カテゴリー「クラシック音楽・フランク」の7件の記事

2018年3月18日 (日)

NHKBSプレミアム・クラシック倶楽部 「堤&萩原デュオ」(2018年3月14日放送)

2018年3月14日放送の、NHKBSプレミアム・クラシック倶楽部では、
2017年7月8日にハクジュホールで行われた、
堤剛(VC)、萩原麻未(P)によるデュオ・リサイタルのうち、
フランクのチェロ・ソナタ(原曲はヴァイオリン・ソナタ。デルサール編曲)を
放映しました。
録画して視聴しました。
(残り時間に、ロナルド・ブラウティハムによるフォルテ・ピアノの演奏も
放映されていましたが、興味ないので、全く観ないでカットしました。)

実は2017年9月22日に、
このリサイタルのうち、ベートーヴェンとフランクの曲を除いたものを放映しました。
(参考過去記事→NHKBSプレミアム・クラシック倶楽部
 「堤剛&萩原麻未 デュオ・リサイタル」(2017年9月22日放送)

前回の放送では、いわばメイン・ディッシュを欠くような内容だった感じでした。
今回ようやく、メイン・ディッシュが忘れた頃にやってきた、という感じになりました。

この演奏、第4楽章で僅かなミスがいくつかありますが、
そんなこと気にならないほど白熱したものでした!
このデュオのCDよりも素晴らしい出来だったと思いました。

フランク& R. シュトラウス:ソナタ

特に萩原麻未さんのピアノは絶賛に値します!
まさに日本のアルゲリッチ?
チェロがメインなのに、完全にチェロが壁紙状態で、
ピアノの煌めきがまばゆいばかりです。

ちなみに、チェロ編曲版としては、アルゲリッチ&マイスキーのデュオで、
CDが出ています。
WARNER盤は以前所有していたことがありますが、
DG盤は未聴です。

WARNER盤

DG盤

演奏が終ってすぐに、
「ブラボーおじさん」(?)が出て来るのも納得の名演でしたが、
やはり、チェロ・ソナタでは物足りない感じがして、
原曲のヴァイオリン・ソナタを聴いてしまいました。
私にとっては、フランクのヴァイオリン・ソナタは、
あらゆるヴァイオリン・ソナタの中で最も好きな作品だからです。
何度聴いても目が潤んでしまうのが、
このデュメイ(Vn)&ピリス(P)盤です。
特別な思い入れのある盤ともいえます。
(あえて、他の盤を聴きたいとさえ思わないほど・・・)

堤&荻原デュオの演奏それ自体はとても素晴らしいのですが、
原曲と比べると、例えていえば、
ソプラノ歌手が歌っていた曲を、バリトン歌手が歌うような感じに近いです。
それでも、やっぱりこの曲の美しさを思い起こさせてくれたことに感謝です!

2014年3月 5日 (水)

フランク:「前奏曲、コラールとフーガ(Prelude,chorale et fugue)」聴き比べ〜アリス・アデール、小山実稚恵、リヒテル・・・

フランクの「前奏曲、コラールとフーガ(Prelude,chorale et fugue)」という曲、
ご存知ですか?
メジャーな曲ではないですが、
フランクの作品が好きな人か、かなりののピアノ曲通なら知っていると思います。

この曲を初めて聴いたのは、確か高校生〜20歳頃だと思います。
(はっきりした日時は忘れましたが・・・)
図書館の音楽コーナーで聴きました。
CDだったか、レコードだったかも忘れましたが、
覚えているのは、リヒテルの演奏だったことです。
もともと、ピアノ曲なのにオルガン的な響きがある特殊な曲です。
色で言えば、「漆黒」という感じでした。
独特の空気感というのでしょうか、
はっきりとした旋律は覚えられなくても、
忘れがたい印象を心に刻みつけました。

その後、リヒテルがこの曲を演奏したCDを探していましたが、
なかなか見つからず、仕方なく他のピアニストので代用して聴きましたが、
リヒテルの演奏の時ほどの感じはありませんでした。
たとえば・・・
ポール・クロスリーによるフランクのピアノ作品集などです。

フランク:前奏曲、コラールとフーガ フランク・ピアノ作品集現在廃盤。


そのうち、曲の存在すら十数年以上忘却の彼方にありましたが、
2013年の音楽之友社レコード・アカデミー賞の器楽曲部門を受賞した、
小山実稚恵の「シャコンヌ」というCDの中に、
この「前奏曲、コラールとフーガ」が含まれているのを知り、
早速入手しました。


シャコンヌ


極めてピアニスティックな演奏で、鮮やかです。
初めてこの曲を聴くにはオススメですし、欲張らなければ、
この演奏だけで十分です。
この曲以外の演奏も満足できる出来栄えです。

でも、この演奏を聴くと、再びリヒテルの演奏の事を思い出し、
ぜひ聴いてみたいと思いました。
しかしそもそも売っているのだろうか?・・・

いろいろ調べていくと、ロシアのレーベル、
メロディヤからたぶん私が最初に聴いたCDが出ているのを知りました。
今年(2014年)の1月上旬にAmazonで注文しました。
しかし、届いたのはようやく今日(2014年3月5日)でした。
Amazonで注文してから2ヶ月も経って商品が来るのは、これが初めてでした。


Richter Edition 4 [Import]


ようやく届いたリヒテル盤で、
さっそく「前奏曲、コラールとフーガ」を聴いてみました。
すると・・・
確かに実際には、スゴイ演奏なのでしょうが、
今聴いてみると、録音でかなり損をしています。
高音部がヒステリックな感じで、聞きづらいです。
録音全体がモゴモゴした調子なのは残念です。
それでも、リヒテルの気迫のようなものは十分伝わってきました。

リヒテル盤を注文した後、
フランクのピアノ五重奏曲を聴きたくて、
フランスのピアニスト、アリス・アデール(Alice Ader)のCDを注文しました。
後で頼んだ方が先に届くという、
まるで聖書の言葉さながらの状況?(o^-^o)
このように、後にいる者が先になり、先にいる者が後になる。
(新約聖書マタイによる福音書20:16新共同訳)
アリス・アデールというピアニストを知ったのはこれが初めてです。
フランクのピアノ五重奏曲よりも、
「前奏曲、コラールとフーガ」、「前奏曲、フーガと変奏曲」といった、
純ピアノ作品の方が聴き応えがありました。

Chamber Music (Dig)


3つのCDの演奏の評の前に、
まずはそれぞれの演奏時間を書きます。

・リヒテル盤 19:21(3つに分けていません。)
・アリス・アデール盤
 前奏曲    5:20
 コラール   6:59
 フーガ    8:14
      計20:33
・小山実稚恵盤
 前奏曲    4:37
 コラール   6:32
 フーガ    6:49
      計17:58   

一番のオススメは、ゆったりとした演奏のアリス・アデール盤です。
特に、コラールの部分の敬虔さは聴き応えがあります。
小山実稚恵盤は、入手しやすいので、
まず聴いてみたい、という方にはオススメです。
(Amazon等で試聴ができます。)
リヒテル盤は、よほどのリヒテル・ファンにしかオススメできません。
音が悪くてもいいなら別ですが・・・

2014年2月22日 (土)

ピアノ五重奏曲の甘口辛口〜ドヴォルザーク、シューマン、フォーレ、ショスタコーヴィチ、ブラームス、フランク・・・

最近、いろいろな作曲家の「ピアノ五重奏曲」をよく聴いています。
ピアノ五重奏曲で最も有名なのは、
シューベルトのピアノ五重奏曲「ます」D667,Op114ですが、
実はこの曲、一般的な「ピアノ五重奏曲」と編成が違います。
一般的なピアノ五重奏曲とは、
ピアノ+弦楽四重奏団(ヴァイオリン2、ヴィオラ1、チェロ1)です。
シューベルトの「ます」の場合は、
ピアノ+ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスと、
やや変わった編成です。
シューベルトの「ます」については以前記事を書きましたので、
今回は取り上げません。
一応「ピアノ五重奏曲」とも言える、
モーツァルトとベートーヴェンの「ピアノと管楽のための五重奏曲」も、
同様に今回は割愛します。
(過去記事)
五重奏曲(クインテット)の名盤CD3枚~モーツァルト、ブラームス、シューベルト

今回取り上げるのは、一般的な「ピアノ五重奏曲」の編成によるものです。
記事タイトルに「ピアノ五重奏曲の甘口辛口」とつけました。
「甘口」とは、誰にでも親しみやすそうなもの、甘いメロディが魅力的なもの。
「辛口」は通好み、多少晦渋さがあるもの。
こんな定義にしてみたいと思います。

「甘口」筆頭は、ドヴォルザークの作品です。
ドヴォルザークはピアノ五重奏曲を2曲残していますが、
第1番の方はほとんど演奏されず、もっぱら第2番をもって、
「ドヴォルザークのピアノ五重奏曲」と称しています。
今回取り上げるのも第2番の方です。
まるでショートケーキのような音楽とでもいいましょうか・・・
理屈抜きで楽しめます。
一番ステキなのは第3楽章です。
ここ数日、すっかり頭の中でこの楽章が自動BGM的に流れています。
第4楽章も魅力的です。
私が持っているのは、
ヤン・パネンカ(ピアノ)+スメタナ四重奏団の1986年録音のものです。
(カップリングはシューマンのピアノ五重奏曲)

ドヴォルザーク:ピアノ五重奏曲


次なる「甘口」は、シューマンのピアノ五重奏曲です。
ウィーン名物のザッハトルテ?
この曲については以前記事を書いています。
田部京子&上海クァルテットによるシューマン:ピアノ五重奏曲〜NHKBSプレミアム・クラシック倶楽部 - 上海クァルテット 演奏会 -(2013年1月14日放送)
もちろんおすすめCDは、田部京子(ピアノ)+カルミナ四重奏団のものです。
録音が超優秀です。
みずみずしさではピカ一で、田部さんのピアノははまるで
クララ・シューマンが弾いているのでは、と思えるほどです。
ピアノが自己主張しすぎずにうまく全体をまとめています。
NHKBSで観た上海SQ以上に、この曲の美しさをあますところなく表現しています。
カップリングはシューベルトの「ます」で、
こちらも名演・美演といえます。
以前はブレンデルのCDがベスト盤でしたが、
このCDによって用済みとなってしまいました・・・


シューベルト:ピアノ五重奏曲「ます」 [Hybrid SACD]


※SACDシングルレイヤー盤もあります。

「甘口」編最後は・・・
「甘口」というよりは「ほろ苦」という感じもしますが、
優美さではイチオシとしたいです。
高級なチョコレートボックス?
フォーレのピアノ五重奏曲第1番OP89、同第2番OP115です。
どちらも大好きですが、あえて1曲と言われれば、
迷わず第2番の方をとります。
今回紹介する中で最も好きなピアノ五重奏曲です。
シューマンやブラームス、ドヴォルザークの作品ほど知られていませんが、
フォーレの作品の中でも最高傑作の部類に入ると思います。

フォーレの2曲のピアノ五重奏曲は、「絵画を聴く」ような感じがします。
アルフォンス・ミュシャが描く美人画や、印象派の絵がなんとなく思い浮かびます。
初めて聴いたのは、確か高校生の頃だと思います。
美しい乙女の金色の長い髪が風にそよいでいる・・・
そんなイメージが、第2番の第1楽章を聴いていて思い浮かびました。
第2番で最も好きなのは、やはり第1楽章です。

第1番の第1楽章は、魔法の世界から聴こえてくるような感じです。
一番好きなのは、フィナーレの第3楽章です。
ルノワールやモネが戸外を描いた作品が見えて来るような気がします。

フォーレのピアノ五重奏曲の決定盤は、
やはりジャン・ユボー(ピアノ)+ヴィア・ノヴァ四重奏団のCDです。

フォーレ:室内楽全集第1集

※2枚組CD。1枚目はピアノ四重奏曲第1番、第2番で、
2枚目がピアノ五重奏曲第1番、第2番。
ピアノ四重奏曲の方は1度聴くので十分かな・・・

※SHM-CD仕様もあります。


近年、フォーレ室内楽全集という5枚組のCDが出まして、
安いから私も買ってはみたものの、音質にがっかりして、
すぐ手放してしまいました。
演奏者は結構いいのに。
参考までに・・・
(参考)
Faure: Complete Chamber Music For Strings And Piano [Box Set, CD, Import]


次に、「辛口編」に移ります。
「辛口」筆頭は、ショスタコーヴィチのピアノ五重奏曲OP.57です。
かなりクセがあるカマンベールチーズ?
「辛口」といっても、彼の弦楽四重奏曲には及ばず、
むしろ、ショスタコーヴィチの室内楽入門に最適な曲です。
多少深刻なところはありますが、どんなに重苦しくとも、
音楽を聴く喜びがあります。
暗いのがニガテなら、ぜひ第3楽章から聴いてみてください。
ほろ酔い加減で上機嫌なショスタコーヴィチを見出すかもしれません。
20世紀の室内楽の名曲なのに、現役盤が少ないのは残念です。
私が持っているのは、リヒテル(ピアノ)+ボロディン四重奏団のCDです。


ショスタコーヴィチ: ピアノ五重奏曲


続いての「辛口」は、ブラームスのピアノ五重奏曲Op.34です。
70年代のサスペンスドラマのBGMみたいな、
内に秘められた情熱がこもった作品です。
焦燥感たっぷり・・・
ブルーチーズみたいな感じ?
この曲は、モノラル録音のウィーン・コンツェルトハウス四重奏団+デムス(P)のが、
とても印象的で、今でも頭に残っています。
残念ながら手元にはなく(図書館で借りて聴いたものです)、
それで、ポリーニ(P)+イタリアSQ、Akiko Yamamoto(P)+Quatuor Ebeneで
買って聴いてみましたが、どちらもイマイチでした。
ステレオ録音でようやく気に入ったのが、
シューマンのピアノ五重奏曲と同じ、
田部京子(P)+カルミナ四重奏団の演奏です。
こちらも録音は優秀です。
家にはあと、「ブラームス室内楽全集」BOXの中にある、
レオン・フライシャー(P)+エマーソンSQのがあります。
弦はすばらしいですが、ピアノはイマイチです。


ブラームス:ピアノ五重奏曲、ピアノ四重奏曲第3番 [Hybrid SACD]

(参考)
Collector's Edition: Complete Chamber Music [Box Set, CD, Import]

最後は、フランクのピアノ五重奏曲です。
知る人ぞ知る、という作品です。
3回ぐらい虚心坦懐に聴いてみて、ようやく味がわかるのかもしれません。
そういう意味では、「するめ」みたいな曲かも?
1度聴いたぐらいでは、良さがなかなかわかりませんが、
聴くたびに、少しずつ良さを発見することができるかもしれません。
我が家にあるのは、Alice Ader(P)+Ensemble Aderの盤です。

Chamber Music (Dig) [Import]

2013年6月12日 (水)

デュメイ&ピリスのフランク:ヴァイオリン・ソナタ〜やっぱりこの盤が一番!

「あなたの最も好きなヴァイオリン・ソナタは?」と問われれば、
迷わず「フランクのヴァイオリン・ソナタ!」と答えます。
ブラームスの渋い3曲のヴァイオリン・ソナタも捨てがたいですが、
思い入れの深さが違うのです。

当ブログでは、フランクのヴァイオリン・ソナタについて、
既に2つ記事を書いています。
フランクのヴァイオリン・ソナタ
NHKBSプレミアム「名曲探偵アマデウス」・フランク「ヴァイオリン・ソナタ」
以前はカントロフ&ルヴィエ盤(DENON)なども挙げましたが、
このたび、改めてデュメイ&ピリス盤を購入し直し、
この演奏の前では、他の盤は色あせてしまうほどだな〜と実感しました。
(実際、既にカントロフ盤はだいぶ前に手放してしまいましたが・・・)

デュメイ&ピリス盤

今回、以前の記事で紹介した千住真理子&藤井一興盤(以下「千住盤」)
と聴き比べてみました。
デュメイ&ピリス盤(以下「デュメイ盤」)を知らないならば、この盤は、
十分合格点すぎるほどの演奏です。
(カップリングのフォーレのヴァイオリン・ソナタ第1番他も名演です!)

千住真理子&藤井一興盤

比較参考しやすいよう、千住盤とデュメイ盤のタイムを記載します。

千住盤
第1楽章:6:04
第2楽章:8:36
第3楽章:7:06
第4楽章:6:09

デュメイ盤
第1楽章:5:47
第2楽章:7:59
第3楽章:7:00
第4楽章:6:10

タイムだけ見ると、
若干デュメイ盤の方がテンポ早めですが、
実際聴いてみると、テンポの早さなど全然感じられません。
デュメイ盤の音の美しさは、
まさに音楽そのものが純粋に鳴り響いているものです。
冒頭から、色づく木々の葉が広がってハラハラと落ちていくのが見えてきそうです。
どこをとっても理想の演奏といえるほどです。
改めて聴いてみると、ふと目に涙が・・・
どの楽章もすばらしいのですが、ことに第4楽章は感動的です。

一方、千住盤も捨てがたい魅力はありますが、
デュメイ盤ほどの感動には至りません。
(2位なしの3位ぐらいなら、推薦してもかまいませんけど・・・)

結論から申せば、フランクのヴァイオリン・ソナタならば、
デュメイ盤1枚あれば、他はいらないほどです。
ただ、デュメイ盤のカップリングの他の曲(ドビュッシー&ラヴェルの曲)は、
あまり興味がないせいか、まったく聴かずじまいのままです・・・

2011年10月16日 (日)

フランクの交響曲ニ短調~ラテン的演奏とドイツ的演奏、どちらがいいか?

2011年10月16日早朝に放送された、
NHKBSプレミアム・
特選オーケストラ・ライブ -東京フィルハーモニー交響楽団演奏会-」を
録画で視聴しました。
2011年6月8日に静岡県の裾野市民文化センターで収録されたものです。
曲目は、リストの「交響詩“レ・プレリュード”」、
シューマンの「ピアノ協奏曲イ短調」、
そしてフランクの「交響曲ニ短調」でした。
(他にアンコールとしてマスカーニの「歌劇“カヴァレリア・ルスティカーナ”間奏曲」。)
指揮は円光寺雅彦さんでした。

フランクの「交響曲ニ短調」はこのプログラムの中で一番出来がよかったと思います。
それでも、かろうじて合格点程度の演奏だったかな、と思います。
フランクの交響曲は、ラテン的な要素とドイツ(ゲルマン)的要素どちらも兼ね備えています。
どちらを強調するかによって、印象がかなり変わります。
東京フィルの演奏は、どっちつかずな感じでした。

フランクの交響曲の代表的名盤の一つが、
ポール・パレー指揮デトロイト交響楽団の演奏です。
宇野功芳のクラシック名曲名盤総集版』(講談社)でも、
「名盤」として紹介されています。
これはラテン的演奏の雄というべきものだと思います。


ポール・パレー指揮デトロイト交響楽団

先日ようやく手に入れて聴いてみました。
1959年の録音なのに音が生々しいのがすばらしかったです。
ラテン的な豪快さがあり、勢いがあります。
(カップリングのラフマニノフ「交響曲第2番」はイマイチですが・・・)
第1楽章、第2楽章が陰鬱な北フランスの海辺で、
第3楽章が明るい太陽が燦燦と輝く南フランスの海辺を思わせます。

一方、ドイツ的な演奏の代表としては、
モノラル録音ならフルトヴェングラー指揮の演奏がありますが、
ステレオ録音なら、クレンペラーの演奏がベストではないでしょうか。


フルトヴェングラー指揮ベルリン・フィル


クレンペラー指揮ニュー・フィルハーモニア管弦楽団


クレンペラー指揮のCDについては、下記の記事がとても参考になりました。
クレンペラーのフランク」(An die MusikクラシックCD試聴記)
クレンペラーのページ」(同上)
(最終的には、CDを試聴して「これだ!」と思ったわけですが・・・)

クレンペラーの指揮にかかると、まさに「ドイツの響き」がします。
特にすばらしいのは、第3楽章です。
私にとってはいままで聴いたどのCDよりも輝かしい響きがしました。
パレー指揮の第3楽章の演奏が南フランスの海辺だったら、
クレンペラー指揮の第3楽章の演奏は、荘厳な教会か古城のようです。
細部がハッキリしており、初めてこの曲の全貌を垣間見たような感じになりました。

フランクの「交響曲ニ短調」の演奏、
ラテン的演奏(たいていはこちら)をとるか、ドイツ的演奏(クレンペラー他)をとるか、
好みの問題ですが、今はドイツ的演奏に共感を覚えます。

なお、先月、フランクの交響曲ニ短調について記事を書いていますので、
よろしければお読みください。
題名のない音楽会
「調性ってなに?名曲百選(12)フランク「交響曲ニ短調」(2011年9月18日放送)

ついでにおまけ情報・・・
長らく廃盤になっていた(らしい)、
マリー=クレール・アランによるフランクのオルガン曲全集を、
タワーレコードで見つけました。
(タワーレコード店頭では1100円ぐらい。)
昔は2枚組で6千円とか4千円とかしていたのですが、
いまや2枚組で1000円ちょっと・・・
フランクのオルガン曲はバッハのオルガン作品に唯一匹敵する傑作揃いです。
(ブクステフーデとかほかにもいるとはいえ・・・)
「交響曲ニ短調」、「ヴァイオリン・ソナタ」と共に、
多くの人に聴いてもらいたいものです。
(Kitaraでマリー=クレール・アランの実演を聴いたことがあります。
今までのコンサート経験の中で屈指の名演でした・・・)

フランク:オルガン作品集

2011年9月18日 (日)

題名のない音楽会「調性ってなに?名曲百選(12)フランク「交響曲ニ短調」(2011年9月18日放送)

フランクの交響曲って、地味で晦渋ですよね。
なかなかその良さがわからない人が多いのではないでしょうか。
今回の「題名のない音楽会」では、
調性ってなに?名曲百選(12)フランク「交響曲ニ短調」」と題して、
次々と転調を繰り返すフランクの交響曲ニ短調の第3楽章を、
調性を表す色彩つきで取り上げていました。
作曲家の吉松隆さんが出演し、調性について少しコメントしていました。

佐渡裕さん指揮による兵庫芸術文化センター管弦楽団の演奏は、
迫力があり、なかなか好演だったと思います。
終盤のところなどは特にそうでした。

フランクの交響曲、我が家にもCDが1枚ありますが、
サン=サーンスの交響曲第3番オルガン付のカップリングのため、
まぁまぁ程度の演奏かな、と思っています。
この記事を書く前に改めて聴きなおしてみましたが、
「決定盤だ!」とはいえないな、と思いました。
(それでも、80点以上の演奏ではないか、と思いますが・・・)

サン=サーンス:交響曲第3番

実のところ、フランクの交響曲に関しては、
未だに「これぞ決定盤!」というCDにめぐりあったことがありません。
改めて、AmazonやHMVのサイトでいくつか試聴してみて、
おすすめできそうなものをピックアップしてみました。

クレンペラー指揮ニュー・フィルハーモニア管弦楽団(EMI)
[CD] オットー・クレンペラー(cond)/フランク: 交響曲二短調(HQCD)
試聴した限り、これが一番心に響きました。
重厚で、荘厳な感じがします。


ポール・パレー指揮デトロイト交響楽団
【送料無料】 CD/ポール・パレー/フランク:交響曲ニ短調/ラフマニノフ:交響曲第2番/UCCP-3516
宇野センセイおすすめの1枚です。

シャルル・デュトワ指揮モントリオール交響楽団
【20%OFF】[CD] シャルル・デュトワ(cond)/フランク 交響曲/ダンディ フランス山人の歌による交響曲
フランス的な響きです(以前所有していたことがあります。)。

カラヤン指揮パリ管弦楽団(EMI)
 【送料無料】 CD/ヘルベルト・フォン・カラヤン/ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲、交響詩 (海) フランク:交響曲 ニ短調/TOCE-14135
派手に響かせたわかりやすい演奏です。


フランクの交響曲を初めて聴くなら、まず第3楽章から聴くことをおすすめします。
第1楽章、第2楽章は色彩感に乏しく、晦渋です。
(ベートーヴェンの弦楽四重奏曲第16番を知っているなら、結構入りやすいですけど・・・)
たとえていうなら、第1、2楽章は北フランス、第3楽章は南フランス、かな?・・・

吉松隆さんが、
「運命」はなぜ ハ短調で扉を叩くのか? (CD付) 調性で読み解くクラシック
という本を出しています。
興味のある方はどうぞ・・・


「運命」はなぜ ハ短調で扉を叩くのか? (CD付) 調性で読み解くクラシック

おまけ・・・夢みるクラシック交響曲入門 (ちくまプリマー新書)
夢みるクラシック交響曲入門 (ちくまプリマー新書)


吉松隆さんの作曲、特にピアノ協奏曲は静謐で美しいですよ。
もっと広く知られた方がいいと思われる現代の名曲です。

ピアノ協奏曲「メモ・フローラ」他
Yoshimatsu: Piano Concerto


2009年10月27日 (火)

フランクのヴァイオリン・ソナタ

私の一番好きなヴァイオリン・ソナタは、
フランクのヴァイオリン・ソナタです。
第2楽章以外、すべて秋のうららかな光景を連想させます。

私にとって、この曲には、いろいろな想い出があります。
中学生のときに、初めてヴァイオリン・ソナタというものを生演奏で聴いたのが、
この曲でした。
地元のヴァイオリン奏者が学校の体育館で演奏してくれました。
第2楽章の熱演を聴いた後、思わず拍手してしまいました。
当時はクラシック音楽にまったく疎く、実はまだ先があるのを知って、
ちょっと恥ずかしかった記憶があります。
ただ、当時は作曲家に対してまったく興味がありませんでした。

フランクの作品をよく聴くようになったのは、
それから5、6年後の、20歳頃からでした。
まずは、彼の代表作の一つである、「交響曲」から。
ついで、オルガン作品。そして、このヴァイオリン・ソナタ。
フランクの主要作品は、ほぼすべて、CDを買って聴いたことがあるくらいです。
ただ、今も好きなのは、
ヴァイオリン・ソナタと、オルガン曲の数々と、交響曲くらいでしょうか・・・

フランクのヴァイオリン・ソナタは、
青春の甘い1ページを彩るBGMでした。

当時は、オーギュスタン・デュメイのヴァイオリン&ピリスのピアノの盤でしたが、
最近(2009年10月現在)は、
カントロフのヴァイオリン&ルヴィエのピアノの盤で聴いています。


フランク/ラヴェル:ヴァイオリンソナタ(カントロフ盤)

フランク、ドビュッシー、ラヴェル:ヴァイオリンソナタ集(デュメイ盤)

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