNY)でいいのでしょうか?
(最終結果はわかりませんが・・・)
アニオタなら当然知っているとはいえ、
たいしてアニメに興味がない人にとって、
「これが日本最高のアニメだよ!」と言えるでしょうか?
そもそも「何それ?そんな作品知らないよ。」と言われそうです。
たとえば、「ドラえもん」や「サザエさん」、「となりのトトロ」とかなら、
「そうだね〜」と納得できると思います。

年代別の投票、という手がありますが、年代なんて、いくらでもごまかしがききます。
それよりも、最初の放送開始年を元に、
古い作品ほど有利になるようなハンデを設ける投票にすればよかったと思っています。
具体的には・・・
2001年以降の作品は投票数☓1、
90年代の作品は投票数☓2、
80年代の作品は投票数☓4、
70年代の作品は投票数☓6、
60年代までの作品は一律10倍(作品数が少ないのと、投票する人が少ないので)など・・・
そうすると、たとえば「鉄腕アトム」とか「ドラえもん」といった放送開始が古い作品が、
ある程度正当な評価を得ることになると思われます。
(若い世代にとっては不満かもしれませんが・・・)

NHKのこの番組、企画としてはとても良かったですが、
もう少し投票の仕方を工夫してほしかった、というのが正直なところです。

2017年4月28日 (金)

NHKBSプレミアム・名盤ドキュメント「太田裕美「心が風邪をひいた日」木綿のハンカチーフ誕生の秘密」(2017年4月26日放送)

2017年4月26日に、NHKBSプレミアムで、
名盤ドキュメント 
太田裕美「心が風邪をひいた日」木綿のハンカチーフ誕生の秘密
」を放映していました。
録画して視聴しました。

番組HPから、放送内容を転載します。

(引用)
1975年に発表され、数々のミュージシャンにカバーされてきた名曲「木綿のハンカチーフ」。この曲を収めた太田裕美のアルバム「心が風邪をひいた日」の制作過程に迫る!

名盤ドキュメント、第6弾にあたる今回は、太田裕美の3rdアルバム「心が風邪をひいた日」をとりあげる。代表曲は、A面1曲目『木綿のハンカチーフ』。70年代歌謡シーンを代表する名曲で、作詞家・松本隆の最初のミリオンヒットでもある。作曲の筒美京平、編曲の萩田光雄を加えた黄金トリオの曲作りとは?そして歌っていた太田の思いとは?録音原盤(マルチテープ)をひも解き、40年前の制作過程に迫る【出演】太田裕美ほか

【出演】太田裕美,松本隆,萩田光雄,白川隆三,ヒャダイン,真心ブラザーズ,持田香織,クリス松村,齋藤孝,丸山茂雄
(引用終)

私は「木綿のハンカチーフ」が好きなので、
ついつい見入ってしまいました。
番組前半では、録音原盤(16チャンネル)を再生しつつ、
「木綿のハンカチーフ」の歌詞と曲の秘密を解き明かしました。
曲の解説については、スコア分析まで出てくる本格的なものでした。

番組では、作曲者の筒美京平(以下敬称略)が写真では紹介されるものの、
インタビューには出てこないので、
筒美京平は故人かと思いきや、まだまだ存命中でした(大変失礼しました!)。
(インタビュー拒否の方なのですね・・・)

歌った太田裕美本人、作詞者の松本隆、編曲者の萩田光雄、
そして、太田裕美の歌を愛する芸能人等(齋藤孝まで出ていました!)が、
たくさんの思いを語っていました。

後半では、当時のB面に出てくる歌もいろいろ紹介していました。
また、アルバム盤と、シングル盤では、イントロや歌詞の一部が違う、
というのも興味深かったです。
ポップスのCDというのはほとんど買ったことがないのですが、
思わず衝動買いしてしまいました・・・(^-^;

心が風邪をひいた日

先日、山田姉妹のCDアルバム「あなた〜よみがえる青春のメロディー〜」を紹介した際に、
「木綿のハンカチーフ」のことも書きました。
山田姉妹「あなた〜よみがえる青春のメロディー〜」〜甘美だけど本当はコワイ昭和歌謡?〜
山田姉妹の歌声と、アレンジもステキですが、
やはりこの曲はオリジナルの太田裕美のキュートな歌声に軍配を挙げたいです。


(参考)
あなた〜よみがえる青春のメロディー〜

(参考)
NHK BSプレミアム「名盤ドキュメント」4月26日放送分は“太田裕美「心が風邪をひいた日」木綿のハンカチーフ誕生の秘密

2017年4月12日 (水)

浅田真央さん引退狂想曲〜過剰報道にウンザリ・・・

フィギュアスケートの浅田真央さんが現役引退する、というニュースは、
少し驚きましたが、昨年(2016年)の全日本選手権の不調や、
五輪の出場枠が3枠から2枠に減ったのを考えれば、
遅かれ早かれ出される結論でした。
ソチ五輪できっぱり引退していた方がよかった、と思っていたぐらいです。
それはともかく、引退のニュースが発表されてからの、
テレビ局各局の報道には空恐ろしささえ感じました。
まるでご本人が亡くなったかのような扱いすら感じさせた、
テレビ朝日の3時間スペシャルは噴飯モノでした。

2017年4月12日の引退記者会見生中継、
テレビ東京系とNHKEテレ以外の地上波が、
軒並み生中継するというのは過剰報道でした。
特にNHK!
皆様の公共放送なら、定時のニュースで取り上げる程度にして、
民放と競合してまで放送する必要があったのでしょうか?
非常に疑問でした。

「空気を読め」、「忖度」といった同調圧力が、
新たなファシズムになりつつある気がします。
浅田真央さん自身の問題、と言うよりは、
彼女をまるで聖女のように取り上げて神格化するマスコミ(特にテレビ局)に、
気持ち悪さを感じます。
「彼女の引退を悲しまないのは非国民」まであと僅かなのかも?
(まぁ、引退特番の視聴率が、思ったより伸びなかったのは、
騒いでいるのがマスコミだけで、浅田真央さんファン、
フィギュアスケートファンを除いた一般市民はさほど関心がない、
というあらわれなのでしょうね・・・)

いくら人気があるとはいえ、
ここまで褒めそやすのは異常だと思いました。
まして、五輪で金メダルを取ったことがない選手に対して、
国民栄誉賞を与えよ、なんて税金の無駄だし、
黒い政権の人気取り、延命策の一つに使われるだけなので反対です。
(松井秀喜氏への受賞は甚だ疑問でした・・・)

2017年3月18日 (土)

小学校の卒業式に袴やコスプレは必要なのか?〜小学校最後の思い出の場が格差を見せつける場になっている現状・・・

近年、小学校の卒業式では、袴を着て式に臨む子が増えているようですね。
(私の小学生時代は、中学校の制服を着ての参列でした。)
縁あって、何度か札幌市内の小学校の卒業式を拝見したことがあります。
最初に見た時はオドロキでした。
「小学生も、袴着るんだ・・・」
女の子ばかりではなく、男の子も増えているようです。
袴や、AKB48風の衣装の他に、
たぶんお母さんのお下がりと思われる、
女性用フォーマルスーツでの参列、
ゴスロリ風の衣装、
変わったところでは、剣道着での参列、というのも見たことがあります。
なんだか、ファッションショーの場になってしまっています。
そういう中で、昔風の、中学校の制服を参列している子みると(実は少数派・・・)、
なんだかほっとします。

Yahoo!ニュースや、NHKのニュースサイトなどで、
この話題について取り上げた記事を読みました。
中立派、肯定派、否定派それぞれの主張の記事を紹介します。
なお、ニュース記事は結構リンク先がいつの間にか消えている場合があるので、
記事の要点を引用しておきます。※全文引用ではありません。
(中立派)
小学生がはいからさん  3月17日 17時33分(NHK NEWS WEB)

(引用)
「クラス8割方が袴らしい。前夜から美容院で頭セットして早い子は朝5時から着付けに行く。成人式並だな」

「うちの子の小学校では、今年から袴禁止になった。ごく普通のスーツです」

大学の卒業式では恒例となっている女子学生のはかま姿。
ところが、SNSなどでは最近は小学校の卒業式でもはかまというケースが増えていると書き込まれています。

ネットショップを運営する着物レンタル店の担当者に話を聞いてみました。
店によると、子ども用のはかまの人気が出始めたのはここ2、3年のことだそうです。10年ほど前から年に数件は申し込みがあったそうですが、ことしは400件以上。店では年々100件ずつ申し込みが増えているといいます。はかまのレンタルは札幌や東北地方、名古屋など地方からの申し込みが多いそうです。

老舗の着物レンタル店を経営する社長は「はかま姿の卒業生を見て、自分も卒業式で着たいという子どもが増えているようです。小学6年生は身長が伸び盛りですぐに丈が変ってしまうこともあります。また慣れない着物で式の当日に具合が悪くなってしまうなど、トラブルがあります。着物の人気が出てくるのはありがたいですが、子どもの負担にならないようよく考えてください」と話していました。

小学生のはかま人気、火付け役は写真館だという情報もありました。
着物のレンタルをしている写真館に話を聞くと、数え年で13歳の時に健やかな成長などを願って行う「十三参り」と、小学校の卒業をかねて着物姿で写真を撮ろうとキャンペーンを行って、じわじわと人気が広がり始めたそうです。
ある店でははかまのレンタルが1万5000円くらいから、着付けや写真撮影と合わせると3万円くらいのコースからありました。

一方、卒業生が進学する中学校の制服を着て、卒業式に出席する学校も北海道や北陸、四国など全国にありました。
例えば北海道の釧路管内ではほとんどの小学生が中学校の制服で出席するそうです。
小学校の先生に話を聞くと、「学校から“制服を着るように”と指示することはありませんが、先輩たちは制服を着て出席したよ、と伝えています。20年以上前から変わらないので、もう伝統になっています。背景には、家計に負担をかけたくないというのがいちばんです。ただでさえ入学準備でお金がかかるので、成長期の子どものために新しい服を買ってもらわなくてもよいようにと思っています。地域の洋品店には早めに中学校の制服を売り出してもらっています」と話していました。卒業式の服装も、服装についての考え方も地域ごとに違いがあるようです。

(引用終)

(肯定派)
(引用)
フィフィ「何が問題なの?」小学校卒業式での袴着用自粛呼びかけに疑問
週刊女性PRIME 3/18(土) 16:30配信

ちょうど17日、息子が小学校の卒業式を迎えたので、私も式典に参加してきました。たしかに、女の子たちのなかには、袴をはいている子もいましたね。

 ちなみに、うちはレンタルのスーツにしました。全部一式で1000円くらいでしたよ。

 だけど、袴となると、やはりそうはいかないみたいで。レンタルでも2~3万円しますし、髪の毛をセットしたりする料金もかかってきますからね。それゆえ、さまざまな家庭環境の子が通う公立の小学校では、自粛を呼びかけるところもあるみたいです。

 私が息子の式で見かけた子たちは、いかにもお金がありますと、見せびらかすように着ている感じでもなく、成人式でたまに目にする花魁を模したかのような派手な感じでもありませんでしたよ。

 昔のように、七五三のときにお子さんが着た袴だとか古い着物をリメイクして、お金をかけずに特別な日に着る衣装を用意することもあるんです。むしろそれは、清楚だし、温かみがあると思えますよ。

 家庭の経済状況が現れてしまうから、と敏感になる人がいるようですが、袴に限らず、そういう“差”は日常生活のいたるところにあるわけです。そして、子どもたちは、そうした差をそれぞれ抱えながらも、それなりに上手くやっていっていますよ。

 第一、社会に出れば“差”があるなんていうことは痛いほど感じるはず。だから、いっそ早いうちから経験して、将来その差を埋めたいのならば、モチベーションを上げて、努力することのほうが大事なんじゃないかな。差があったとしても、子どもは子どもなりに社会勉強していくと思うんです。

『ドラえもん』や『ちびまる子ちゃん』で描かれている世界でもそうですよね。スネ夫くんや花輪くんといった、お金持ちの子も登場するわけですが、別にお金持ちだからといっていじめられるわけでもなく、また逆に、貧乏だからといっていじめるわけでもありません。

先日、知り合いの出産祝いを買いに、デパートの子ども服売り場に行ったのですが、本当にたくさんのブランドがあって驚きました。値段も、私が着ている洋服よりも高いものがたくさんあって。大人の洋服をそのまま小さくしたような洋服とかね。

 もしも今、子どもたちのあいだに、いろいろな洋服を着たり、高い洋服を着ないと恥ずかしい、といった意識があるのなら、それは親の影響が大きいんじゃないかと思うんです。親が自らの見栄で子どもたちに高い洋服を着せることで、子どもの社会のなかに火をつけてしまったところもあるんじゃないのかなと。

 だけど、特別な日に、特別なものを着るのはいいと思うんです。

 実際に息子の卒業式では、袴姿の子が圧倒的に少なかったんです。そういったなかで、袴を着るのは勇気がいるんだろうけど、子どもたちを見てみると目立とうとしている印象は受けなかったですよ。それぞれのご家庭で、お祝いごとへの思想や習慣が反映されているものなのです。むしろ自粛を呼びかけることで、親や子どもたちを嫌な気持ちにさせてしまっている。

 日常から親たちが高い洋服ばかりを買い与えて、親自身の優越感を満たすというのは、違うと思う。それは子どもにも悪影響を及ぼすことだと思いますよ。
(引用終)

(否定派)
小学卒業式、増える袴姿 華美な衣装、自粛呼び掛けも 2017年3月9日 夕刊(中日新聞)

(引用)
3月は卒業式シーズン。各地の小学校で、和装で式に出席する女子児童が増えている。大学では広く見掛けるが、小学校でも昨年は、卒業生の3分の2が袴(はかま)姿という例も。ただ、保護者にとっては費用負担が悩みのタネだ。経済的事情などで着られない児童への配慮などから、一部地域では、学校側が自粛を求めるケースが出ている。

今シーズン、小学校の卒業生向けに着物や袴の貸し出しを予定しているのは、約千件に上る。子ども向けセットを本格的にそろえたのは二〇一四年。貸出件数は一五年が約五百件、一六年は八百件と年を追うごとに増えている。

 着物と袴のセットの貸出料は、約二万~三万円。着付け代は別途必要だ。

 名古屋市天白区の「フォトスタジオアクエリアス」は、着物と袴の約百セットを用意。名古屋市の小学校の卒業式がある今月十六日は、八割ほど貸し出しの予約が入っている。

 レンタルを始めた一二年以来、年々引き合いが増え、本年度は子どもが六年生に進級して間もない四、五月に予約を入れる保護者が多かった。「五年生の時に、卒業する六年生の袴姿を見て、私も着たいと希望されるお子さんも多い」と同店。競技かるたが題材の人気漫画「ちはやふる」などの影響もあるという。

 一方、愛知県半田市教育委員会によると、市内の多くの小学校は昨年六月、保護者に、華美な衣装と袴姿の自粛を呼び掛けた。

昨年三月の卒業式で、小学校によっては女子の三分の二が袴を着用。年々、和装が増えていることが教育委員会で話題となり、各校の判断で文書を出した。

 「『着せたくてもできない。仲間外れにされないか』という保護者の声もある。着慣れないため裾を踏んで転ぶ危険性もある」と、教育委員会の担当者は話す。同様の呼び掛けは同県武豊町でも行われている。

 岐阜県のある小学校に通う六年生女児の保護者は今年二月、学校側から袴姿の自粛を口頭で求められた。「娘のために着物と袴を買った。今さら自粛と言われても」と当惑している。

(引用終)

中立派、肯定派、否定派、それぞれの意見・主張があり、
どれも一理あります。

ちなみに、袴などの和装での参列は、
特にトイレに行く時や、着崩れした場合、
あるいは普段着慣れないものを着るから、
ステージに上がる際にコケるなど、安全上の問題もあると思います。
(そこまで卒業担任に負担させるべきでしょうか?)

私としては、袴がいいなら、将来的に、
たとえばセーラームーンのコスプレをして参列したとしても、
あるいは、何か着ぐるみ(ドラえもんとか・・・)を着てとか、
ウェディングドレス、プリンセス風の衣装とか、
しまいには、水着で参列したとしても、誰も文句が言えなくなるのでは、
と思います。
(大学の卒業式でやればいいのに・・・)
一方で、袴だったりブランドもののスーツを着ての参列が「アタリマエ」とされるなら、
それらにお金を使う余裕のない家庭の子は、卒業式欠席、
なんていうことも出て来ることになります。

小学校卒業なんて、実は全然たいしたことがありません。
(小学校生活ほぼ学校に来たことがない、不登校の子にさえ、
年齢が来たら、卒業証書がもらえるわけです。
そういう意味で、高校や大学の卒業とは重みが全然違うのです。)

私は、主に2つの理由から、卒業式は何でもOK、というのに反対です。
①経済的理由
袴の例で言えば、レンタル代、着付けと髪のセットなどで、
少なくとも数万円はかかります。
(わずか数時間のために・・・)
しかも、着付けに朝5時から美容室へとか・・・
横並びを重んじる日本社会では、変な同調圧力がかかり、
「ほかの子がやっているから、うちの子も・・・」とプレッシャーがかかります。
勝ち組の家庭にとっては、数万円なんてたいしたことがないですが、
生活保護世帯(準保護世帯も含めれば、
600人規模の小学校で、100軒ぐらいは該当するようです)にとっては大きな負担です。
特に義務教育の公立学校では、格差を見せびらかす場にするのはおかしいと思います。
華美を競うような、こういう風潮にこそ、教師は良識を示すべきです。
「小学校卒業式で袴がブーム!」とメディアで取り上げたら、
もっともっと華美な衣装自慢に火がつくと思います。
鎮火させるなら、早いうちに・・・
②美的理由
とりとめのないファッションショーになるよりは、
中学校で使う制服で統一した方が、
厳かで美しいと思います。
中学校の制服は必ず使うものですし・・・

そういう意味では、私は上記ニュース記事のうち、
NHKニュースサイトで出ていた、
(引用)
一方、卒業生が進学する中学校の制服を着て、卒業式に出席する学校も北海道や北陸、四国など全国にありました。
例えば北海道の釧路管内ではほとんどの小学生が中学校の制服で出席するそうです。
小学校の先生に話を聞くと、「学校から“制服を着るように”と指示することはありませんが、先輩たちは制服を着て出席したよ、と伝えています。20年以上前から変わらないので、もう伝統になっています。背景には、家計に負担をかけたくないというのがいちばんです。ただでさえ入学準備でお金がかかるので、成長期の子どものために新しい服を買ってもらわなくてもよいようにと思っています。地域の洋品店には早めに中学校の制服を売り出してもらっています」と話していました。卒業式の服装も、服装についての考え方も地域ごとに違いがあるようです。
(※下線部筆者による。)
というのに賛同します。

ついでに言えば、卒業生を送り出す卒業担任の先生(特に女性)も、
袴をやめれば、子どもたちがマネしなくなると思います。
(こちらも変な同調圧力にさらされているようですね・・・)
先生は立派なオトナなのだから、何度も卒業しなくていいのにね・・・

2017年3月 1日 (水)

NHKBSプレミアム・プレミアムシアター:ドキュメンタリー 「マエストラ 指揮台への長い旅」(2017年2月27日放送)

女性のピアニストやヴァイオリニストは世界的な方がたくさんいます。
しかし、作曲家や指揮者では?
特に指揮者は、まだまだ男性の世界のようです。
2017年2月27日に、
NHKBSプレミアムで放映されたドキュメンタリー
マエストラ 指揮台への長い旅」では、
まだまだマイナーな女性指揮者にスポットライトをあて、
草創期に道を開いた指揮者シルヴィア・カドゥフ(失礼ながら、今回初耳でした・・・)を中心に、
現在活躍中のマリン・オールソップやアヌ・タリといった指揮者のインタビュー、
及びリハーサルと実演の様子などで、女性指揮者の現状を紹介していました。

シルヴィア・カドゥフは、
カラヤンとバーンスタインという20世紀後半の二大巨匠に後押しを受けるほどでしたが、
60年台では、まだ女性指揮者への道は固く閉ざされており、
あまり活躍できなかったようです。
(それでも、女性として初めてベルリン・フィルを指揮した、とのこと!)
不遇ながらも、道を切り開いた人がいたから、
女性指揮者が当たり前の存在として認められるようになったわけです。

私自身は、その指揮者が男性か、女性か、あるいはゲイやバイであるかとか、
そんなのはどうでもいいことです。
聴こえてくる音がすばらしいか、どうかだけです。
「女性指揮者」だからすばらしい、或いは劣っている、というのは全くナンセンスです。
才能ある女性に、指揮者の道がさらに開かれることは期待しますが、
「市場原理」で生き残るかどうかはまた別の問題です。

ただ、まだまだ「女性指揮者」というカテゴリーでくくられるのは、
まるで珍品扱いですね・・・
私としては、以前拙ブログで紹介した、
ブルックナー:交響曲第3番(初稿版、SACD)と、
ブラームス:交響曲第1番(SACD)で紹介した、
シモーネ・ヤングは凄腕指揮者だ、と思っています。
(番組には出てきていませんでしたが・・・)
ブラームス:交響曲第1番、SACDで聴き比べ6盤
シモーネ・ヤング(Simone Young)指揮ハンブルク・フィル(Philharmoniker Hamburg)による、ブルックナー:交響曲第3番(1873年初稿版)
これだけ硬派な演奏は、なかなか聴かれないと思います。
ちなみに、女性として初めてウィーン・フィルを指揮したのが、
シモーネ・ヤングです。

(参考)ブラームス交響曲全集(通常CD)

※可能であれば、SACDの分売盤をオススメしたいです。

ブルックナー交響曲全集(通常CD)

番組に出ていた、マリン・オールソップ指揮のCDは、
以前NAXOSで出ていた(何のCDだったか忘れましたが・・・)のを買ったことがあります。
これは、女性指揮者だから、というよりは、聴きたい曲だったから購入したものです。

ちなみに、このドキュメンタリー番組の後、
昨年(2016年)8月27日にロイヤル・アルバート・ホール(ロンドン)で行われた、
ミルガ・グラジニーテ・ティーラ指揮 バーミンガム市交響楽団演奏会も放映されました。
女性指揮者ですね。
ただ、実際に聴いてみて、
モーツァルトの「魔笛」序曲からして、「なんか軽いな・・・」という印象を受け、
チャイコフスキーの交響曲第4番では、冒頭1分ほど聴いて、
「やっぱり軽いな・・・」と思い、そこで視聴終了・・・
そういう意味では、「女性指揮者」というカテゴリーを売り物にしてはならないな、
と思います。
(ちょっと厳しいコメントですね・・・)

2017年2月14日 (火)

NHKBSプレミアム・プレミアムシアター:ドキュメンタリー 「カラヤン ~ザ・セカンド・ライフ~」(2017年2月13日放送)

私がクラシック音楽を本格的に聴くようになったきっかけは、
父親が買ってくれたCDラジカセと、
カラヤン指揮ベルリン・フィルによる、
ベートーヴェンの交響曲第5番・第8番のCDでした。

クラシック音楽好きになったきっかけはカラヤンでも、
カラヤンを正当に評価できるようになるまで、
結構な時間がかかりました。
故宇野先生を代表とする、アンチ・カラヤン(その他、小澤征爾やアバドなど)こそ、
芸術の真の理解者だ、みたいな風潮に、私も長年毒されてきました。
でも数年前ほどから(ちょうど故宇野先生の評論も揺らいできたあたり)、
評論家AやBがどう言おうと、レコ芸でどう評価されていても、
あるいはAmazonやHMVのレビュー、
果てはクラシック音楽の諸々のブロガーがどう言おうとも、
自分なりの基準で、名演かどうか、様々な聴き比べを経て、
ようやく自信をもって言えるようになってきたと思います。

そういう中で、モノラル録音期ならフルトヴェングラー、
ステレオ録音期なら、バーンスタインを代表とする、
極めて主観的な演奏(良く言えば個性的すぎる)への評価が、
私の中では下がり、
反対に、ブーレーズやジョージ・セル、フリッツ・ライナーといった、
スコアを忠実に再現するのを第一とする指揮者が再評価されるようになりました。
そういう一環で、カラヤンやアバド、小澤征爾といった指揮者も、
いいものはいい、と言えるようになってきました。


それはさておき、
2017年2月13日に、NHKBSプレミアムの「プレミアムシアター」で、
「カラヤン ~ザ・セカンド・ライフ~」というドキュメンタリー番組が放映されました。
(2013年頃一度NHKBSプレミアムで放映されたことがあるそうです。)
カラヤンの膨大なレコーディングに関する、
本人へのインタビュー及びリハーサル・録音風景と、
録音技師やベルリン・フィル団員、
ヴァイオリニストのアンネ・ゾフィー・ムターや、
メゾソプラノのブリギッテ・ファスベンダーなどへのインタビューを交えた映像作品です。

NHKのHPによると、
出演者は次のとおりです。


(引用)
ベルリン・フィル:クラウス・シュトール
エーベルハルト・フィンケ
クシシュトフ・ポロネク
音楽評論家:ペーター・ユーリング
バイエルン国立管弦楽団:クラウス・ケーニヒ
独グラモフォン社 元プロデューサー:ハンス・ヒルシュ
バイオリニスト:アンネ・ゾフィー・ムター
独グラモフォン社 元録音プロデューサー:ハンス・ウェーバー
EMI 元プロデューサー:ペーター・アルヴァルト
オルガン奏者/テープ編集者:デーヴィッド・ベル
神経科学者:エルンスト・ペッペル
メゾ・ソプラノ:ブリギッテ・ファスベンダー
元バランス・エンジニア:ウォルフガング・ギューリヒ
アヴァルト社 記録保管係:ゴーデハルト・プルーイン
アヴァルト社 バランス・エンジニア:アンドルー・ウェートマン

(引用終)


カラヤンの演奏又はリハーサル風景としては、
マーラーの交響曲第5番や、ストラヴィンスキーの「春の祭典」などが、
かなり多く取り上げられていました。

カラヤンが録音で何度も取り上げたチャイコフスキーは全然なく、
ベートーヴェンもほんのちょっと。
しかし、カラヤンのレパートリーとしては当時画期的だった、
シェーンベルクやマーラーの録音を取り上げていたのは慧眼だったと思います。
(シェーンベルクらの「新ウィーン楽派作品」の録音は、
カラヤンの膨大な録音の中でも、非常に価値のあるものの一つですね。
とはいえ、私も結局、シェーンベルクの「浄夜」しか価値がわからなかったのですが・・・)

(参考)
シェーンベルク:浄夜/ベルク:叙情組曲

録音の際のエピソードは興味深く見入ってしまいました。
カラヤンの偉大さを改めて認識できた番組でした。
なお、このドキュメンタリーは、DVDでも出ていますし、
ベルリン・フィルの「デジタル・コンサート・ホール」サイトでも視聴可能のようです。

Karajan: The Second Life [DVD] [Import]

ドキュメンタリー『カラヤン~セカンド・ライフ』

(参考)
カラヤンのレコード人生を記録した映像作品(ブログ名:児童文学と音楽の散歩道)

2017年1月 9日 (月)

NHKEテレ・クラシック音楽館 「N響コンサート 第1847回定期公演」(2017年1月8日放送)〜グレツキ:交響曲 第3番 作品36“悲歌のシンフォニー”と、アニメ「フランダースの犬」のラストシーン・・・

NHKEテレの「クラシック音楽館」。
2017年は深い悲しみの曲から幕を開けました・・・
2016年11月9日、サントリーホールでのN響第1847回定期公演の放映です。
曲目は、
モーツァルトの「クラリネット協奏曲」と、
20世紀後半に活躍したポーランドの作曲家、
ヘンリク・ミコワイ・グレツキ(1933−2010)の代表曲、
「交響曲 第3番 作品36“悲歌のシンフォニー”」でした。
我が家では録画して視聴しました(裏番組のドラマを観ていたため。)。

モーツァルトの「クラリネット協奏曲」へのコメントはパスします。
グレツキの作品「交響曲 第3番 作品36“悲歌のシンフォニー”」は、
思い入れのある曲です。

グレツキの名を、
普段「ゲンダイオンガク」や、クラシック音楽をあまり聴かない人にまで知らしめたのが、
上の盤です。
今回N響を指揮した、デーヴィッド・ジンマン指揮ロンドン・シンフォニエッタ、
ドーン・アップショウ(S)の独唱です。
英国では、1993年に発売されてミリオンセラーになったとのこと。
日本でも、結構売れたはずです。
(私も持っていました・・・)

そのジンマンが、N響を指揮してこの曲を演奏するのだから、
期待度大でした。

第1楽章は、中世のラメント(哀歌)をテキストにした、
聖母マリアが息子イエスの受難を嘆く内容。
最も有名な第2楽章は、
ゲシュタポ収容所の壁に書かれた言葉をテキストにしています。
第3楽章は、息子を失った母親の嘆きをうたった民謡がテキストです。

第1楽章は25分ほどで、
とても低くて小さい音がゆっくりと、だんだん結集して、
まるで音のカーテンを作るようです。
音の頂点で、声楽が入ります。
そして嘆きのクライマックスの後、
音は今度は逆に、
だんだん遠ざかるように小さくなっていきます。
初めてこの曲を聴いた時は、まるで山登りのように思えたのですが、
今回N響の演奏で聴くと、
聖母マリアが定点に立って、
イエス様の十字架の道行きを見届けるかのような印象を受けました。
つまり、十字架の道行がだんだん近づいてきて、
歌のところで目の前を通り、
また遠ざかっていく・・・・
そういう意味では、
バッハの「マタイ受難曲」の冒頭のような構造なのかもしれませんね。

第2楽章、冒頭の和音を聴いただけで、
条件反射的に泣きそうになってしまいました・・・
冒頭の響きは、「あの世」からの響きなのでしょう。
すぐさま苦しみの響きに戻り、
実に苦しげな声が聴こえてきます。
うめきの中から、かろうじて書かれた、
おそらく母への遺言なのでしょう・・・
同じテキストが、曲の後半から、
冒頭の天上的な響きと共に清らかに歌われます。
おそらく、「あの世」から自分の母に呼びかけているかのように・・・

ふと連想したのが、
アニメ「フランダースの犬」のラストシーンです。
よく、アニメで最も泣けるシーンとして選ばれることが多いですね。
救いようのない悲劇の中にも、天上的な視点からの救済が描かれています。
(私はテレビ版よりも、劇場版の方が好きです・・・)

劇場版フランダースの犬(DVD)

もう第2楽章だけでも涙腺崩壊?
第3楽章は、オマケかダメ押しのようなものです。

演奏自体は、独唱のヨアンナ・コショウスカが
(失礼ですが)それなりの年齢ですので、
第1楽章、第3楽章にはぴったりでしたが、
第2楽章は、やはりドーン・アップショウの凛とした歌唱の方が優れていると思いました。
(テキストを書いたのが、若い女性だったようです・・・)

なお、この曲の録音はそれほど多くないですが、
上記ジンマン盤の他にいくつかあります。

今回独唱したヨアンナ・コショウスカが1983年に録音した盤です。
指揮:カジミェシュ・コルト
管弦楽:ワルシャワ・フィルハーモニー管弦楽団
ソプラノ:ヨアンナ・コズウォフスカ(コショウスカ)


クラシック音楽ファンの間では、ジンマン盤より評判がいい(らしい)盤。
ジンマン盤のヒットを受けて、1994年に録音。
ゾフィア・キラノヴィチ(ソプラノ)
ポーランド国立放送交響楽団
アントニ・ヴィト(指揮)

Antoni Wit Conducts Henryk Gorecki CD, Import

※3枚組の1枚目に収録されています。

1枚ものならコチラ
グレツキ:交響曲第3番「悲歌のシンフォニー」/3つの古代風小品

なお、グレツキの交響曲第3番については、既に記事を書いていますので、
よろしければお読みください。
(ジンマン盤のCDジャケットの写真を探してみて、
見つけて読んでみたら自分の記事でした(*^-^))
悲しみが結晶した音楽~グレツキ・交響曲第3番「悲歌のシンフォニー」

(参考)
劇場版「フランダースの犬」とテレビ版「フランダースの犬」~軍配は劇場版の方!

2017年1月 5日 (木)

2016-2017 年末年始のクラシック音楽番組あれこれ

2016-2017年末年始、皆様はいかがお過ごしでしたか?
私は実家に帰省してゴロゴロしていました・・・(^-^;
実家には我が家のよりも2,3ランク上のオーディオ機器があるので、
我が家から8枚ほどSACD(どれもハイブリッド盤※1枚だけ通常CD)を持参して、
大音響で演奏を堪能していました。

それはさておき、2016-2017年末年始に観たクラシック音楽番組について、
視聴した感想を書きます。

『ベルリン・フィル ドキュメント&第九演奏会』(2016年12月30日 BSフジ)

BSとはいえ、民放でもやればこういう良質な番組を放送できるのだな、
と思いました。
NHKでやっているN響の放送(いいのも多いですが・・・)よりも、
よっぽどこういう内容のを放送した方が価値があるのではないでしょうか?
欲を言えば、通常のステレオ放送ではなく、
5.1chサラウンドで放送していればもっとよかったです。
演奏は、2015年10月、ベルリン、フィルハーモニーでのライブ収録です。
「第9」演奏の前にラトルやベルリン・フィル団員らへのインタビューが約1時間ありました。
近年テレビで視聴した数々の「第9」の中でも出色の出来栄えではなかったかと思います。
ライブならではの高揚感と、完璧なまでのベルリン・フィルの響き!
見事な風格の中にも、
まだ止まることがないスコアの響きの追求が随所に認められました。
特に「あれ?」と思ったのは、
第4楽章の途中で合唱が「兄弟よ」を通常以上に強調しているところでした。
なお、この放送内容は、ベルリン・フィルの自主レーベルから販売されています。

BEETHOVEN SYMPHONIES 1-9 -CD+BLRY-(5CD+3BLRY) Import

②N響“第9”演奏会(2016年12月31日 NHKEテレ)
2016年12月21日NHKホールでの収録。
指揮はヘルベルト・ブロムシュテット。
指揮時は89歳ですが、背筋がピンと伸びて、ずっと立ったまま指揮していました。
にこやかな笑みを見せながらも、決めるところはしっかり決める・・・
感動的かどうかはともかく、ブロムシュテットらしい手堅い演奏でした。
例年だと、国立音大の学生さんたちが合唱を歌うことが多いのですが、
今回は「東京オペラシンガーズ」が歌っていました。
ざっと見て70〜80名の、こじんまりとした(日本では!)感じですが、
響きは一級品でした!
(そういえば、前日に観たベルリン・フィルの演奏でも、
合唱は70〜80名ぐらいでした。日本の「第9」演奏が異常なんですよね・・・)
ラトル&ベルリン・フィル VS  ブロムシュテット&N響、軍配は・・・
やっぱりラトル&ベルリン・フィルの方が上だと思いますが、
比較しなければ、ブロムシュテット&N響もレベルの高い、
素晴らしい演奏だっと思います。
ブラインドテストで聴いてみれば、第4楽章を除けば、
ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管とかの渋めなドイツオケ的な響きに近いかもしれません。
なお、これは極めて個人的な話ですが、
例年、N響の第9が放送されている時は、
実家では親族が集まって紅白歌合戦を観ているので、
私はリアルタイムで観ないで録画で観るか、
テレビがある別の部屋で観るかのどちらかなのですが、
この大晦日には、大きなテレビで、しかもサラウンド音声で視聴することができました!
(紅白ツマラナスギ・・・)

③クラシック・ハイライト2016(2016年12月31日 NHKEテレ)
この番組、例年は観ていないのですが、
紅白歌合戦を観なかったので、夜11時すぎまでリアルタイムで初めて視聴しました。
大半が既にNHKEテレかBSプレミアムで放送した内容でしたが、
小澤征爾指揮サイトウ・キネンによるベートーヴェンの交響曲第7番、
第1楽章の演奏はいい意味で「あれ?」と思う素晴らしさでした。
というのも、実は2016年12月27日に、
セイジ・オザワ 松本フェスティバル オーケストラ・コンサート2016」として、
BS朝日で全曲版が放映されていたので、録画して観ましたが、
たいして感銘を受けませんでした。
(こちらは5.1chSS)
しかし、同じ内容をNHKEテレで放送すると、実は結構素晴らしいのだな、
と思ってしまいました・・・
カルロス・クライバーなどの躍動感ある演奏とは違いますが、
力強さよりも、合奏の精緻さ、細部の明晰さで聴かす演奏でした。

東急ジルベスターコンサート
(2016年12月31日〜2017年1月1日 テレビ東京系/BSジャパン)
今回のカウントダウン曲は、ボロディンの「ダッタン人の踊り」。
普段聴きとしては愉しい曲ですが、
「ゆく年くる年」を迎えるには騒々しい曲だったかもしれませんね・・・
新年最初の曲が、外山雄三の「管弦楽のためのラプソディ」だったので、
思わず、裏番組の1つである、Dlifeで放送していた、
ディズニー・オン・クラシック ジルベスターコンサート2016/2017」の方に、
チャンネルを変えてしまいました・・・
その後、再び東急ジルベスターコンサートの方にチャンネルを戻しましたが、
錦織健の「誰も寝てはならぬ」はイマイチでした・・・

⑤ウィーン・フィル ニューイヤーコンサート2017
(2017年1月1日 NHKEテレ/2017年1月9日 NHKBSプレミアム)

正直言って・・・ゴメンナサイ。
クラシック音楽ファンになってから結構経ち、
このニューイヤーコンサートもだいたい毎年観ていますが、
今年のは選曲があまりにも通好みすぎるというか、
珍しくほとんど観ませんでした。
せいぜい、最後の「美しく青きドナウ」と「ラデツキー行進曲」のところだけは、
しっかり観た程度です。
その2曲にしてもたいして感銘を受けませんでした。
(「美しく青きドナウ」のバックのバレエは、過去映像の切り貼りというのが、
???という演出でした。)

私は買わないとは思いますが、一応、参考までに・・・

CD

Blu-ray

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