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2015年9月15日 (火)

マーラー:交響曲第7番聴き比べ補遺(10盤追加)

マーラーの交響曲第7番の聴き比べについては、
以前「マーラー:交響曲第7番聴き比べ14種類」にて取り上げました。
(今年2015年6月の記事です。)
それからわずか3ヶ月で、さらに10枚増えてしまいました・・・
(すなわち、2015年9月上旬現在、24盤を所有中ですね・・・)
ということで、新しく増えた10枚について、
再び聴き比べ記事を書くことにしました。

前回同様、録音の古い順に並べます。
全楽章のタイムも記載しておきます。
記載がない限り1枚ものです。
”SACD”の記載がない限り、通常CDです。
なお、合計演奏時間ですが、2枚組に分かれていたり、
トータル時間の記載がなかったりした場合は手計算し、
CDブックレット、ジャケットにトータル時間が書いてある場合は、
単純計算ではなく、そちらに書かれてある時間を記載しました。

◯アバド指揮シカゴ交響楽団(1984)DG

第1楽章;21:24
第2楽章;16:36
第3楽章;08:52
第4楽章;14:00
第5楽章;17:41
計78:33
(参考:BPO盤は78:07)

すっきりさわやかな美演です。
ドロドロ感がなく、スポーティーな感じさえあります。
バーンスタイン新盤と聴き比べると、
まだまだ元気ハツラツといったところでしょうか。

◯バーンスタイン指揮ニューヨーク・フィル(1985)DG
※マーラー交響曲全集(新)(大地の歌含まず)

第1楽章;21:38
第2楽章;17:08
第3楽章;10:32
第4楽章;14:47
第5楽章;18:24
計82:29
(参考:旧盤は79:42)

普段運動不足の人が汗をダラダラ流しながら運動しているような、
脂ぎった演奏ですが、その割には感銘度が薄いです。
無理に味付けしなくても、この曲は十分名曲なのですが・・・

◯ラトル指揮バーミンガム交響楽団(1991)EMI
※マーラー交響曲全集

第1楽章;22:06
第2楽章;14:40
第3楽章;10:15
第4楽章;12:19
第5楽章;17:51
計77:12

第1、第2楽章は力演。妖しげな「夜」の世界が拡がります。
ただし第5楽章は平凡。

◯ギーレン指揮ベルリン・フィル(1994)TESTAMENT

第1楽章;22:23
第2楽章;16:38
第3楽章;10:17
第4楽章;13:10
第5楽章;17:57
計80:28
(参考:全集盤は79:23)

アバド・BPO盤と同じくBPO。
第1楽章は途中からエンジンがかかる感じです。
そこからは迫力ある演奏となりますが、
あとは・・・
第2楽章以下はあまり印象に残りませんでした。
ただし、全体的にはアバド・BPO盤よりはこちらの方が上かも。

◯シャイー指揮ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団(1995)DECCA
※マーラー交響曲全集(大地の歌含まず)

第1楽章;24:53
第2楽章;16:19
第3楽章;10:31
第4楽章;13:39
第5楽章;18:53
計84:15

シャイー盤は宇野センセイ絶賛の演奏であり、
私もこの7番が入っているから、
少し高かったけどシャイー指揮の全集盤を入手しました。
しかし・・・
実に穏やかな演奏です。
穏やか過ぎてしまいには第2楽章が終わったところ
(全集盤では第1、第2楽章と第3楽章以下で分割されています。)で、
寝てしまいました・・・
淡白さはまるで水墨画のような世界でした。
大げさなところはどこにもありません。
最初から最後まで夢(というよりは、眠り)の世界・・・

◯アバド指揮ベルリン・フィル(2001)DG
※マーラー交響曲全集(新)(大地の歌含まず)

第1楽章;21:35
第2楽章;15:54
第3楽章;08:53
第4楽章;12:58
第5楽章;17:45
計78:07
(参考:旧盤は78:33)

良く言えば模範的、悪く言えば取り立てて個性がないというか・・・
第1楽章でBPOの名人芸的な暴力的な響きが随所にありますが、
あとは安全運転で終始という感じが否めません。
シカゴ響の方がおすすめでしょうか・・・


◯ジンマン指揮チューリッヒ・トーンハレ管弦楽団(2008)RCA
ハイブリッドSACD(マルチ4CH、SACDステレオ、CD)

第1楽章;22:01
第2楽章;15:50
第3楽章;10:12
第4楽章;12:22
第5楽章;18:07
計79:00

通常CD盤ではあまり高い評価をしませんでしたが、
SACD盤はやはり細部が光ります。
第1楽章12分ぐらいのハープのきらめきがとても甘美です。
まるでオーロラのよう・・・
実に爽やかで、古典的な佇まいの演奏です。
ジンマン自身の「オレはこう読む!」というのはなさそうですが、
余計な事をしなくても、この曲の美しさを十分に引き出しています。
録音が優秀です。


◯インバル指揮チェコ・フィル(2011)EXTON
2枚組ハイブリッドSACD(SACDステレオ、CD)

第1楽章;22:43
第2楽章;15:24
第3楽章;11:19
第4楽章;14:00
第5楽章;17:15
計80:49
(参考:フランクフルト放送交響楽団盤は77:49、
2013年の東京都交響楽団盤は77:28)

たいていの演奏は第1、第5楽章が名演なのですが、
この演奏に限っては、第2〜4楽章が名演です。
暗くなく、濃密な時間が流れます。
録音が優秀です。
都響盤よりはこちらの方が好きです。


◯マゼール指揮フィルハーモニア管弦楽団(2011)SIGNUM CLASSCS
2枚組(7番、8番、9番のセット計6枚組)

第1楽章;26:22
第2楽章;16:07
第3楽章;10:39
第4楽章;14:30
第5楽章;20:02
計87:44
(参考:旧盤は85:27)

さすがにトータルではクレンペラー盤ほどは遅くないですが、
特に第1楽章のテンポの遅さ(というよりは、もたれ感)は異様でした。
バーンスタイン盤(DG)が「運動不足」なら、
このマゼール盤は、「動脈硬化」か「肥満」か・・・
ちょっとやり過ぎ感があります。
それでいて、曲の細部の美しさが目立っているかというと、
???という印象があります。


◯デュダメル指揮シモン・ボリバル交響楽団(2012)DG

第1楽章;22:12
第2楽章;16:14
第3楽章;09:30
第4楽章;13:00
第5楽章;17:55
計78:52

実に若々しく、健康的で颯爽とした演奏です。
特に第5楽章は、
陽光きらめくまばゆい海岸が目に浮かんできそうです。

今回の10盤中であえて順位をつけるとしたら・・・

1位:インバル新盤・チェコフィル
2位:ジンマン盤
3位:デュダメル盤
4位:アバド旧盤
5位:シャイー盤
6位:ギーレン盤
7位:アバド新盤
8位:ラトル盤
9位:バーンスタイン新盤
10位:マゼール新盤

1位、2位はSACDというフォーマットに助けられている面がありますが・・・
4位のアバド旧盤まではオススメです。

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