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2012年11月12日 (月)

ショパンのピアノ協奏曲第2番聴き比べ~バレンボイム、カーチャ・ブニアティシヴィリ、ツィメルマン

先日(2012年11月10日)早朝、BSスカパー!(241ch)の無料放送時間帯に、
ダニエル・バレンボイムのピアノ独奏による、
ショパンのピアノ協奏曲第2番、第1番他の放映がありました。

曲目は以下の通りです。
(DVD、Blu-ray版と同じプログラム)
HMVから転載

・ハイドン:交響曲第44番ホ短調 Hob.I:44『悲しみ』
・ショパン:ピアノ協奏曲第2番ヘ短調 Op.21
・ショパン:ピアノ協奏曲第1番ホ短調 Op.11
・ショパン:華麗なるワルツ イ短調 Op.34-2

ダニエル・バレンボイム(ピアノ)
シュターツカペレ・ベルリン
アンドリス・ネルソンス(指揮)

収録時期:2010年
収録場所:エッセン、フィルハーモニー(ライヴ)

今回取り上げるショパンのピアノ協奏曲第2番の評は後回しすることにしますが、
それ以外の曲目についてコメントを・・・
アンドリス・ネルソンスという指揮者、今回初耳でした。
現在はバーミンガム市交響楽団の首席指揮者・音楽監督を務め、
ベルリン・フィルやウィーン・フィルへの客演もあるそうです。
まだ30代の若手ですが、実力はなかなかなものではないでしょうか?
地味なハイドンの交響曲の指揮ぶりや、
バレンボイムがソロのショパンのピアノ協奏曲での指揮はその優秀さを十分に窺わせました。
ソリストを十分に引き立てながら、しっかりとオケの手綱を握ってドライブしていました。
今後の活躍が期待できそうです。

(近々、ショスタコーヴィチの交響曲第7番「レニングラード」のCDをリリースするそうです。)
ショスタコーヴィチ : 交響曲 第7番 ハ長調 op.60 「レニングラード」 (Shostakovich : Symphony No. 7 ''Leningrad'' / Andris Nelsons, City of Birmingham Symphony Orchestra)

さて、今回聴き比べで取り上げるのは、
ショパンのピアノ協奏曲第2番です。
実は、近年までそんなに好きな曲ではありませんでした。
どちらかといえば、ピアノ協奏曲第1番の方が好きでした。
それも、ツィメルマンの弾き振りによる超名盤があったからこそ、
ようやくその音楽的価値に気付いたものでした。
とはいえ、わざわざ他のCDを買ってまで聴いてみたい曲ではありませんでした。

しかし最近、カーチャ・ブニアティシヴィリによるショパンのCDを買い、
ショパンのピアノ協奏曲第2番が含まれていたのと、
今回のバレンボイムの演奏を聴き、
聴き比べの記事を書くことにしました。

まず、バレンボイムの演奏から。
バレンボイムは今では指揮者としての方が有名ですね。
映像で観ると、指揮者が二人いるかのような感じです。
バレンボイムのピアノは、ショパン向きというよりも、
ベートーヴェンやブラームス向きです。
鮮やかでピアニスティックなショパンを求めるなら、
この演奏には失望するかもしれません。
しかし、ピアノだけに専念したピアニストの演奏とは一味も二味も違うからこそ、
この演奏は存在意義があります。
たとえていえば、一般的なピアニストによる演奏をソプラノの美声とすれば、
バレンボイムは少々ダミ声か、あるいはアルトの深々とした声のようです。
(もっといえば、「演歌」的とさえいえます・・・)
派手さはなくとも、しみじみと落ち着いて聴けるよさがあると思いました。
オーケストラも立派で、オーケストレーションの薄さをあまり感じさせません。

今回放送されたコンサートは、Blu-ray、DVDが出ています。
また、ショパンのピアノ協奏曲だけを収録したCDも出ています。

DVD国内盤

Blu-ray国内盤

CD国内盤

Warsaw Recital: Daniel Barenboim Plays Chopin [DVD]

Chopin Piano Concertos [Blu-ray]

CD輸入盤

※国内盤CDの方が安いです・・・

カーチャ・ブニアティシヴィリのCDでの、
ピアノ協奏曲第2番は、実に若々しい、青春のショパンそのものといえます。
パーヴォ・ヤルヴィの指揮も好サポートです!

輸入盤

国内盤

さて、本命である、ツィメルマンのCDに移りましょう。
今回改めて聴き直してみますと、
さすがにピアノパートはバレンボイム、ブニアティシヴィリよりも聴きごたえがあります!
しかし、オーケストラは、バレンボイム盤、ブニアティシヴィリ盤の方が上かもしれません。
(それでも、このCDが現れなければ、
ショパンのピアノ協奏曲のオーケストラ・パートは所詮添え物、響きが薄い・・・という、
悪評をぬぐうことができなかったのですから、画期的な演奏といえましょう!
私はこのCDを聴いて、初めてショパンのピアノ協奏曲の価値に気付きましたし、
ツィメルマンのピアノが大好きになりました。)
2枚組のCDで特筆に値するのは、どうやらショパンのピアノ協奏曲第1番の方です。
(第1番冒頭のところは他のCDとまったく違う、
時代錯誤とさえいえるほどの濃厚なロマンティックさを感じます。
アルゲリッチ&デュトワの素晴らしい演奏でさえも、
この演奏の前ではかすんでしまうほどでした・・・)
総合点としては、このCDのすばらしさは当分揺るぐことはないでしょう。

国内盤

輸入盤

(参考)
ショパン:ピアノ協奏曲第1番&第2番(アルゲリッチ&デュトワ、新盤)

※ツィメルマンのCDさえなければ、名盤ものだと思いますが・・・

ちなみに・・・
バレンボイム盤、ブニアティシヴィリ盤、ツィメルマン盤それぞれの演奏時間を記載します。

バレンボイム盤(楽天ブックスから転載)
第1楽章 14:16
第2楽章 8:59
第3楽章 9:05

ブニアティシヴィリ盤
第1楽章 13:09
第2楽章 8:54
第3楽章 7:33

ツィメルマン盤
第1楽章 15:36
第2楽章 11:06
第3楽章 9:06

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