« カトリック新聞の見識を疑う〜ヘイトスピーチのような読者の「声」を載せる時代錯誤・・・ | トップページ | 映画「サガン -悲しみよ こんにちは-」(原題:Sagan)と、旧約聖書の「コヘレトの言葉」〜人生を満たすものとは? »

2013年9月23日 (月)

ベートーヴェン・ピアノ協奏曲第5番聴き比べ7種類

ベートーヴェンのピアノ協奏曲聴き比べシリーズ、第3回です。
今回はピアノ協奏曲第5番Op.73です。
(順番で行くと第3番ですが、好きな順とします。)

聴き比べ対象は、第1回(ピアノ協奏曲第1番Op.15)の時に挙げた6種類と、
ルービンシュタイン/バレンボイム/ロンドン・フィル(ルービンシュタイン盤)の、
計7種類です。
ルービンシュタイン盤は輸入版よりも下の国内盤CDの方が入手しやすいです。

ルービンシュタイン盤(Blu-spec CD2/24bit/192kHz Remastering)

まずは、それぞれの演奏時間を列記します。

・バックハウス盤(1959)
1;19.41
2;07.19
3;10.33

・クレンペラー盤(1967)
1;22.55
2;09.00
3;11.06

・ルービンシュタイン盤(1975)
1;22.49
2;09.28
3;11.10

・アラウ盤(1984)
1;21.01
2;08.28
3;11.06

・内田光子盤(1997)
1;20.59
2;08.21
3;10.33

・プレトニョフ盤(2006)
1;20.03
2;07.17
3;10.26

・バレンボイム盤(2007)
1;19.38
2;05.16
3;12.56

今回の順位をつけるとしたら・・・
1位:バレンボイム盤
2位:アラウ盤
3位:プレトニョフ盤
4位:内田光子盤
5位:ルービンシュタイン盤
6位:クレンペラー盤
7位:バックハウス盤

バレンボイム盤はこの中で断トツの1位といえます。
最も剛毅で硬派な演奏です。
ピアノ・オーケストラ共に雄弁で、
見事なまでにキラキラ輝いています。
映像を観るととてもパワフルです。
ピアノとオーケストラどちらもバランスがよく、
これぞ「皇帝」!という感じです。
なお、私はブルーレイ盤で視聴していますが、
CDも発売されています。
(せっかくなら、ブルーレイの方がいいと思いますが・・・)
→最新決定盤ベートーヴェン・ベスト~ピアノ協奏曲全集


アラウ盤はCDとしてはベストといえます。
オーケストラの深みのある響きは、バレンボイム盤ほどの元気さこそないですが、
じっくりと味わうのにふさわしいものです。
演奏者を忘れて、曲そのものの美しさにひたすら浸ることができます。

プレトニョフ盤は反対に、演奏者が最も全面に出た演奏です。
往年の巨匠さながらにテンポ・ルバートの多用、
強弱の付け方など、今まで聴いたことのない響きが続出します。
一般的な演奏に飽きたら、一聴をおすすめします。
ただし、オーケストラの響きがあくまでピアニストのオマケ感が否めず、
少し物足りなさを感じてしまいます。

内田光子盤は以前の愛聴盤でした。
ザンデルリンクの包容力あふれる指揮が魅力です。
ただ「皇帝」は極めて内向的な内田光子の演奏スタイルに合わないのかもしれません。
ピアノのダイナミックさはあまり期待できないですが、
第2楽章の精神的沈滞とか、弱音の美しさは聴きものです。

ルービンシュタイン盤は、宇野センセイが以前から激賞している盤ですが、
今回改めて聴き比べても、やっぱり真価がわかりませんでした。
録音のせいなのか、
他の録音と調そのものがなんとなく違ってるようにさえ思えます。
バレンボイムが指揮者として、
巨匠ルービンシュタインをしっかりサポートしているのは評価できます。

第1番、第2番で絶賛したクレンペラー盤ですが、
第5番では、クレンペラーの雄大な指揮に対して、
若きバレンボイムのピアノが対抗できていないマイナスが露見していました。
バレンボイムのピアノを聴くよりは、クレンペラーの指揮を聴く盤といえます。

バックハウス盤は、ピアノ、オーケストラどちらも薄い響きなのが残念です。

その他としては、今手元にないですが、
グレン・グールドが指揮者として
ストコフスキーをわざわざ指名して録音したCDは、
そのゆったりとしたテンポ、
ピアノもオーケストラの楽器の一部と化してしまった感じ、
従来の「皇帝」の演奏を覆すような演奏になっています。

グールド盤(輸入盤)

この曲を初めて聴いたのはアシュケナージ/メータ/VPOの演奏によります。
(高校生の時にはよく聴いていましたが・・・これも今手元にありません。)
ロマンティックで甘口なベートーヴェンがお好みなら、こちらもオススメです。

ピアノ協奏曲全集(アシュケナージ/メータ/VPO)

« カトリック新聞の見識を疑う〜ヘイトスピーチのような読者の「声」を載せる時代錯誤・・・ | トップページ | 映画「サガン -悲しみよ こんにちは-」(原題:Sagan)と、旧約聖書の「コヘレトの言葉」〜人生を満たすものとは? »

文化・芸術」カテゴリの記事

音楽」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

2017年4月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30            

にほんブログ村

  • にほんブログ村
無料ブログはココログ