« グリモーは好きだけど、曲がねぇ・・・~NHKBSプレミアム・クラシック倶楽部 -エレーヌ・グリモー ピアノ・リサイタル-(2012年1月16日放送) | トップページ | 「プリンストン発 新潮流アメリカ」(冷泉彰彦さんのブログ)の、日本の教育についての記事2つ(2012年1月) »

2012年1月17日 (火)

なかなか全貌をつかめないマーラーの「一千人の交響曲」~NHKEテレ・N響アワー「マーラー 一千人の交響曲」(2012年1月15日放送)

マーラーの交響曲第8番、通称「一千人(千人)の交響曲」。
高校生の時、初めてこの曲の存在を知った時は、聴く前からワクワクしていました。
どんな響きがするのだろうか・・・
マーラー自身が「大宇宙が響き始める様子」などと書き記しているほどですから、
期待しないわけにはいきませんでした。
しかし・・・
確かに、第1部冒頭の響きはものすごいです。
映像で見ると圧倒されそうです。
ただ、録音バランスが非常に難しい曲なので、
オーケストラの音と合唱の音、どちらかがぼやけてしまうか、
音の団子状態が続くような、もどかしいものばかりといえます。
また、冒頭の響きのような壮麗さはずっと維持されるものではなく、
室内楽みたいな響きもしばしば出てきますし、
何よりも第2部があまりに長くて退屈です。
(最後の部分だけは感動しますが・・・)
なかなか全貌がつかめない曲といえます。

Veni, creator spiritus,
来たれ、創造主たる聖霊よ

荘厳・華麗な響きで聖霊に呼びかけるこの冒頭部分は、
とても好きです。
私にとってのマーラーの「千人の交響曲」は、
いつもこの冒頭部分で終ってしまうのですが・・・
(あとは退屈・・・)

初めて買ったこの曲のCDは、インバル指揮フランクフルト放送響のものでした。
今も現役盤ですね。
録音はかなりクリアですが、迫力不足のように思えました。

その後、バーンスタイン指揮ウィーン・フィルのCDも手に入れました。
こちらは熱演ですが、録音はイマイチ・・・

さて、今回のN響アワーでは、シャルル・デュトワの指揮による、
昨年12月の演奏の一部を放送していました。
第1部と、第2部の最終部のみでした。
一番オイシイところですね。
マーラーの8番を演奏するのは、一大イベント、というよりは「一大事件」のようですね。
N響の長い歴史においても、昨年の演奏は3回目とのこと。
総勢約500人の演奏でした。
マーラーとデュトワ、というイメージがあまり結びつかない気がしましたが、
名指揮者による演奏だから、期待しました。

この演奏、実演で聴いたらさぞすばらしかったのかな、と想像できましたが、
録音で大いに損しているのでは、と思いました。
巨大な響きをとらえ切れていない印象を受けました。

番組を観終わってから、「口直し」に、バーンスタインの演奏を聴き直してみましたが、
やはり迫力不足のように思えました。
この記事を書く前に、
マーラーの交響曲第8番の名演奏といわれる盤の試聴をいくつかしてみました。
バーンスタイン、ショルティ、ブーレーズ、ラトル、インバル(旧盤)・・・
冒頭部分だけをとるなら、インバルの旧盤とブーレーズのがよかったです。
しかし迫力不足な気はぬぐえませんでした・・・

ブーレーズ盤

試聴はできませんでしたが、録音で評判がいいのは、
インバルの新盤、都響の演奏です。
機会があれば聴いてみたいかも・・・

この作品、音だけで聴くよりも、視覚効果に訴えた方がいいのかもしれません。
バーンスタインやテンシュテットのDVDが出ていますよ。
(字幕を見ながら聴いた方が断然わかりやすいです。)

※2012年2月5日追記
2月5日のNHKBSプレミアム「特選オーケストラ・ライブ」の
N響コンサート - 第1715回定期公演 -で、
全曲が放映されていました。

« グリモーは好きだけど、曲がねぇ・・・~NHKBSプレミアム・クラシック倶楽部 -エレーヌ・グリモー ピアノ・リサイタル-(2012年1月16日放送) | トップページ | 「プリンストン発 新潮流アメリカ」(冷泉彰彦さんのブログ)の、日本の教育についての記事2つ(2012年1月) »

NHK」カテゴリの記事

文化・芸術」カテゴリの記事

映画・テレビ」カテゴリの記事

音楽」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

2017年11月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30    

にほんブログ村

  • にほんブログ村
無料ブログはココログ