カテゴリー「文化・芸術」の204件の記事

2016年5月15日 (日)

NHKEテレ・クラシック音楽館「N響コンサート 第1831回定期公演」(2016年5月15日放送)〜カティア・ブニアティシヴィリによるシューマンの「ピアノ協奏曲」、最後は「競争曲」?「狂騒曲」?

2016年5月15日のNHKEテレ・クラシック音楽館では、
パーヴォ・ヤルヴィ指揮による、
N響第1831回定演を放送しました。
珍しくリアルタイムで視聴しました。
2016年2月17日・サントリーホールでの収録です。

曲目は、
R・シュトラウス:変容(メタモルフォーゼン)、
シューマン:ピアノ協奏曲、
R・シュトラウス:交響詩「ツァラトゥストラはこう語った」
の3曲でした。

R・シュトラウスの「変容」(メタモルフォーゼン)は好きな曲です。
本来は23人の弦楽器奏者のためのものですが、
パーヴォ・ヤルヴィはカラヤン指揮ベルリン・フィルの演奏にならって、
各奏者を2名ずつで演奏して響きを厚くしました。
時折カラヤンの演奏を思わせるようなところもありますが、
甘美なところをあっさり通り過ぎてしまうところが多かったような気がします。
終盤、ベートーヴェンの交響曲第3番「英雄」の第2楽章、
「葬送行進曲」の引用があるあたりが聴きどころの一つです。
映像ではわかりやすく、その場面はコントラバスをフォーカスしていました。

この曲のオススメ盤は、やはりカラヤン指揮ベルリン・フィルの演奏です。
2種類録音がありますが、私は1969年録音のものが好きです。
(カラヤン好きな人なら、両方持っていても損はないです。)
カップリングの「4つの最後の歌」は、グンドラ・ヤノヴィッツの人間離れした声が最高で、
究極の名盤というべき演奏で、
私にとってはお宝CDの一つです。
(「死と浄化」、「4つの最後の歌」はSACD化されていますが、
なぜか「変容」だけはまだSACD化されていないようです。)

死と浄化、変容(メタモルフォーゼン)、4つの最後の歌

(参考)再録音盤

(過去記事あります→R・シュトラウス「変容(メタモルフォーゼン)」

さて、今回の放送で最も楽しみだったのが、
カティア・ブニアティシヴィリのピアノによる、
シューマンのピアノ協奏曲でした。
新たなアルゲリッチ的存在というべき、色っぽいピアニストですね。

第1楽章の冒頭あたりは、さすがに他のピアニストとはひと味も二味も違うな、
と思わせました。
第1楽章だけとれば名演といえます。
第2楽章はフツーかな。
この曲で私が一番好きな第3楽章は・・・
チャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番の第3楽章を、
ホロヴィッツやアルゲリッチが演奏するかのような、
ピアノ、オケそれぞれ煽り合う演奏となっていました。
私としては、もう少しゆったりと聞かせてよ〜と思うところもしばしば・・・
終盤は、どちらも息切れ状態のような感がありました。
結構ミスタッチ(楽譜を見ながら聴いているわけではないから、
正確にはわかりませんが・・・)が目立ちましたが、
勢いで突っ走ってゴール!
最後は協奏曲というよりは、競争曲?狂騒曲?それとも、強壮曲?
今回は少しマイナスコメントになってしまいましたが、
カティア・ブニアティシヴィリは、ユジャ・ワン、エレーヌ・グリモーと並んで、
注目すべき旬なピアニストであることは間違いないです。
衣装もユジャ・ワン同様魅力的(?)かも・・・
Yahoo!ニュースでも珍しく取り上げられていました。
音に集中できぬ…妖艶ピアニストが話題(動画あり)
(引用)
2016年5月15日のNHK「クラシック音楽館」に出演したピアニストのブニアティシヴィリ。セクシーなドレスで「音に集中できない」などの声が多数あがりました。映像は別の楽団との演奏ですが、こちらも大胆。
(引用終)
(過去記事あります→NHKBS1・2016アイスレジェンド(2016年4月29日再放送)と、カティア・ブニアティシヴィリ(Khatia Buniatishvili)のピアノ
(シューマンのピアノ協奏曲についての過去記事あります→シューマンのピアノ協奏曲イ短調Op.54聴き比べ〜本命はグリモー旧盤とリパッティ盤・・・

最後はR・シュトラウスの「交響詩“ツァラトゥストラはこう語った”」。
冒頭は映画「2001年宇宙の旅」でおなじみですね。
ドー → ソー ↑ ドーー  タターー ダンドンダンドンダンドンダンドン・・・
しかし、その後の続きを知らない人の方が大多数なのでは?
(私もその一人でした。つい最近まで、だいぶ昔に1度聴いたきりでした。)
最近になって、ようやくこの曲も最後まで聴けるようになりましたが、
(元々の「ツァラトゥストラ」の価値はともかくとして・・・)
やっぱり長過ぎて大言壮語の音楽だな、というのは今でも変わりません。
冒頭だけはしっかり聴いて、後は部分部分の音の洪水に溺れて、
(物語や描写なんて想像しなくてもいいと思います。)
「ウォーリーを探せ!」みたいに、
「ドー → ソー ↑ ドーー  」が出てくるのを待っているのでいいのでは、
なんて考えています。
N響の演奏はなかなかだったと思います。
ある意味、今回の放送で最も優れた演奏だったのでは?

この曲はカラヤンの演奏(映画で使われたのはVPO盤。)が有名ですが、
私はまだ持っていません。
(そのうち手に入れるかも?)
今手元にあるのは、ケンペ指揮シュターツカペレ・ドレスデン盤と、
ジンマン指揮チューリッヒ・トーンハレ管盤です。
わざわざこの曲のために買った、というよりは、
CDBOX買ったらついてきていた、という感じです。
(ケンペ盤はR・シュトラウスの管弦楽曲全集、
ジンマン盤は50枚組の中の1枚でした。

ケンペ盤(Complete Orchestral Works)
※1枚ものよりもこちらの方が音質がよくオススメです。)

ジンマン盤(私が持っているものとは別ですが・・・)

2015年4月 7日 (火)

マーラー:交響曲第10番聴き比べ(2)〜第1楽章「アダージョ」のみの演奏7種

マーラーの交響曲第10番、
今回は第1楽章「アダージョ」のみの演奏を取り上げます。
前回はデリック・クックによる全曲版を取り上げました。
全曲版(クック版その他)による演奏が増えて来ている一方、
国際マーラー協会では第1楽章のみを全集版として収録・出版しています。
マーラー自身のオーケストレーションに依らないからです。

第10番の全曲版各種を聴きながら、
私は西洋美術史に残る、ある作品をつい連想しました。
さて、下の写真は、ある超有名な芸術家の未完の作品です。
誰の作品だと思いますか?
(西洋美術に詳しい方ならカンタンすぎる問題ですが・・・)
もしかして、モダンアート?


250pxmichelangelo_piet_rondanini


答えは、ミケランジェロです。
「ロンダニーニのピエタ」という、
最晩年のミケランジェロがまさに倒れる直前まで制作を続けていた、
と言われる未完の作品です。
もしこれが他の芸術家の作品だったとしたら、
単に「出来損ない」で片付けられる、無価値なものだったでしょう。
しかし、ミケランジェロ作ということで、
この作品は消えない価値を持つようになりました。
(ちなみに、約20年ぐらい前、ミラノで実物を見たことがあります。
この作品を知ったのは、
ロマン・ロランの『ミケランジェロの生涯』という本によります。
残念ながら現在絶版・・・
ロマン・ロランの著作は、もはや読まれなくなっているのでしょうね。)

マーラーの第10番も、未完ながら、
まさに「ロンダニーニのピエタ」のように、
正真正銘マーラーの作品として当然認知されるべきであるし、
できれば第1楽章のみならず、
いずれかの全曲版によって鑑賞されるべき作品であると確信しています。

とはいえ、第1楽章「アダージョ」だけでも十分な美しさを持っているのも事実。
クック版その他の補筆版ではなく、
マーラー自身のオーケストレーションを重視したい、
という指揮者の主張も一理あります。
後述の、テンシュテット指揮ウィーン・フィルによる演奏のライナーノーツには、
このような文が書かれていました。

(引用)
あるとき私(注:ヘンリー・フォーゲル氏。記事の執筆者。)は彼(テンシュテット)に尋ねた。デリック・クックによるこの10番の完成版を演奏することが心によぎったことがあるかと。とてもできないと彼はいい、極めて興味深い返答なのだが、マーラーが実際作曲し校訂した冒頭のアダージョのみがこの楽章にふさわしい価値あるものなのだと答えた。
(引用終)※訳者不明。

なるほど・・・

それでは、今回取り上げる7盤を紹介します。
録音の古い順に並べます。
(なお、全曲版として演奏されたもの(前回記事)は、
今回取り上げません。
第1楽章で完結するものとして演奏するのか、
全曲版の第1楽章(スタート地点)として演奏されるかという扱いの違いは、
意外と大きいのでは、と考えるからです。)

◯バーンスタイン指揮ウィーン・フィル(1974)DG 25:57
※カップリング 交響曲第8番

◯バーンスタイン指揮ニューヨーク・フィル(1975)SONY 26:28
※交響曲全集旧盤の1枚

◯テンシュテット指揮ウィーン・フィル(1982)Altus 29:52
※カップリング ベートーヴェン:交響曲第3番


◯マゼール指揮ウィーン・フィル(1985)SONY 26:16
※交響曲全集の1枚

◯アバド指揮ウィーン・フィル(1988)DG 24:25
※カップリング 交響曲第1番

◯ベルティーニ指揮ケルン放送響(1991)旧EMI 26:04
※交響曲全集の1枚

◯ブーレーズ指揮クリーヴランド管弦楽団(2010)DG 24:04
※カップリング 子供の不思議な角笛

図らずも、7枚中4枚がウィーン・フィルとなってしまいました。
それでは、順位をつけてみましょう。

1位 ベルティーニ盤
2位 マゼール盤
3位 バーンスタイン・NYP盤
4位 テンシュテット盤
5位 ブーレーズ盤
6位 アバド盤
7位 バーンスタイン・VPO盤

1〜3位はこの曲が好きならぜひ持っていた方がいいと思う盤です。
4〜7位はお好みでどうぞ、ぐらいかな・・・

ベルティーニ盤、マゼール盤はこの曲の美感を最大限まで引き出しています。
特にベルティーニ盤は、全曲版を聴いてみたい、というきっかけになった演奏です。
マーラーと妻アルマの愛憎劇が浮かんでくるような感じがします。
マゼール盤、バーンスタイン・SONY盤、テンシュテット盤は、
いずれも第1楽章だけで十分完結している、と言わんばかりの熱演です。

力演はテンシュテット盤です。
この中で最も長い時間粘っていますね。
最もドラマティックな演奏といえます。
ただ、演奏時間が短ければ「味が薄い」かというと、そうでもないのです。
あまり思い入れが乏しいアバド盤も十分な美演ですし、
ブーレーズ盤は、この曲を解剖するかのような精緻さで、
見事に作品の価値を引き出しています。

ブーレーズ盤は1度だけ聴くと素っ気ないだけに聞こえますが、
何度か聴くと作品そのものが指揮者の体臭なしに全貌を現します。
鑑賞というよりは、楽曲分析にピッタリの演奏といえます。
ただ、マーラーの「第9」の続編というよりは、
なんだかシェーンベルクの「浄夜」の一歩手前のような作品という印象も受けました。
(ブーレーズ盤はタワレコで安売りしていたので、
この際に手に入れてみました。以前なら見向きもしなかったはずですが・・・
同時に第2番、第8番のCDも入手しました。
第8番についてはそのうち書いてみたいと思います。)

バーンスタインのDG盤は、録音がぱっとしないのが残念です。
交響曲第8番のオマケと考えた方がいいと思います。
以前の私にとって、
マーラーの第10番「アダージョ」といえばこの盤だったのですが、
だからこそ、理解と共感を妨げていたのかもしれません。

ただ、どんなに第1楽章「アダージョ」が美しくても、
そこで止まらず、ぜひとも全曲版を通して聴くことに挑戦してほしいものです。

2014年11月24日 (月)

NHKBSプレミアム・プレミアムシアター「歌劇「オルフェオとエウリディーチェ」~1762年ウィーン版による~」(2014年11月24日放送)

世界遺産となっている、
「チェコのチェスキー・クルムロフ城内バロック劇場」での収録です。
NHKBSプレミアムの「プレミアムシアター」で、
2014年11月24日(23日深夜)に、
グルックのオペラ「オルフェオとエウリディーチェ」の、
2013年9月、10月の上演を放映していました。

まるで映画「アマデウス」の中で上演されるかのような、
カツラを被った音楽家たちによる演奏・・・
ろうそくの灯りを使っています。
その部分だけ観てもなかなか興味深いものでした。

バロック劇場の舞台装置は、たぶん昔としては画期的だったのでしょうが、
今観ると、たとえばアモールが天から降りてくるところ
(舞台の上から、雲に乗ったアモールがヒモで吊り下げられて降りてくる)などは、
チープな感じがします。
一方、だからこそ、「味がある」演出になっています。

映像は、オルフェオ役のベジュン・メータ(カウンターテナー)が、
控室から出てくるところから始まります。
(これも映像作品としての演出なのでしょうが・・・)
グルック存命中当時では、
カストラートがオルフェオ役をやったのでしょうね。

今回初めて観ましたが、なかなか話は進まず、
あっけなく終わってしまう、という印象を受けました。
ちなみに、「オルフェオとエウリディーチェ」は、
パリ版とウィーン版の2種類あり、
有名な「精霊の踊り」が出てくるのはパリ版の方です。
今回のはウィーン版なので、「精霊の踊り」が出てこなくてちょっと残念・・・

2014年10月25日放送の「ららら♪クラシック」によると、
日本で初めて上演されたオペラが、
実は「オルフェオとエウリディーチェ」とのことでした・・・

合唱、管弦楽共に優れた演奏でした。
映像作品としても秀逸だと思いました。
既にBlu-ray版、DVD版が発売されています。

クリストフ・ヴィリバルト・グルック:
歌劇「オルフェオとエウリディーチェ」(映画版)[Blu-ray]

テレビ北海道 ザ・ドキュメンタリー「25回目のアンコーラ!札幌の音楽祭PMF」(2014年11月24日放送)

札幌の夏の風物詩としてすっかり定着した、
PMF(パシフィック・ミュージック・フェスティバル)。
レナード・バーンスタインが創設した世界的な教育音楽祭です。
今年で25回目を終えました。
テレビ北海道で制作した、
ザ・ドキュメンタリー 25回目のアンコーラ!札幌の音楽祭PMF」が、
2014年11月24日に放映されましたので、録画して観ました。
30分番組の前半は、PMFの創設から現在に至るまでの経緯で、
後半は、日本の他の音楽祭との比較と、将来的な展望についてでした。
私としては、後半の方が印象に残りました。
PMFをヨイショする内容で終わるのではなく、
他の音楽祭との比較をする、というのはなかなか良い視点だと思いました。

PMFとの比較として取り上げられたのは、
「草津国際音楽アカデミー&フェスティバル」と、
「サイトウ・キネン・フェスティバル松本」
(※来年から「セイジ・オザワ松本フェスティバル」と名称変更。)です。

PMFでは、アカデミー生(受講生)は経済的負担せず、
予算約10億円のうち、コンサート収益は約1割で、
残りは自治体の補助金と、企業からの協賛金、
個人からの寄付等によって賄われているそうです。

一方、草津の音楽祭では、受講生の滞在費等は自己負担で、
予算約1億円のうち、
ある程度は受講生が負担して収益が成り立っているとのこと。

サイトウ・キネン・フェスティバルは予算5億円のうち、
コンサート収入が大きな比率を占めるそうです。
(こちらは、PMFや草津の音楽祭と趣旨が大きく異なりますが・・・)

PMFも、スポンサーの撤退等があり、
従来は海外でも行っていたオーディションを、
インターネットの動画を利用したものに変えるなど、
経費を抑えていくみたいです。

番組の最後で、来年からPMFの芸術監督に就任する、
指揮者ヴァレリー・ゲルギエフ氏が、
「バーンスタインの理念を継承する限りPMFは続く」
と語っていたのも印象に残りました。
札幌だけでなく、北海道のあちこちで演奏会を展開するPMF。
これからも続いてほしいものです。

2014年11月17日 (月)

NHKBSプレミアム・プレミアムシアター「アルゲリッチ&バレンボイム ピアノ・デュオ・コンサートほか」(2014年11月17日放送)

NHKさん、やってくれたな・・・
この番組が放送されるのを知ってそう思いました。
ちょっとショック・・・
2014年11月17日(16日深夜)放送の、
NHKBSプレミアム・プレミアムシアターの、
アルゲリッチ&バレンボイム ピアノ・デュオ・コンサート」です。
この放送を知ったのは、
タワーレコード店舗やコンサートホール等で無料配付されている、
コンサート情報誌「ぶらあぼ」です。
毎回、翌月のクラシック番組放送予定はチェックしています。
どうしてショックだったかというと、
CDを既に買っていたからです。
「アルゲリッチとバレンボイムが2台ピアノで共演するCD!」
名前だけで思わず買ってしまいました・・・

アルゲリッチ&バレンボイム デュオ(国内盤)

Piano Duos(輸入盤)

私が買ったのは輸入盤の方です。タワレコで購入しました。
8月に予約して、届いたのが10月中旬。
買ったけど、ハイドンのCDを聴くのに忙しく、
あまり聴かないうちに、テレビで放送とは・・・

モーツアルトの「2台のピアノのためのソナタ ニ長調 K.448」は、
「のだめカンタービレ」第1巻で、
のだめチャンと千秋クンが初共演する曲ですね。
バレンボイム→千秋クン、アルゲリッチ→のだめチャン、
と考えると、なかなか見応えのある映像であり、
名演といえる演奏だと思いました。

シューベルトはパスとして、「春の祭典」の方は、
かなりの迫力でした。
2大怪獣大激突?

後半の、
「五嶋みどり&ズービン・メータ指揮
ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団演奏会」は、
ブラームスの「悲劇的序曲」、ヒンデミットの交響曲「画家マチス」はパスして、
ブラームスのヴァイオリン協奏曲のところだけ観ました。
水彩画のような淡い演奏でした・・・

先日、NHKの「プロフェッショナル仕事の流儀」で、
五嶋みどりが取り上げられていました。
第243回(2014年11月3日放送)
演奏への真摯さも素晴らしいですが、
番組最後の方の、特別支援学校の生徒たちとの共演のところは、
とても感銘を受けました。
サントリーホール スペシャルステージ2014 五嶋みどり 協奏曲の夕べ

2014年6月23日 (月)

NHKEテレ・クラシック音楽館「ヤニック・ネゼ・セガン指揮 フィラデルフィア管弦楽団演奏会」(2014年6月22日放送)

2014年6月22日のNHKEテレ・クラシック音楽館
ヤニック・ネゼ=セガン指揮 フィラデルフィア管弦楽団演奏会」を
録画して視聴しました。
2014年6月3日にサントリーホールで収録されたものです。
コンサート後1ヶ月も経たないうちに放映されるのは素晴らしいですね。

フィラデルフィア管弦楽団といえば、
ディズニー映画「ファンタジア」で有名ですね。
他には、ストコフスキー編曲&指揮による、
バッハのオルガン曲のオーケストラ版とか・・・
往年の指揮者でいえば、ストコフスキーの他に、オーマンディーも・・・
近年では、2011年に日本で言えば民事再生法の適用を受けてしまった、
というのも記憶に残っています。
しかし、そんな暗いムードを払拭するような、
若手指揮者ヤニック・ネゼ=セガンの活躍ぶりが見られる公演でした。
公演というよりも、「好演」と言った方がいい内容でした。

曲目は、モーツアルトの交響曲第41番「ジュピター」と、
マーラーの交響曲第1番「巨人」、
アンコールにストコフスキー編曲のバッハ「小フーガ」でした。

6月22日の放送中に、ジュピターの冒頭部分だけ少し聴きましたが、
はっきり言って、あまりおもしろくない演奏かな、と思いました。
(それで、チャンネルは別なところに変えました。録画していたので・・・)
しかし、再びチャンネルを戻し、
マーラーの交響曲第1番の演奏になってからは、響きがすばらしく、
録画したものを視聴するのが楽しみだと思いました。

録画したものでは、思い切ってジュピターはバッサリカット。
マーラーの交響曲第1番と、アンコールの小フーガだけに絞りました。
輝かしい響きの中で、まるでヨーロッパの森の中を散策しているかのような、
実に若々しく新鮮な演奏となっていました。
マーラーの「巨人」は久々に全曲通しで聴きました。
(数年前、NHKで、
ラトル指揮ベルリン・フィルのシンガポール公演の様子を視聴して以来です。
ベルリン・フィルのその演奏よりも、
今回のフィラデルフィア管の方が断然すばらしいです。)
いつもなら途中で飛ばしてしまう第3楽章でさえ、
今回は楽しく聴く事ができました。

アンコールの小フーガも、実にステキな編曲で、
オーケストラの多彩な響きを引き出していました。
(オルガン曲とはベツモノになってしまっていましたが・・・)

ヤニック・ネゼ=セガン&フィラデルフィア管弦楽団のCDです。
春の祭典と、ストコフスキー編曲のバッハのオルガン曲のオーケストラ版です。
(そういえば、どちらも映画「ファンタジア」で使われていましたね・・・)


Rite of Spring/Bach Transcriptions

2014年4月24日 (木)

マーラーの交響曲第7番・第5楽章聴き比べ〜クレンペラー盤&ジンマン盤

マーラーの交響曲の中で、
第7番は最も不人気なものかもしれません。
「夜の歌」なるサブタイトルがつけられることもあります。
タイトルからして陰気な感じを与えてしまっています。
(「夜の歌」はマーラー自身が付けたものではありませんが・・・)

CDでかなり前に聴いた時(誰の指揮だっかは忘れましたが・・・)は、
さっぱり良さがわかりませんでした。
第1番や第5番のような親しみやすさもなく、物語性もない・・・
駄作か失敗作だと思いました。

実演ではKitaraで一度聴いたことがあります。
ダニエル・バレンボイム指揮シュターツカペレ・ベルリンの演奏です。
その日のプログラムは、前半がバレンボイムの指揮振りによる、
ベートーヴェンのピアノ協奏曲第2番で、後半がマーラーの交響曲第7番でした。
ベートーヴェンのピアノ協奏曲第2番の演奏は、
現在(2014年4月現在)に至るまで、最も素晴らしい実演です。
しかし一方、マーラーの交響曲第7番は、ただただ退屈でした・・・
(コンサート前半で帰っていた方がよかった・・・と思えるほどでした。)

そんな中、クレンペラーの指揮に魅了されるようになって
クレンペラーの指揮で、
もう一度マーラーの交響曲(特に「大地の歌」)を聴いてみたいと思うようになり、
先日、CDBOXを購入しました。
(クレンペラー指揮の交響曲第2番及び「大地の歌」は、
だいぶ前に所有していました。)

Symphonies 2 4 7 & 9

※交響曲第2番、第4番、第7番、第9番、「大地の歌」&歌曲の6枚組

交響曲第2番、「大地の歌」は圧倒的な名演なのは言うまでもありません。
それよりも掘り出しものは、交響曲第7番でした!
ただし、第5楽章に限りますが・・・

交響曲第7番は、正直に言って、第5楽章と第1楽章があれば、
中間の3つの楽章は、あまり要らない気がします。
(マーラーファンなら別なのでしょうが・・・)
中間の3つの楽章は、通して聴いてもほとんど記憶に残りませんし、
退屈な感じがします。

ということで、今回は第5楽章のみについて触れます。
クレンペラーのCDでの演奏時間を記載します。

第1楽章 27:52
第2楽章 22:12
第3楽章 10:28
第4楽章 15:48
第5楽章 24:20

合計すると100分ほどになります。
当然、CD1枚では収まりきらないので、2枚に分けられています。
このCDBOXでのカップリングは、第1〜第4楽章で1枚、
第5楽章と第9番の第1楽章で1枚、となっています。

第7番の第1楽章からではなく、たまたま第5楽章から聴き始めたのが幸運でした!
(たぶん、第1楽章から聴いていたら、「やっぱりつまらない・・・」
と思って、もう聴かずじまいになっていたと思います。)

第5楽章の愉悦感!
聴いていると、ある絵が脳裏に浮かんできました。
ムンクの「フィヨルドに昇る太陽」です。


Munch_sun


陰鬱な闇夜を突き破って燦然と輝く陽光・・・
交響曲第7番の第5楽章全体が、光と喜びにあふれています。
第1楽章〜第4楽章までのトーンとかなり異なるので、
この第5楽章を失敗作と論じる人も少なからずいるようですが、
第5楽章だけ聴けば、そんなことは微塵も思いません。
(ベートーヴェンの「第9」の第4楽章だけを聴く人がよくいるように・・・)
ここ1週間ほど、頻繁に第5楽章だけを聴いて楽しんでいます。
クレンペラーの演奏によって、ようやく交響曲第7番の魅力に開眼したワケです。

一方、先日紹介した、ジンマンの50枚組のCDの中にも、
マーラーの交響曲第7番が収録されています。
こちらは1枚組です。
ジンマン盤の演奏時間を記載します。

第1楽章 22:01
第2楽章 15:50
第3楽章 10:12
第4楽章 12:22
第5楽章 18:07

トータルで78分程度です。
クレンペラー盤と比べると22分も違いがあります!

クレンペラー盤は重厚な感じですが、
ジンマン盤は軽やか透明という感じです。
第5楽章に限って言えば、クレンペラー盤が油彩に対して、
ジンマン盤は水彩画にたとえられるかもしれません。
「スカスカだ」とか、「薄味だ」とか言う人もあるでしょうが、
こんなに爽やかで暑苦しくないマーラーもアリだと思います。
(バーンスタインの演奏だけが「本物の」マーラー、
ということでもないはずです。
ブーレーズや小澤、カラヤンだって名演を残しています。)
暑苦しくない分、爽やかな初夏の陽光を感じるような演奏になっています。

ジンマン指揮マーラー:交響曲第7番(SACDハイブリッド)※1枚もの


ジンマン指揮マーラー交響曲全集(SACDハイブリッド)


Great Symphonies.The Zurich Years 1995-2014


どちらか1枚、というなら、迷わずクレンペラー盤をオススメします。
音質にこだわるなら、ジンマンの1枚ものの方がいいかもしれません。

マーラーの交響曲第7番について、おすすめのWEB記事を3つ紹介します。
( )内はブログ名です。
マーラー 交響曲第7番ホ短調「夜の歌」 名盤(ハルくんの音楽日記)
交響曲第7番 ホ短調 「夜の歌」
---肥大化した怪作だが、中期ではベストか?---
(題名のない音楽館「マーラーの交響曲」)

クレンペラーのマーラー■交響曲第7-9番及び歌曲■(An die Musik)

2014年2月22日 (土)

ピアノ五重奏曲の甘口辛口〜ドヴォルザーク、シューマン、フォーレ、ショスタコーヴィチ、ブラームス、フランク・・・

最近、いろいろな作曲家の「ピアノ五重奏曲」をよく聴いています。
ピアノ五重奏曲で最も有名なのは、
シューベルトのピアノ五重奏曲「ます」D667,Op114ですが、
実はこの曲、一般的な「ピアノ五重奏曲」と編成が違います。
一般的なピアノ五重奏曲とは、
ピアノ+弦楽四重奏団(ヴァイオリン2、ヴィオラ1、チェロ1)です。
シューベルトの「ます」の場合は、
ピアノ+ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスと、
やや変わった編成です。
シューベルトの「ます」については以前記事を書きましたので、
今回は取り上げません。
一応「ピアノ五重奏曲」とも言える、
モーツァルトとベートーヴェンの「ピアノと管楽のための五重奏曲」も、
同様に今回は割愛します。
(過去記事)
五重奏曲(クインテット)の名盤CD3枚~モーツァルト、ブラームス、シューベルト

今回取り上げるのは、一般的な「ピアノ五重奏曲」の編成によるものです。
記事タイトルに「ピアノ五重奏曲の甘口辛口」とつけました。
「甘口」とは、誰にでも親しみやすそうなもの、甘いメロディが魅力的なもの。
「辛口」は通好み、多少晦渋さがあるもの。
こんな定義にしてみたいと思います。

「甘口」筆頭は、ドヴォルザークの作品です。
ドヴォルザークはピアノ五重奏曲を2曲残していますが、
第1番の方はほとんど演奏されず、もっぱら第2番をもって、
「ドヴォルザークのピアノ五重奏曲」と称しています。
今回取り上げるのも第2番の方です。
まるでショートケーキのような音楽とでもいいましょうか・・・
理屈抜きで楽しめます。
一番ステキなのは第3楽章です。
ここ数日、すっかり頭の中でこの楽章が自動BGM的に流れています。
第4楽章も魅力的です。
私が持っているのは、
ヤン・パネンカ(ピアノ)+スメタナ四重奏団の1986年録音のものです。
(カップリングはシューマンのピアノ五重奏曲)

ドヴォルザーク:ピアノ五重奏曲


次なる「甘口」は、シューマンのピアノ五重奏曲です。
ウィーン名物のザッハトルテ?
この曲については以前記事を書いています。
田部京子&上海クァルテットによるシューマン:ピアノ五重奏曲〜NHKBSプレミアム・クラシック倶楽部 - 上海クァルテット 演奏会 -(2013年1月14日放送)
もちろんおすすめCDは、田部京子(ピアノ)+カルミナ四重奏団のものです。
録音が超優秀です。
みずみずしさではピカ一で、田部さんのピアノははまるで
クララ・シューマンが弾いているのでは、と思えるほどです。
ピアノが自己主張しすぎずにうまく全体をまとめています。
NHKBSで観た上海SQ以上に、この曲の美しさをあますところなく表現しています。
カップリングはシューベルトの「ます」で、
こちらも名演・美演といえます。
以前はブレンデルのCDがベスト盤でしたが、
このCDによって用済みとなってしまいました・・・


シューベルト:ピアノ五重奏曲「ます」 [Hybrid SACD]


※SACDシングルレイヤー盤もあります。

「甘口」編最後は・・・
「甘口」というよりは「ほろ苦」という感じもしますが、
優美さではイチオシとしたいです。
高級なチョコレートボックス?
フォーレのピアノ五重奏曲第1番OP89、同第2番OP115です。
どちらも大好きですが、あえて1曲と言われれば、
迷わず第2番の方をとります。
今回紹介する中で最も好きなピアノ五重奏曲です。
シューマンやブラームス、ドヴォルザークの作品ほど知られていませんが、
フォーレの作品の中でも最高傑作の部類に入ると思います。

フォーレの2曲のピアノ五重奏曲は、「絵画を聴く」ような感じがします。
アルフォンス・ミュシャが描く美人画や、印象派の絵がなんとなく思い浮かびます。
初めて聴いたのは、確か高校生の頃だと思います。
美しい乙女の金色の長い髪が風にそよいでいる・・・
そんなイメージが、第2番の第1楽章を聴いていて思い浮かびました。
第2番で最も好きなのは、やはり第1楽章です。

第1番の第1楽章は、魔法の世界から聴こえてくるような感じです。
一番好きなのは、フィナーレの第3楽章です。
ルノワールやモネが戸外を描いた作品が見えて来るような気がします。

フォーレのピアノ五重奏曲の決定盤は、
やはりジャン・ユボー(ピアノ)+ヴィア・ノヴァ四重奏団のCDです。

フォーレ:室内楽全集第1集

※2枚組CD。1枚目はピアノ四重奏曲第1番、第2番で、
2枚目がピアノ五重奏曲第1番、第2番。
ピアノ四重奏曲の方は1度聴くので十分かな・・・

※SHM-CD仕様もあります。


近年、フォーレ室内楽全集という5枚組のCDが出まして、
安いから私も買ってはみたものの、音質にがっかりして、
すぐ手放してしまいました。
演奏者は結構いいのに。
参考までに・・・
(参考)
Faure: Complete Chamber Music For Strings And Piano [Box Set, CD, Import]


次に、「辛口編」に移ります。
「辛口」筆頭は、ショスタコーヴィチのピアノ五重奏曲OP.57です。
かなりクセがあるカマンベールチーズ?
「辛口」といっても、彼の弦楽四重奏曲には及ばず、
むしろ、ショスタコーヴィチの室内楽入門に最適な曲です。
多少深刻なところはありますが、どんなに重苦しくとも、
音楽を聴く喜びがあります。
暗いのがニガテなら、ぜひ第3楽章から聴いてみてください。
ほろ酔い加減で上機嫌なショスタコーヴィチを見出すかもしれません。
20世紀の室内楽の名曲なのに、現役盤が少ないのは残念です。
私が持っているのは、リヒテル(ピアノ)+ボロディン四重奏団のCDです。


ショスタコーヴィチ: ピアノ五重奏曲


続いての「辛口」は、ブラームスのピアノ五重奏曲Op.34です。
70年代のサスペンスドラマのBGMみたいな、
内に秘められた情熱がこもった作品です。
焦燥感たっぷり・・・
ブルーチーズみたいな感じ?
この曲は、モノラル録音のウィーン・コンツェルトハウス四重奏団+デムス(P)のが、
とても印象的で、今でも頭に残っています。
残念ながら手元にはなく(図書館で借りて聴いたものです)、
それで、ポリーニ(P)+イタリアSQ、Akiko Yamamoto(P)+Quatuor Ebeneで
買って聴いてみましたが、どちらもイマイチでした。
ステレオ録音でようやく気に入ったのが、
シューマンのピアノ五重奏曲と同じ、
田部京子(P)+カルミナ四重奏団の演奏です。
こちらも録音は優秀です。
家にはあと、「ブラームス室内楽全集」BOXの中にある、
レオン・フライシャー(P)+エマーソンSQのがあります。
弦はすばらしいですが、ピアノはイマイチです。


ブラームス:ピアノ五重奏曲、ピアノ四重奏曲第3番 [Hybrid SACD]

(参考)
Collector's Edition: Complete Chamber Music [Box Set, CD, Import]

最後は、フランクのピアノ五重奏曲です。
知る人ぞ知る、という作品です。
3回ぐらい虚心坦懐に聴いてみて、ようやく味がわかるのかもしれません。
そういう意味では、「するめ」みたいな曲かも?
1度聴いたぐらいでは、良さがなかなかわかりませんが、
聴くたびに、少しずつ良さを発見することができるかもしれません。
我が家にあるのは、Alice Ader(P)+Ensemble Aderの盤です。

Chamber Music (Dig) [Import]

2014年2月21日 (金)

ソチ五輪・フィギュアスケート女子シングル・フリー〜カロリーナ・コストナー選手の妖艶さ!

ソチ五輪のフィギュアスケート女子シングル、ついに結果が出ましたね。
読売新聞の夕刊1面を見ると、
まるで浅田真央選手がメダルをとったかのような扱い・・・
ニュースも真央ちゃん一色で辟易してしまいます。
フィギュアスケート女子シングル結果

フィギュアスケート女子シングル・フリーの演技、
私は起きる時間が遅かったので、結局リアルタイムで観たのは、
キム・ヨナ選手の演技だけでした。
ショートプログラムの神々しさはなく、控えめでありながら、
要所要所はしっかりと決める、オトナの演技でした。

その後、放送中のプレイバックで浅田真央選手の演技を観ました。
ジャンプは見事キレイに決まっていましたね。
彼女はラフマニノフのピアノ協奏曲第2番の第1楽章を使ってましたが、
演技とあまり関係ない感じがしました。
別にこの曲じゃなくてもいいのでは
(たとえばストラヴィンスキーの「火の鳥」とかでも・・・)
とも思いました。
次々と決められる高度なジャンプは、日本中のファンを喜ばせたのでしょうが、
私はなんとなく醒めた目で観てしまいました。
ただ、ショートプログラムでの鬱憤を晴らすかのような演技構成は、
やはり賞賛に値しますね。
森元首相の失言コメントが問題視されていますが、
勝てそうもないフィギュアの団体戦に出場させて、
「恥をかかせることはなかった」というのは実は私も同感です。

ロシア選手の例で言えば、
団体で出たリプニツカヤ選手が振るわず、
男子のプルシェンコ選手はシングルでは演技も出来ずに棄権の一方、
シングルだけ出たソトニコワ選手が優勝したりするなど、
団体と個人どちらも出る選手は不利になるのでは?
(フィギュアスケートの団体はなくてもいい競技のように思えます。)

他の選手の演技については、録画したもので観ました。
・李子君選手(中国):「コッペリア」の音楽を巧みに使っていましたが、
動きまで少しぎこちなく、コッペリア的になってしまいました。
音楽使用のセンスはよかったと思います。これから伸びる選手だと思います。
・鈴木明子選手(日本):「オペラ座の怪人」の曲を見事に表現していました。
出場した日本人女子選手の中では、一番楽しめた演技でした。
8位入賞おめでとうございます!そして、お疲れ様でした・・・
・リプニツカヤ選手(ロシア):例のごとく暗めの悲しげな音楽を使用。
(今回は「シンドラーのリスト」)
浅田選手と同じく、テクニックの羅列という感じでした。
音楽も表現には全然関係なさそう・・・
表現力が身につけば、4年後の五輪でのメダルは確実かも?
・ソトニコワ選手(ロシア):ショー的要素満載でした。
余裕をもって演技していました。
ただ、キム・ヨナ選手やカロリーナ・コストナー選手の演技に比べると、
美しさや気品には欠けていたように思えます。
149.95点というのは、開催国としてのオマケが入っているのでは、
とも邪推してしまいました。
(140点以上であるのは間違いなさそうですが・・・)
・G・ゴールド選手(アメリカ):こじんまりとしていましたが、
バレエ的な優雅さがあり、「眠れる森の美女」の音楽をよく表現していました。
・ワグナー選手(アメリカ):筋肉美がスゴイ人ですね。
サン・サーンスの「サムソンとデリラ」の音楽をうまく表現していました。

カロリーナ・コストナー選手(イタリア)の演技が、
私にとっては女子フリーの中で最も印象に残りました。
ラヴェルの「ボレロ」の音楽を、バレエのように表現していました。
ジャンプとかの要素さえ、静かにさりげなく、音楽的必然であるかのように、
淡々と軽やかにこなしていました。
しかも、持ち前の手足の長さを活かして、美しく優雅に決めていました。
ショートプログラムでの演技が「聖母マリア的」だとすれば、
フリーの演技は、「ヴィーナス的」で妖艶ささえ漂うものでした。
その対称さは、ティツィアーノの『聖愛と俗愛(聖なる愛と俗なる愛)』
という絵画を連想させました。
(女性は誰しも、この二面性を持っているものなのですが・・・)


ティツィアーノ『聖愛と俗愛(聖なる愛と俗なる愛)』

Tiziano


浅田真央選手、キム・ヨナ選手の演技も改めて観直しました。
改めて観ると、
浅田真央選手は少しは音楽を表現しようとしているのがわかりました。
ただ、どのタイミングでジャンプするかというような、
言わば「壁紙」的に音楽を使っているに過ぎないのかな、と思いました。
彼女には、憂鬱なラフマニノフの音楽ではなく、
ワルツとかの華やか・軽やかな音楽で、
弾けるように演技してもらった方が観ている側でもより幸せになれたのかも?

キム・ヨナ選手の演技も改めて観ると、
メダルよりも、韓国人であることよりも、
自分の世界を表現したい、ただそれだけの一心で、
オトナの余裕というか、
倦怠感さえ漂わせるような気品ある演技を魅せていました。
終わってからのコメントが、
「気が楽だ。苦労したものをすべてお見せした。終わってとても幸せ」
というのは納得です。
フラワーセレモニーの前後でも、悔しさなどそぶりも見せない、
凛とした態度で結果を受け入れていたのはさすがと思いました。

稀に見るハイレベルな試合でした。
夜更かししても観る価値がありましたね!

キム・ヨナ選手が浅田真央選手をねぎらうコメントを述べた、とのこと。
キム・ヨナ 「一番のライバル」浅田にねぎらい
(引用)
 キムはこれまで最も記憶に残ったライバルを問われ、迷わず浅田の名前を挙げた。「長い間比較もされ、競争もした。もうそのような競争はしなくなる。私たちのように比較され続け、共に競技した選手は多分ほかにいないだろう」と振り返った。
 浅田に掛けたい言葉を問われると、自分が言う立場にないとして言葉を選びながら、「大変なことがたくさんあったと思う」と述べた。
 ショートプログラム(SP)でまさかの16位となった浅田はフリーで巻き返し、6位入賞を果たした。浅田はフリーの演技を終えるとこらえ切れずに涙を流した。
 キムは「浅田は日本で、私は韓国で最も注目を浴びたフィギュア選手という共通点がある。その選手の心情を私も理解できると思う。浅田が泣きそうなときは、私もこみ上げてくる」と長年のライバルへの共感を込めて振り返った。

(引用終)
これはすばらしいですね!

2013年10月 1日 (火)

2013年9月のアクセス数ベスト10記事一覧

2013年9月のアクセス数ベスト10記事は以下のとおりです:
(※トップページを除く)
ベスト3までは記事リンクをつけています。

一位.オキナワ旅行記2013夏(その1)
〜旅行の経緯、プラン選択、当日まで、参考本

二位.オキナワ旅行記2013夏(その2)〜第1日目・本島南部の旅
三位.ウコンは肝臓に悪い?~NHK・ためしてガッテン「肝臓の健康を守れSP」
(2011年6月29日放送)

四位.オキナワ旅行記2013夏(その3)
〜第2日目・海中道路、沖縄そば、海洋博公園とエメラルドビーチ

五位.オキナワ旅行記2013夏(その4)
〜第3日目・沖縄美ら海水族館とブセナ海中公園、万国津梁館

六位.NHKBS1・BS世界のドキュメンタリー
「私を救ったショパンのバラード」(2013年9月7日放送)

七位.オキナワ旅行記2013夏(その5)
〜第4日目・かりゆしビーチと万座毛、青の洞窟

八位. 「学びあい」という美名の下の教育の堕落
~NHKEテレ・ETV特集「輝け二十八の瞳 ~学び合い 支えあう教室~」
(2012年2月5日放送)

九位.公立学校で習熟度別授業の導入はプラスか、マイナスか?
~読売新聞北海道版・連載「学力危機」第1部・札幌の格差 (10)を読んで

十位.2020年東京オリンピック招致決定!
〜とはいえ、安倍首相のハッタリプレゼンには道義的にがっかり・・・

先月はアクセス数1000件超えの記事はありませんでしたが、
2013年8月のオキナワ旅行記シリーズ(ベスト10入りしたものに限っても)で、
累計2000件以上のアクセスがありました。
ご愛読に感謝します。

秋がだんだん深まってきましたね。
自宅近くにカメムシを見かけたり、
札幌でも民家近くに熊出没のニュースが出てくるようになりました。
年が経つのは早いものですね・・・
今月もご愛読よろしくお願いします。

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