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2011年8月31日 (水)

書評:佐渡裕著『僕はいかにして指揮者になったのか』(新潮文庫)&『僕が大人になったら』(PHP文庫)

指揮者・佐渡裕さんの自伝『僕はいかにして指揮者になったのか』(新潮文庫)を、
最近ようやく読みました。
あまりに面白く、読んでいて元気が出るような本だったので、
今年の7月末以来、既に3回も読みました。

僕はいかにして指揮者になったのか (新潮文庫)

指揮者としての正式な教育を受けていない、自称「音楽界の雑草」が、
いかにして巨匠バーンスタインや小澤征爾氏に見いだされるようになったのか、
稀有な記録といえます。

読んでいて、『のだめカンタービレ』の千秋真一の正体は、
実は佐渡裕さんなのでは、と少し思ってしまったほどでした。
ブザンソン国際指揮者コンクールのところ(第4章)などは、
『のだめ』10巻・11巻の指揮者コンクールの話の元ネタなのかな、と思いました。

のだめカンタービレ(10) (講談社コミックスKiss (505巻))

のだめカンタービレ(11) (講談社コミックスKiss (523巻))

『のだめ』と関係あるかないかに関わらず、
佐渡裕さんの自伝は、随所に面白さがあります。
たとえば、巨匠バーンスタインが、なんと京都弁で話している・・・
(もちろん、バーンスタインが京都弁を実際に話していた、ということではなく、
佐渡さんの中で、バーンスタインが語った言葉が血肉となって、
京都弁として表現したくなった、ということなのでしょう。)
また、佐渡さん自身の語り口も、まるで居酒屋で肩寄せながら、
ざっくばらんに話しているような錯覚さえ抱かせます。

表現上の面白さもありますが、やはり魅力的なのは、
佐渡さんの夢を実現させていく力、情熱です。
ついつい、引き込まれてしまいます。

今回紹介するもう1冊、『僕が大人になったら』(PHP文庫)も魅力的な本です。
(タイトルと本文はあまり関係がないような気もしますが・・・)
僕はいかにして指揮者になったのか』のその後、
世界を渡り歩いてキャリアを積む30代の時の佐渡さんが、
雑誌に連載していたエッセイを集めたものです。
この本は、最近(8月)、地下鉄の中でよく読んでいます。
どこから読んでもOKです。
順番に読んでもいいし、適当なところから読んでもいいし・・・
文字から、あふれる喜びと音楽性がにじみ出てきます。

僕が大人になったら (PHP文庫)

佐渡さんの本で上記2冊のうちどちらか1冊だけ、というなら、
迷わず『僕はいかにして指揮者になったのか』を選びます。

佐渡裕さんが今年の5月にベルリン・フィルを指揮した演奏会のことについては、
既に記事を書いていますので、よろしければお読みください。

指揮者という仕事~NHKBSプレミアム・ハイビジョン特集
「情熱のタクト~指揮者・佐渡裕 ベルリンフィルへの挑戦~」(2011年6月11日放送)

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