カテゴリー「名曲探偵アマデウス」の22件の記事

2012年3月15日 (木)

NHKBSプレミアム「名曲探偵アマデウス」・モーツァルト「ピアノソナタ第11番”トルコ行進曲付”」~名曲探偵アマデウスの再放送、終わりなの~?

今回の「名曲探偵アマデウス」は、再放送で、
モーツァルトのピアノソナタ第11番「トルコ行進曲付」でした。
事件ファイル#79「ばあや見参!消えた家宝の行方」。
ウィーンの天出家の教育係(=ばあや)が来て、
家宝のゴールドディスクを捜してくれ、との依頼。
モーツァルトのピアノソナタ第11番を通して、
名曲探偵天出臼夫の知られざる過去が次々と明かされる、といった回でした。
再放送終了にふさわしい(?)内容だったかもしれません。

番組では、小倉貴久子さんのピアノ演奏が紹介されていました。
なかなかいい演奏だと思いました。
また、作曲家の千住明さんによる解説もなかなか興味深かったです。
有名な第3楽章のトルコ行進曲に、オーケストラの響きがする、という指摘。
のだめカンタービレ」でのだめがこの曲を演奏する際に、
軍楽隊のパレードが見える、というシーンがありましたが(第14巻lesson82)、
そんなイメージを彷彿とさせました。

のだめカンタービレ14巻

さて、第3楽章のトルコ行進曲だけなら、キワモノ盤が3つありますので、
紹介しましょう。

第1に、グレン・グールドによる演奏です。
止まりそうなぐらい遅いテンポで、しかもスタッカート気味に弾いています。
およそモーツァルトの曲が求める様式感とは異なる演奏ですが、
「名演」(というよりは怪演)として知られています。
宇野センセイはこの演奏を絶賛しています。
(引用)
(グールドの演奏は)「『モーツァルトにおいては、絶対にこのように弾いてはいけない』ということを全部行なって、しかも成功を収めている。音をポツポツ切った非人間的な弾き方!普通の人がこのまねをしたら下手くそで聴いていられないだろう。
 ところがグールドは逆手を使い、わざと機械的に弾くことによって、メルヘンの世界を創造したのだ。ちょうどザルツブルクのマリオネット。このグールドのピアノを伴奏に、おもちゃの兵隊が行進したら、どんなに愉しいだろう。
 しかも彼はそのメルヘンティックな表現の中に孤独感をさえたたえているのだ。メカニックに弾きながら、最も人間的な淋しさを描き出したグールドは、まさに天才の名に値する。このCDを初めて聴いたとき、僕はなぜかヘルマン・ヘッセの『メルヒェン』の第一話「アウグストゥス」の最後の場面を思い出したのであった。

(『宇野功芳のクラシック名曲名盤総集版』P.87から引用)

宇野功芳のクラシック名曲名盤総集版

ヘルマン・ヘッセメルヒェン』(新潮文庫)

(※高校生の時に何度も読みました・・・)

ただし、グールドのモーツァルトは悪評高いものですので、
他の楽章についてはさすがに宇野センセイも酷評・・・
グールドによるモーツァルトのピアノ・ソナタ集CDを買うのは、
よほどのグールド好きでないとオススメできません。
グールドのさまざまな録音からエッセンスを集めた、
イマージュ」というCDの2枚目に含まれていますので、
そちらで聴くことをオススメします。
(私も持っています。)

イマージュ

第2は、同じく宇野センセイおすすめの、
アンドレアス・シュタイアーによる演奏です。
フォルテ・ピアノによる演奏だから、いかにも古楽器の古めかしい演奏かな、
と思ったら大間違い!
「トルコ行進曲」中間部はジャズみたい!
最初に聴いたときはかなりオドロキました。
(ただ、何度も聴くと面白さは半減・・・)

アンドレアス・シュタイアー

第3は、私の好きなピアニスト、ファジル・サイによる、
トルコ行進曲”JAZZ”」です。
現代にモーツァルトが生きていたら、サイの演奏のように自由奔放に弾くのでは?
こちらは何度聴いても楽しい演奏です。

ブラック・アースファジル・サイの自作自演CD)

※5曲目が「トルコ行進曲”JAZZ”」です。
テレビでも取り上げられた演奏ですね。

トルコ行進曲“JAZZ”~伝説の東京ライヴ!(DVD)

ピアノソナタ第11番全体のオススメCDは、
ファジル・サイの演奏(フツーに弾いています。)と、
内田光子の演奏です。
昔は内田光子盤が愛聴盤でしたが、
今はもっぱらファジル・サイの演奏で聴いています。
内田光子盤は内向的で、サイ盤は聴いていて愉悦感にあふれています。

ファジル・サイ

内田光子

ところで、「名曲探偵アマデウス」の再放送、終ってしまうのですね・・・
非常に残念です。
熱心に観ていた番組だったので・・・

同じような思いを抱いている記事を紹介します。
ブログ「ミニ音楽評」の
名曲探偵アマデウス 本当に終ってしまうのか」(2012年3月12日記事)です。
NHKさん、民放では「題名のない音楽会」という例外を除いて、
名曲探偵アマデウス」のような番組は作ることができませんので、
ぜひ、「名曲探偵アマデウス」の新しいシリーズか、
あるいはもうちょっと違った形でもいいですので、
クラシックの名曲を分析しつつもわかりやすい番組を作ってください!

2012年2月22日 (水)

NHKBSプレミアム「名曲探偵アマデウス」・フランク「ヴァイオリン・ソナタ」

今回の「名曲探偵アマデウス」は、再放送で、
フランクのヴァイオリン・ソナタでした。
事件ファイル#38「記憶をなくした男」。
突然音もなく現れた、見たことのない花を手に持った記憶喪失の男。
フランクのヴァイオリン・ソナタを手掛かりに、
男が誰で、何をしていたのかを解き明かしていきました。
ラストのオチはちょっとホラー風?
いつになくシリアスで、不思議な印象の回でした。

番組では、千住真理子さんのヴァイオリン、
藤井一興さんのピアノによる演奏と、
野平一郎さんの楽曲分析が紹介されていました。
特に、あまり目立たない第3楽章のところにも焦点をあてたのは、
新しい発見がありました。

千住真理子さんは、この曲への思い入れの強さを語っていました。
実際、番組での演奏は、不思議な感動を伴うものでした。
観ていてなぜか泣きそうになってきました。
演奏そのものというよりも、演奏の背後にある何か特別な「思い」が、
私の心の琴線に触れたのでしょうか・・・

以前、フランクのヴァイオリン・ソナタについては記事を書いたことがあります。
元々大好きな曲です。
⇒「フランクのヴァイオリン・ソナタ」(2009年10月27日記事)
この曲との出会い、私の思い入れと、名盤紹介をしています。
しかし今回、改めてAmazonやHMVで10種類以上の盤を試聴してみました。
その中ですばらしいと思った盤(過去記事で紹介したものを除く)を3枚紹介します。

まずは、千住真理子さんのアルバムです。
心に残る3つのソナタ ~フランク、フォーレ&モーツァルト・ヴァイオリン・ソナタ集~ [CD+DVD]

ゆったりとした演奏です。
番組を観て千住真理子さんの演奏に感動した人ならば、
買って間違いはないと思います。
ピアニストは番組と同じく藤井一興さんです。
今回紹介する3枚の中では一番オススメですが、値段が高いのが難点です。

2枚目は、イツァーク・パールマンとマルタ・アルゲリッチという異色顔合わせの演奏です。

ピアノの雄弁さが目立ちます。

3枚目は、樫本大進のヴァイオリン、イタマール・ゴランのピアノの盤です。
堅固な演奏といえます。

2012年2月17日 (金)

NHKBSプレミアム「名曲探偵アマデウス」・チャイコフスキー「ピアノ協奏曲第1番」

今回の「名曲探偵アマデウス」は、再放送で、
チャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番でした。
事件ファイル#37「アガサの就活作戦」。
就活に迷える女子大生が、名曲探偵事務所への就職を申し込んで、
チャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番の謎解きをしているうちに、
本当の自分らしさを再発見する、という話でした。
名曲探偵事務所への就職を断って、今度こそ就職先を見つけたと思いきや・・・
というのがオチでした。

番組では、ピアノの女王様、マルタ・アルゲリッチのピアノ、
アントニオ・パッパーノ指揮東京藝術大学別府アルゲリッチ音楽祭特別オーケストラ
の演奏を紹介していました。
アルゲリッチはさすがに白髪が目立つものの、
豪快さは陰りもなく、ミスタッチなどものともせずに突進していくピアノが圧巻でした。
ただこの演奏、オーケストラが薄手な響きなのが残念です。
ピアノだけなら「爆演」なのでしょうね。

もともと超有名曲で、演奏される機会が多いのに、
あえてNHKがこの演奏を選んだ理由は、
NHKの子会社、NHKエンタープライズが出している
この演奏のDVD・Blu-rayがあるからなのでしょうね。

別府アルゲリッチ音楽祭 アルゲリッチ ピアノ協奏曲コンサート(DVD)

別府アルゲリッチ音楽祭 アルゲリッチ ピアノ協奏曲コンサート(Blu-ray)

番組では、小山実稚恵さんがオリジナル版のピアノ協奏曲第1番冒頭を弾いたり
(和音を壮麗雄大に響かせるのではなく、アルペジオで始まる)、
部分的な演奏を聴かせてくれました。
小山実稚恵さんは20年以上も前にチャイコフスキーのこの曲を録音していますが、
ぜひ再録音してほしいものです。

小山実稚恵 名門ロイヤル・フィルと共演

さて、この曲の名盤紹介に移りましょう。

名曲ゆえに、たくさんのピアニストが録音しています。
たぶん、第1楽章の序奏(最初の3~4分あたり)までなら、
どのピアニストの演奏でも間違いなく満足できるはずです。
しかし、それ以降が問題です。
凡庸な演奏では、退屈しやすい音楽が続くからです。
名盤とされているリヒテルとカラヤンが共演した盤とか、
ほかにいくつか聴きましたが、
どうも退屈さをぬぐうことができませんでした。
初めだけすばらしいけど、後は退屈な曲なのかな・・・
としばらくの間思っていた時期がありました。

リヒテル/カラヤン盤

序奏以降の第1楽章で、やっと「この曲はスゴイ!」と思えたのは、
モノラルではホロヴィッツとトスカニーニが共演した盤(1941年録音の方)、
ステレオではアルゲリッチとキリル・コンドラシンが共演した盤によってです。

ホロヴィッツ/トスカニーニ盤(1941年録音)

マルタ・アルゲリッチ/キリル・コンドラシン盤

ホロヴィッツ盤は、モノラルなのにすごい迫力です。
ピアノの鮮やかさとオーケストラの白熱した演奏・・・
言葉を失うような爆演で、聴いたあとしばらくノックアウト状態になります・・・
第3楽章は、なぜか「ボリショイサーカス」の猛獣ショーを連想させます。
この曲が大好きなら、アルゲリッチのCDとあわせて持っていて損がありません。

アルゲリッチの演奏は何種類か録音が出ています。
上記のCDか、アバド指揮ベルリン・フィルと共演したCDが最もすばらしいです。
上記CDは、ラフマニノフのピアノ協奏曲第3番の超名演とのカップリングなので、
初めて買うならオススメします。
下のCDもオススメです。

(参考)アルゲリッチ/アバド盤

アルゲリッチの上記CD(キリル・コンドラシンの方)へのAmazonでのコメントに、
ピアノ競争(狂騒)曲ともいえる演奏です。」、というものがありました。
実によくこの演奏をうまく言い表しているなぁ~と感心しましたよ。

2012年2月 2日 (木)

NHKBSプレミアム「名曲探偵アマデウス」・ワーグナー「ジークフリート牧歌」

今回の「名曲探偵アマデウス」は、再放送で、
ワーグナーのジークフリート牧歌でした。
事件ファイル#35「誘拐犯からのメッセージ」
例のごとく依頼人の名前から人物像が丸見えでした。
大保 志摩須(たいほ します)=刑事・・・
誘拐犯によって妻子を誘拐されたと思いきや、
家庭を顧みない依頼人に対してのあてつけとしての狂言誘拐、というのがオチでした。

番組では準・メルクル指揮、水戸室内管弦楽団の演奏がありました。
冒頭の部分はとてもいい響きを醸し出していましたが、
終盤の強奏部とかは、やはり規模が小さいせいか迫力不足が否めませんでした。
初演時(非公開)のロマンティックなエピソードに近い、
小規模編成のものをあえて番組制作者は選んだのでしょうね。
フルオーケストラ版に聴きなれた耳には物足りなかったですけど・・・
ちなみに、初演時は15名(楽員のみ)だったそうです。
(しかしこの曲は最低16名が必要です。
じゃあ、どうやって演奏したの?⇒「ヤマハの音楽日めくり」でぜひ答えを!)

この曲は、私にとってはワーグナーの作品で最も好きな曲です。
妻へのロマンティックな贈り物、というところもステキです。
愛妻家の私にとっては特別な一曲なのです。

この曲を初めて聴いたのは、
ルキーノ・ヴィスコンティ監督の長~い映画「ルートヴィヒ」によってです。
上映時間なんと5時間!

ルートヴィヒ 復元完全版 デジタル・ニューマスター [DVD]

ワーグナーの最大のパトロンであり、
ノイシュヴァンシュタイン城などの有名なお城を建てた一方、
数々の奇行で知られ、
最後は謎の死を迎える「狂王」ルートヴィヒⅡ世の生涯を描いた作品です。
後半になればなるほど見るのがツライ映画ですが、
最も印象に残ったのが、「ジークフリート牧歌」の初演を再現したところです。
クリスマスの朝(ワーグナーの妻コジマの誕生日)に階段でこじんまりと初演して、
とてもステキな朝をプレゼントする・・・
ワーグナーの生涯は大作曲家の中で最も波乱に満ち、
その言動(反ユダヤ的発言)は後世に禍根を残しましたが、
このエピソードは実にロマンティックでステキですね!

我が家には現在、「ジークフリート牧歌」が入ったCDが3枚あります。

まずは、長年愛聴している、カラヤン指揮ウィーン・フィルのCDです。

ワーグナー・ライヴ in ザルツブルク※輸入盤

AmazonよりもHMVの方が安いです。(※2012年2月1日現在)。

カラヤン最晩年の名演です。いったい何十回聴いたことやら・・・
演奏時間は19:37です。
初めて聴くならこのCDをオススメします。

続いて、最近入手した、
ハインツ・レーグナー指揮ベルリン放送交響楽団のCD。

ジークフリート牧歌/ワーグナー名演集

従来、レーグナーによる「ジークフリート牧歌」の録音は、
ワーグナーの「交響曲」(聴いたコトありません・・・)とのカップリングだったので、
イマイチ手が伸びませんでしたが、
昨年10月に発売されたこのCDで、
マイスタージンガー前奏曲」などと一緒にカップリングされました。
そのためにわざわざ買いなおしたものです。
いかにもドイツらしい職人的な音楽作りが味わえます。
こちらの演奏時間は22:22。

最後は、グレン・グールドの指揮とピアノによる「ジークフリート牧歌」です。
グールド最後の録音は、ピアノ演奏ではなく、指揮者としての録音だった・・・
指揮者デビュー盤にして、最後の録音である、とCDに明記されています。
CDでは、初演版に近い編成でのオーケストラ版の演奏と、
グールドによるピアノ版の「ジークフリート牧歌」の両方が楽しめます。
輸入盤が入手しやすいですよ。
こちらは最も遅い24:29(ピアノ版は23:31)。
グールドが好きな人、ピアノ版で聴いてみたい、という人ならオススメです。

Siegfried-Idyll

2011年12月 5日 (月)

マレイ・ペライアのバッハ・ピアノ協奏曲集

今年(2011年)の10月ぐらいから、
J・S・バッハの作品をまたよく聴くようになりました。
特に、エレーヌ・グリモーのバッハのアルバムと、
ヒラリー・ハーンの無伴奏ヴァイオリンソナタとパルティータのCDを聴いてから、
最近はバッハばっかり・・・
(記事を書いています。)↓
バッハ/ブゾーニ「シャコンヌ」聴き比べ~グリモー、ニコラーエワ、サイ、曽根麻矢子
ヒラリー・ハーンのバッハとバーバー
J・S・バッハ:ヴァイオリン協奏曲集の聴き比べ~ヒラリー・ハーンと諏訪内晶子

先月、NHK「名曲探偵アマデウス」の再放送で、
バッハの無伴奏チェロ組曲をやっていたのを観て、
どちらかというとあまり好きではなかった無伴奏チェロ組曲のCDまで買ってしまいました。
(以前、パブロ・カザルスとミッシャ・マイスキーのCDを買ったことはありますが、
前者は音が悪すぎるのと、後者からは魅力を感じませんでした。)
ピエール・フルニエの1960年の録音による、無伴奏チェロ組曲全曲です。
アンリ・マティス絵によるジャケットが実に美しいです。
2枚組なのに、輸入盤なら1000円以下、というのも魅力でした(2011年11月末現在)。

さて、そういう中で、マレイ・ペライアのピアノと指揮による、
バッハのピアノ協奏曲集のCDに出会いました。
(以前、グレン・グールドの演奏ので持っていましたが、
思い切って、新しい音に挑んでみました。)
バッハはそもそも「ピアノ協奏曲」なんてものを作曲しなかったわけですが、
ヴァイオリン協奏曲をチェンバロ協奏曲に編曲しても音楽が損なわれないように、
チェンバロ協奏曲をピアノで弾いても、バッハの音楽は「死ぬ」ことはありません。
(一番いい例が、グレン・グールドによる「ゴルトベルク変奏曲」です。)
いや、ペライアの演奏を聴いていると、
オリジナルはどうの・・・といった余計な事は野暮だとしか思えません。
非常に美しい演奏です。
(オリジナルかどうかよりも、美しいということが大事なのでは?)
CDは2枚あり、1番、2番、4番を収めたものと、
3番、5~7番を収めたものです。
(国内盤は2000円以上しますが、輸入盤だとどちらも1000円前後です。)
どちらも美演・秀逸ですが、
特に好きなのは3番、5~7番の方です。
ことに5番と7番は何度でも繰り返し聴いて、音楽に浸っていたいと思うほどです。
CDの演奏が終ったら、またトラック1から再生してつい聴いてしまいます。
ぜひ聴いてみてください。
(国内盤なら、Amazonで試聴ができます。)

2011年11月10日 (木)

日経おとなのOFF2011年12月号「第九入門」~「第九」最高の名演奏は?

2011年11月6日の読売新聞朝刊に、
日経おとなのOFF12月号の新聞広告が出ていました。
今度は「第九入門」!しかもDVD付・・・
これは買わねば!と思い、11月8日に書店で手に入れました。
(北海道では雑誌が2日遅れで発売されることが多いのです。)

日経 おとなの OFF 2011年 12月号 [雑誌]

雑誌の記事のコンセプトは、ちょっと余裕のある大人の男性が、
「これから恋人(妻)と一緒に年末恒例の『第九』を楽しんでみようか」
といった感じで、いろいろな薀蓄・ネタを提供しています。
第九の全体像(各楽章、使用楽器、歌詞、演奏史、宗教性)や、
他の作曲家の最終交響曲、ベートーヴェンの略伝と言葉、
佐渡裕氏監修による完全歌詞BOOK、
著名音楽家へのインタビュー(佐渡裕氏、西本智実氏、小林研一郎氏)、
第九の名盤紹介、年末のコンサート情報とコンサートのマナーまで・・・
第九「入門者」にとっては、いたせりつくせりの内容といえます。
さらには、ティーレマン指揮ウィーン・フィルによる第九の第4楽章のDVDまでついています。
これから第九のコンサートに行ってみたい、CDを聴いてみたい、
という人にはオススメです。

ティーレマン指揮ウィーン・フィルのベートーヴェン:交響曲全集(DVD付)※CD

ティーレマン指揮ウィーン・フィルのベートーヴェン:交響曲第7番、8番、9番(DVD)

ちょうどこの雑誌を買った翌日(2011年11月9日)には、
NHKで2つの第九に関する番組をやっていました。
一つは、名曲探偵アマデウスの再放送(実際は5、6回目ぐらい?)です。
以前、再放送の一部だけ視聴し、
第九を演奏していた上岡敏之さん指揮NHK交響楽団の演奏を絶賛した記事を書きました。
(⇒指揮者・上岡敏之さんはスゴイ!
今回もやはりすばらしい演奏だと思いました。CD化してほしいぐらいです。
オペラのように鮮やかな演奏でした。
もう一つは、たけしアート☆ビートの第21回「小林研一郎」でした。
これについては昨日(11月9日)記事を書いていますので御覧ください。
(⇒NHKBSプレミアム・「たけしアート☆ビート」
第21回「小林研一郎」(2011年11月9日放送)

こちらもすばらしい演奏でした(うなり声を除けば・・・)。

雑誌の中で「第九の名盤案内」(P.58~60)というコーナーがあります。
フルトヴェングラーやワルター、セル、バーンスタイン、カラヤンといった往年の名盤から、
ラトルやジンマン、ノリントン、ヤンソンスなどの現代の名演まで、
名盤(DVD・編曲含む)が30種類紹介されています。
詳しくはぜひ雑誌をお読みください。

第一にオススメな名盤は・・・
これは実にムズカシイ質問です。
百家争鳴状態?
ということで、一般的な名盤としては、
フルトヴェングラー指揮バイロイト祝祭管弦楽団の演奏を挙げておきます。
第3楽章の深遠さと第4楽章コーダの猛烈なプレスティッシモが凄まじい!
渦巻きを描いて全人類が天上へと上げられていくかのようなヴィジョン?
昔よく聴いていました。
(今は残念ながらありませんが・・・)

フルトヴェングラー指揮バイロイト祝祭管弦楽団盤


我が家に現在あるCDを紹介します。

ショルティ指揮シカゴ交響楽団
初めて買った第九のCDであり、
ステレオ録音では最上ではないかと未だに思っています。
高校時代の時、生きる気力を与えてくれた一枚です。
私の第九演奏評価の基準といえる演奏です。
ただし、たまにしか聴きません。年に1、2回程度・・・
思い出深い演奏です。

ショルティ指揮シカゴ交響楽団盤


ジンマン指揮チューリッヒ・トーンハレ管弦楽団
ベーレンライター新版を使用、という触れ込みで有名になったものです。
実に軽やかで、フルトヴェングラー流の重苦しい演奏が苦手な人にはオススメです。
第九を気楽に肩肘張らずに楽しんで聴けます。
ただ、「感動」にはほど遠いかも?
なお、現在は交響曲第9番単体での発売ではなく、
全集版としての発売だけとなっているようです。
(私もジンマンによるベートーヴェン交響曲全集を持っていますが・・・)
全集でも3000円以内です。

ジンマン指揮チューリッヒ・トーンハレ管弦楽団

シプリアン・カツァリス(ピアノ)
リスト編曲によるベートーヴェンの第九のピアノ独奏版。
ピアノでここまでやれるのか!というオドロキに満ちた演奏です。
合唱は入っていませんが、歌がなくても十分に楽しめます。
ただし、第九を何度も聴いている人向けかもしれません。

シプリアン・カツァリス(ピアノ)


雑誌の「名盤案内」中で、気になったCDは、
マリス・ヤンソンス指揮バイエルン放送交響楽団の2007年の演奏です。
ヴァチカン・コンサートのライブ盤。
DVDも出ています。
(追記:後日、このDVDを入手しました。

マリス・ヤンソンス指揮バイエルン放送交響楽団盤※CD

同上
ローマ教皇ベネディクト16世のためのコンサート マリス・ヤンソンスの第九 [DVD]

(追記:後日、このDVDを入手しました。合唱は最高、オケは合格点です。)

さて、ようやくタイトルの(「第九」最高の名演奏は?)について語ります。
「第九」最高の名演奏は?
もし、歌を歌える(カラオケでもいいのです!)なら、
自分自身が全国各地で行われる第九を歌う合唱団のどれかで歌うのが、
最高の名演奏となることでしょう。
ただ聴くだけよりも、実際に歌ってみる方が感動します。
まさに「苦悩から歓喜へ」です!
(練習はキビシイけど、ステージに立って歌うのは歓喜!)
実際、私も2回ほど第九を歌ったことがあります(バスパート担当)。
クラシック音楽の中の名曲中の名曲といえる曲ながら、
シロウトレベルでも(もちろん練習は数多く必要ですが)
実際に演奏に参加できるのが第九です。
首都圏の方なら、
第九を歌おう」というサイトで、
第九の合唱団募集を調べることができますよ。

歌うのはちょっと・・・と思う人なら、ともかく実際にコンサートに行ってみてください。
多少の演奏ミスや解釈の浅さがあったとしても、
ライブは十分に感動できるはずですよ。
(評論家的な人ならともかくとして・・・)

2011年10月14日 (金)

NHKBSプレミアム「名曲探偵アマデウス」・リスト「ラ・カンパネラ」

今回の「名曲探偵」は、再放送(事件ファイル#17)で、
リストの「ラ・カンパネラ」でした。
ドラマはアクが強すぎて(某古館さんも真っ青?)
スポーツ実況から外されたアナウンサーが、
リストの「ラ・カンパネラ」から、しゃべりの極意を体感する、というものでした。
自分が自分が・・・という実況から、状況を落ち着いて伝える味のある実況へ、
見事に脱皮を遂げることができた、というのがオチでした。

放送では、小山実稚恵さんのピアノ演奏が使われていました。
早いパッセージを弾く手の動きが美しく、見事でした。
私の妻は台所仕事をしながら、この放送の録画を「聴いて」いましたが、
思わず、「とてもきれいな音!」とコメントしました。
妻は普段は自分から音楽についてあまりコメントしないので、
驚きました。
(本来、「ラ・カンパネラ」はさほど好きな曲ではなかった(過去形)ので、
今回の記事を書く予定はなかったのですが・・・)
放送では、小山実稚恵さんが、
「ラ・カンパネラ」の珍しい第1稿、第2稿の一部を弾く、というオマケもありました。
派手で技巧に溺れた第1稿
(『パガニーニの「ラ・カンパネラ」の主題による華麗なる大幻想曲 イ短調』 )、
それを反省した少し地味な第2稿
(『パガニーニによる超絶技巧練習曲』第3番 変イ短調)を経て
(番組では取り上げられなかった
『パガニーニの「ラ・カンパネラ」と「ヴェニスの謝肉祭」の主題による大幻想曲』
という改訂もありますが・・・)、
現在の第4稿(『パガニーニによる大練習曲』第3番 嬰ト短調S. 141)が完成された、
というエピソードは興味深かったです。

番組を観てから、我が家にある「ラ・カンパネラ」が入った演奏CDである、
フジ子・ヘミングさんのバカ売れCD「奇蹟のカンパネラ」の
「ラ・カンパネラ」を聴いてみました。
すると妻は、「テンポが遅すぎてキラキラしていない」とダメ出し・・・
確かに久しぶりに聴いてみると、渋滞の中ノロノロ運転で観光地へ・・・
みたいな演奏だといえます。
(味がある演奏だ、という人も多いですが・・・
その一方で、酷評する人も多数です。
私にとっては、たまに聴くとホッとするようなCDかもしれません。)


奇蹟のカンパネラ


なお、フジ子・ヘミングさんの演奏への賛否については、
最近、ニューズウィーク日本版の冷泉彰彦氏の興味深いコラム記事を読みましたので、
紹介します。
「フジ子・ヘミング現象」の何が問題なのか?(2011年09月28日)

妻が「ラ・カンパネラ」を「キレイ!」と言ったので、
私はもうちょっと理想的な演奏を妻に聴かせたいと思い、
さっそくCD試聴をいろいろやってみました。
リストの曲は「愛の夢第3番」とか、「小鳥に説教するアッシジの聖フランチェスコ」、
「波を渡るパオラの聖フランチェスコ」、「ため息」などは好きな曲に入りますが
(ついでに言えば、ベートーヴェンの交響曲のピアノ編曲版も・・・)、
あとはさほど好きではありませんでした。
「ラ・カンパネラ」なら、リストのピアノ曲集のCDよりも、
「ピアノ名曲集(いろいろな作曲家の名曲を集めたもの)」に入っている方がいいかな、
と思い、何枚か試聴してみました。
しかし、番組で取り上げられた
小山実稚恵さんの演奏よりもいいのがありませんでした。
(「リスト名曲集」とかならいくつかあるのでしょうけど・・・)
結局、一番よかったのは、ほかならぬ小山実稚恵さんのCDでした。
思わず買ってしまいました・・・

小山実稚恵:ベスト・アルバム


私にとって、10月13日は、
「サラダ記念日」ならぬ「リスト記念日」になってしまいました・・・

俵万智さんの有名な歌
この味がいいね」と君が言ったから 七月六日はサラダ記念日」をパロディ化して・・・
「カンパネラ君がキレイと言ったから 十月十三日はリスト記念日」(かなり字あまり・・・)

2011年10月 3日 (月)

NHKBSプレミアム「名曲探偵アマデウス」・ムソルグスキー「展覧会の絵」

今回の「名曲探偵」は、再放送(事件ファイル#16)で、
ムソルグスキーの「展覧会の絵」でした。
ドラマはイマイチでしたが、
名曲「展覧会の絵」の魅力は十分出ていました。

放送では、シャルル・デュトワ指揮N響の演奏が使われていました。
デュトワの指揮はすばらしいのですが、
N響の金管奏者がミスしたりするなど、少しガッカリでした。

CDでは、デュトワは名演を聴かせてくれています。
「展覧会の絵」をロシア音楽としてではなく、
ラヴェル編曲なのでフランス音楽として十分に堪能させてくれています。
このCDはクラシック入門、管弦楽曲入門としてもおすすめです。
高校生の時、クラシックを聴き始めたときによく聴いていたものです。


(デュトワ指揮モントリオール響)


ロシア的な演奏なら、ゲルギエフ指揮のCDがおすすめです。

(ゲルギエフ指揮ウィーン・フィル)

原曲のピアノ曲版は、番組ではあまり触れられていませんでしたが、
最近ではピアノ版の方が好きです(ピアノ版にも、原曲版や編曲版があります。)
何度聴いてもすばらしいと思うのは、
ホロヴィッツのピアノ・編曲による盤です。
モノラルですが、ものすごい迫力です。
最後の「キエフの大門」など、ピアノがぶっ壊れそうな、壮絶な演奏です。
「超人的」と評すべきものでしょう。
(カップリングは、
トスカニーニ指揮NBC響とのチャイコフスキー「ピアノ協奏曲第1番」です。
音は悪いですが、あまりのスゴい演奏に言葉を失います・・・)

(ホロヴィッツ盤)

「展覧会の絵」は原曲のピアノ版、ラヴェル編曲の管弦楽曲版の他に、
さまざまな編曲で知られていますね。
ウィキペディアで調べただけでも、何十種類もの編曲があります。
番組では、指揮者のストコフスキー編曲による版なども紹介されていました。
ラヴェル編曲版では、トランペット独奏のファンファーレで始まるのが、
ストコフスキー編曲版では、弦楽合奏から始まります。
「展覧会の絵 5態」という2枚組のCDでは、
原曲版(アシュケナージ演奏)、ラヴェル編曲版(ショルティ指揮)の他に、
ストコフスキー編曲版、ブラス編曲版、マリンバ版(ただし一部)
という5種類の編曲を楽しめます。


(「展覧会の絵」5態)

ところで、「展覧会の絵」でどの曲が一番好きか、と問われれば、
私ならやっぱり終曲「キエフの大門」を挙げます。
下の絵は、ムソルグスキーの友人、
ハルトマン(ガルトマン)が描いた「キエフの大門」です。
曲にインスピレーションを与えた絵です。

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「キエフの大門」の一部は、
最近では、テレビ朝日系の「ナニコレ珍百景」で使われていますね。
マキシムの「ヴァリエーションズ」というCDアルバムに収録されてるとのこと。

(マキシム「ヴァリエーションズ」)


「名曲探偵アマデウス」は2011年10月からまた放送時間が変わりますね。
これからも楽しみに観たいと思っています。

2011年9月24日 (土)

NHKBSプレミアム「名曲探偵アマデウス」・ガーシュウィン「ラプソディー・イン・ブルー」

今回の「名曲探偵」は、再放送(事件ファイル#15)で、
ガーシュウィンの「ラプソディー・イン・ブルー」でした。
依頼人は万年最下位野球チームの監督「星二徹」氏。
(もちろん「巨人の星」の「星一徹」のパロディネームですね。)
汗とド根性の管理野球から、
自由とリラックス、自発性(即興演奏)を重視したチームへ・・・というのが、
ラプソディー・イン・ブルー」を通して明らかにされる、という話でした。

ラプソディ・イン・ブルー」は、近年では「のだめカンタービレ」によって、
多くの人々に知られるようになりましたね(「のだめ」5巻)。
有名な旋律だけではなく、途中の部分がいろいろなCMに使われたりしていますね。


(「のだめカンタービレ」5巻)


番組では、ジャズピアニストの小曽根真さんと、
大植英次さん指揮・大阪フィルハーモニー交響楽団(大フィル)との共演で、
味付けの濃い演奏が繰り広げられました。
曲の冒頭のクラリネットソロの粘っこい音・・・
指揮者の表情や身振りが時にユーモラスでした。
小曽根真さんの即興を交えたピアノは、
「一期一会」で聴くなら、とてもすばらしいものだったのかな、と想像できました。
知っている曲が、未知の世界へと変容していくような、
スリルある演奏でした。

ラプソディ・イン・ブルー」の私の愛聴盤(といっても、1枚しか持っていませんが・・・)は、
ファジル・サイのピアノ、クルト・マズア指揮ニューヨーク・フィルの演奏です。

(ファジル・サイのCD)

ファジル・サイの演奏するモーツァルトやバッハのCDがすばらしかったので、
ついでに買ってみただけのものだったのですが
(このCDを買う前は、ガーシュウィンにはあまり興味がありませんでした。)、
このCDで、すっかりガーシュウィンの曲のすばらしさ、楽しさに開眼しました。
やみつきになって、一時期このCDを毎日のように聴いていたことさえあります。

今回、番組を観終えてから、
改めてこのCDの「ラプソディ・イン・ブルー」を聴き直してみました。
ファジル・サイはジャズというよりもクラシック的にあっさりと軽やかに弾いているので、
初めて、「味付けの薄さ」というものを感じました。
(オーケストラもあっさり系です。)
しかし、何度も聴くなら、ファジル・サイの演奏盤の方が適していると思いました。
すっきりした演奏だからこそ、何度聴いても飽きが来ないのかもしれません。
(毎日食べるならスープより味噌汁・・・のような感覚?)
何よりも、音楽する楽しさにあふれています。
また、「ラプソディ・イン・ブルー」以外の曲も名演です。
CD1枚は約56分の録音ですが、あっという間に終わってしまう感じです。

今回この記事を書くにあたって、
Amazon等で他のCDを試聴してみました。
なかなかいいな、と思ったのは、
三舩優子さんのピアノソロ版の演奏です。

ラプソディー・イン・ブルー

ジャズ風の味付けが濃い演奏か、クラシックにジャズの味付けをした演奏か、
どちらがいいかの好みはわかれると思います。

なお、以前、
バーンスタイン指揮・ピアノによる演奏について書いた記事がありますので、
よろしければお読みください。

バーンスタインの指揮&ピアノによる「ラプソディ・イン・ブルー」~
NHK・プレミアムシアター「バーンスタイン・イン・ヘーヒスト」
(2010年10月9日放送)から


(バーンスタイン旧盤 SONY)

(バーンスタイン新盤 DG)

2011年9月 3日 (土)

NHKBSプレミアム「名曲探偵アマデウス」・ラフマニノフ「ピアノ協奏曲第2番」

今回の「名曲探偵」は、再放送で、
ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番でした。
事件ファイル#12・・・初期の頃の放送ですね。
かつて「神の手」を持つと呼ばれた医師が、
再起をかけて恩師のオペに挑む、という話でした。
大きな失敗を犯して自信を失った医師の話と、
「交響曲第1番」の初演失敗からうつ病になり、
そこから這い上がったラフマニノフ自身の話が、ちょうどうまくマッチしていました。

私にとって、ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番は、
一番好きなピアノ協奏曲です。
相当な回数聴いたと思います。
特に、落ち込むことが多かった日々に・・・
第1楽章から第3楽章まで通して聴くと、
暗闇から光へ、抑鬱から解放へ、
というプロセスが音楽で実に見事に表現されています。
今苦悩のどん底にいる人、希望を見いだせない人には、
ぜひ聴いてほしい曲です。
どんな憂鬱も、必ず出口があるのです・・・

番組では、
中村紘子さんの独奏、準・メルクルさん指揮のN響の演奏を取り上げていました。
番組の最後の方で、第3楽章の抜粋演奏がありましたが、
少しテンポが遅く、キレがない演奏かな、とも思いました。
(参考:中村紘子さん独奏のCD)

私の所有しているCDを紹介します。
(以下敬称略)

私にとってベストCDは、
ツィメルマン(ツィマーマン)のピアノ、
小澤征爾指揮ボストン交響楽団の演奏です。
何度聴いてもすばらしいと感じます。
ピアノもすばらしいですが、オケも見事です。
数年前に妻が誕生日プレゼントとして贈ってくれたもので、
そういう意味でも特別な1枚です。


このCD以前によく聴いていたのが、
エレーヌ・グリモーのピアノ、アシュケナージ指揮フィルハーモニア管弦楽団のCDです。
ジャケットを見ると可憐なイメージですが、演奏は実に硬派です。
ラフマニノフの憂鬱・沈滞と解放をよく表現しています。

以前所有していたことのあるCDも紹介します。
ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番には、
作曲者自身によるピアノ演奏のものが残っています。
(番組でも紹介されていました。)
ラフマニノフにとっては、この難曲でさえ、やすやすと弾けてしまうのでしょうね。
あっさりとした演奏といえますが、作曲者自身の解釈が聴けるのがとても貴重です。
録音はとても古いです。
BMG盤よりはNAXOS盤の方が評判がいいようです。
(私もNAXOS盤を持っていました。)

(NAXOS盤)※ダウンロード

(BMG盤)

ラフマニノフのこの曲といえば、かつてはリヒテル盤が名盤でした。
この演奏もたまに聴いていましたが、グリモー盤を手に入れてから手放してしまいましたが・・・
重厚な演奏が魅力です。

この曲を一番初めに聴いたのは、
アシュケナージのピアノ、プレヴィン指揮ロンドン交響楽団の演奏です。
クセもアクもない、とてもオーソドックスな演奏です。
1枚もので買うより、ピアノ協奏曲全集で買った方が得かな、と思います。

(ピアノ協奏曲全集(旧盤))

※単独なら、新盤の方がおすすめです。

以下は、視聴しかしていませんが、最近の若手ピアニストによる演奏盤です。
特に評は書きません。参考までに・・・

ユジャ・ワンの独奏

辻井伸行の独奏、佐渡裕指揮

ラン・ランの独奏、ゲルギエフ指揮


名曲なので、最低2枚ぐらいは持っていて損はありません。
試聴しただけですが、ガブリーロフ独奏、ムーティ指揮のもすばらしそうです。

ところで、ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番といえば、
往年の名画に使われたことでも有名ですね。
番組では、イギリス映画「逢びき」で使われたのが紹介されていました。
この映画、冒頭だけ観たことがあります。
汽車が白煙をたててホームから出発しようとするところで、
第1楽章冒頭が印象的に使われていました。
(ただし、その後はなんとなくつまらなさそうだったので、まだ観ていません。)

この曲が使われている映画としては、
他に「旅愁」があります。
こちらは映画館で観たことがあります。
この曲の演奏シーンが見物でした。


変わったところでは、マリリン・モンローの有名なシーンがある、
「七年目の浮気」でも使われていました。ワーオ!(^-^;
(映画では、この曲は浮気ミュージックの定番扱いなのでしょうか?)

おまけとして・・・
「のだめカンタービレ」5巻で、マンガなのに見事にこの曲を絵にしたのは見事でした。
「のだめ」全巻の演奏シーンの白眉といえます。

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