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2010年12月23日 (木)

読売新聞北海道版・「道産子の学力向上へ―教育座談会」を読んで

12月22日の読売新聞北海道版で、
「道産子の学力向上へ―教育座談会」という記事がありました。
2面にわたる、読み応えのあるものでした。
読売新聞のWEB版で掲載があります。
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/hokkaido/feature/hokkaido1263447647981_02/news/20101222-OYT8T00339.htm

今回は、この記事の中で、特に注目したところを引用し、コメントしてみます。
4人の中でやはり浮いているのは、北教組の委員長・林氏です。
4人の発言で、特に注目していただきたいところには、下線をつけています。
(引用は記事全体ではありません。記事全体は上記リンク先でどうぞ。)

座談会の参加者は以下のとおりです。

(参加者)
【牧口 秀徳氏】 前札幌市立新光小学校長
【高橋 教一氏】 北海道教育委員会教育長
【林   秀彦氏】 北海道教職員組合 中央執行委員長
【村山 紀昭氏】 前北海道教育大学長

――2007年に復活した北海道の全国学力テストは4年連続で不振。この現状をどう見るか。

 〈高橋〉 結果を厳しく受け止めている。単に点数や全国順位が低いのではなく、漢字の書き取りや四則計算の正答率が低いなど、基礎学力が身についていない。放課後の補習、長期休業期間の学習サポートをする学校は増えているが、全国に比べて十分でない。学力テストの結果には、子どもの学習習慣や生活習慣も密接に関係している。テレビを見たりゲームをしたりする時間が長く、1時間以上家庭学習をする子どもが少ないなどの問題が北海道にはある。子どもたちが将来どんな仕事に就こうとも、グローバル化の流れに無縁ではない。それに対応できる人材を育てていかなければならない。

〈林〉 北海道の子どもが学びの面で多くの課題を持っているのは事実だが、学力テストだけを他の都府県と比較して「不振続き」とする議論は生産的ではない。都府県との比較は、学校現場の点数競争をあおる恐れがあり、自己肯定感を持てない子どもを生み、全体の学力低下を招く心配もある。最も危惧するのは、学校がテスト対策の授業に傾くことだ。テストの点数より、学びの質を問うことが大切ではないか。学びの力を一律の尺度で評価する危うさがある。

――学力向上のために学校や教員はどうすべきか。

〈高橋〉 学校全体として学力向上の目標と重点とすべき指導の共通認識を持つことが必要だ。個々の教員の優れた指導を参考に、個人でなく学校全体として取り組む。家庭や地域の支援も必要だ。ただ家庭や地域も教育力の低下が指摘され、効果的にアプローチしていく必要がある。

〈林〉 学校は共同体という点では、教育長に同意する。その上で、まず少人数学級の実現が第一だ。教員の目が届くだけでなく、子ども同士の学びあいを容易にする。次に教職員の多忙を解消すること。教員の病気休職者の7割以上が心の病という実態は深刻だ。子どもたちとじっくり向き合える時間と環境を作るべきだ。どの学校も真剣に取り組んでいるのに、学力調査の結果だけで学力ととらえるのは間違いではないか。学力テストに課題があっても不登校はゼロ、という学校を評価していい。

〈村山〉 確かに先生はがんばっているが、「不登校はゼロ」ということをもってよしとすべきか。学校は「学んで社会的に自立する」ためのものだ。そのための土台になるのが、小中学校の基礎的な知識や学びの姿勢、習慣だ。これが弱いことが、北海道の子どもの生きる意欲、たくましさが落ちていることにつながっている。学力をつけるという基本的な目標が明確でない学校があるのは気になる。いじめや不登校をなくすことも大事だし、教員の勤務条件の改善や組合活動も大事だが、そういう先生が家庭を含めて子どもの学習の面倒をみる一番教育熱心な先生であってほしい。

〈牧口〉 学級は「20坪の密室」だ。意欲的な教員は自分の授業を公開し批評されることをためらわないが、公開に消極的で向上心に欠ける教師もいる。学力の二極化が言われるが、教師格差、教室格差と呼ぶべき、教師の二極化が起きている。校長は優れた指導技術や指導方法の共有化に努めるなど、教員の指導力を底上げする校内体制を強いリーダーシップで作ることが大事だ。子どもの学力状況から見た課題を正確につかみ、習熟度別授業など組織としての体制を作る。学校管理職の資質は学校の質や学校差を左右する。

 ――習熟度別授業の実施率が北海道は低い。

 〈高橋〉 大事なのは、子どもの学力に応じたきめ細かな指導だ。習熟度別授業は子どもの自尊心を傷つけるという拒否感が強かったが、全国的には優れた事例が蓄積され、効果が実証されている。子ども一人一人の理解度を考えない授業で教えたことにするのは、子どもがかわいそうだ。各学年で基礎となる学力を身につけさせてから進級させるのが学校の使命で、習熟度別授業が有効な手法なら、導入を検討すべきだ。実際にあった話だが、14÷7ができない中学生がいて、よく聞いてみたら、6の段以上の九九ができなかった。かけ算は小2、割り算は小3だが、それができないまま学年が進行し中学校へ行く。それではいけない。

〈牧口〉 習熟度別授業で差別教育が起きたという例は耳にしたことがない。学力の二極化が進み、四則計算ができない子どもがいる問題をこれ以上放置できない。教員が組合と保護者との間の板挟みになり、苦しんでいる現状を見てきた。北教組が習熟度別授業に反対する方針は見直すべきだ。

 〈林〉 学校5日制については、子どもを地域に返し、地域の教育力を高めるという当初の理念を大切にすべきだ。習熟度別授業が子どもたちの学ぶ力を底上げするのか疑問であり、検証が必要。教育先進国とされるフィンランドは、少人数学級や子どもの学びあいを大切にし、必ずしも習熟度別授業を取っていない。基礎基本を定着させる練習も否定しないが、「わかる、できる、使える」の学習過程を大切にしようと言っている。ただ暗記させて「わかる」を飛ばすのは問題だ。

――学力テストが今年から悉皆(しっかい)調査(全校調査)から抽出調査に切り替わったが、希望参加した学校が多かった。

 〈牧口〉 抽出調査でも北海道の教育状況は統計的に把握できるが、各学校の学習状況の把握、学校ごとの努力の経年評価がしにくくなった。札幌市が希望参加を見送ったのは残念だ。学校ごとに学力を測り、課題をはっきりさせるには、悉皆調査が欠かせない。行政のきめ細かな対応にも役立つ。何よりも結果的に子どもの利益につながる。読売調査でも道民の7割が悉皆調査を支持している。

 〈林〉 端的に言えば、学力テストは中止すべきだ。北海道で札幌以外の全校が参加したのは、突出した数字だと思う。希望した学校は、なぜ希望したのか。子どもの学びや育ちにどう活用されるのか。検証と説明責任を果たしてほしい。

 〈高橋〉 学習指導要領で目指す学力が、どの程度身についたかを全国調査で測ることが、なぜ悪いのかよくわからない。いたずらに点数や順位を争うべきではないが、教えっぱなし、学びっぱなしではだめ。どの程度身についているかを子どもや学校の絶対値として測り、全道・全国の相対値を見ながら、絶対値を高めていく努力をすることは、子どもたちにプラスになる。そういう意味で私は悉皆調査にすべきと思っている。

 〈村山〉 全国テストで学力の到達点を測ることは、国際的にも否定されていない。個々の学校の状況がつかめないのは非常に問題があり、悉皆でやるべきだ。ただ、現場の忙しさを考えれば、数年に1回でもいいと思う。大事なのは結果を教育に生かすこと。北海道の学力は、問題が多すぎる。教員、行政、地域、大学がそこに共通の認識を持ち、議論を始めるべきだ。


この記事の抜粋は、既に読売新聞北海道版に掲載されています。
(以前、記事を書いています。よろしければ御覧ください。)
http://francesco-clara.cocolog-nifty.com/blog/2010/12/post-eecd.html

今回、座談会の詳細をじっくり新聞で読んでみると、
改めて、北教組の考え方の問題点がわかりました。

北教組側の主張は、
・学力テストは中止すべき。
・学力テストに問題があっても、不登校0ならそれで評価されるべき。
・習熟度別授業は必要ない。
(あと、いろいろありますが、省略します。)

北教組の林氏の発言の中に、
学力テストに課題があっても不登校はゼロ、という学校を評価していい。」というのがあります。
私はこれを読んで、童謡の「めだかの学校」を思い出しました。
めだかの学校は・・・みんなでおゆうぎしているよ。
学力なんかたいしたことないよ、学校は楽しければいいんだ・・・
学校が、勉強なんかせず、保育園や児童会館みたいに遊んでいるだけなら、
もしかすると、不登校なんか起きないかもしれません。
しかし、それでは学校とはいえませんね。

また、「不登校0」というもっともらしい主張、よく考えてみましょう。
北教組は、数年前の滝川いじめ自殺を発端にした、
連鎖的ないじめ自殺問題が社会問題になった時でさえ、
「いじめ調査に協力するな」と組合員に指示するような団体です。
いじめや不登校に目を背けているだけかもしれません。
(個々の良心的な教師は多いのかもしれませんが・・・)

読売新聞の調査によると、
「北海道の教職員の労働組合が熱心に取り組んでいると思うこと」
という質問に対して、
50%の道民は、「待遇や権利の主張」と回答した、とのことです。
下のグラフを御覧ください。(座談会記事から転載)

201012223721501n

私腹を肥やす悪徳政治家みたいなイメージですね・・・

北教組内の良心的な先生が、この記事を読んで、
早く目を覚ましてほしいな、と思わずにはいられません。

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コメント

ZAPPERさん、コメントありがとうございます。親の信頼・期待を見事に裏切り続けている、教育をダメにする、自分たちの権利(違法なものも含めて)ばかりふりかざし、義務を果たさない・・・北教組は早く解散してほしい。そう願わずにはいられません。

北教組トップのコメントは、終始一貫・徹頭徹尾、「世間一般の常識」から大きく乖離しています。思うに、保護者・生徒から信頼を勝ち得ることができず、自己の存在価値を見出せるのはそこしかないのでしょうね。可哀想な人たちです…

この記事へのコメントは終了しました。

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