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2010年9月 4日 (土)

書評:平野耕一著『希望とは何ですか』(いのちのことば社)

それゆえ、信仰と、希望と、愛、この三つは、いつまでも残る。
その中で最も大いなるものは、愛である。

(新約聖書 コリントの信徒への手紙Ⅰ13:13新共同訳)
希望はわたしたちを欺くことはありません。
わたしたちに与えられた聖霊によって、神の愛がわたしたちの心に注がれているからです。

(新約聖書 ローマの信徒への手紙5:5新共同訳)

「信仰、希望、愛」は、神に対する徳(対神徳)と呼ばれます。
信仰と愛については、あまたの本が書かれています。
しかし、希望はどうでしょう?
意外にも、希望についての本はあまり見たことがありません。
プロテスタントでは、アンドリュー・マーレーの『神を待ち望め』(いのちのことば社)、
カトリックでは、前教皇ヨハネ・パウロ二世の『希望の扉を開く』などといった本はありますが、
後者は希望そのものについての本ではありませんし・・・

今回紹介する平野耕一牧師による『希望とは何ですか』のテーマは、
ズバリ「希望」です。
著者はこの本の「はじめに」で、村上龍氏の小説『希望の国のエクソダス』の
有名なセリフ「この国には何でもある。本当にいろいろなものがあります。
だが、希望だけがない。
」を引用し、
ついで、東京大学社会科学研究所が世界初の総合学問として2005年に発足させた
「希望学」について触れ、本を書くきっかけについて述べています。
(本書P.3~7から抜粋)

著者が分析する聖書的な「希望」の本質については、ぜひお読みください。
薄くてわかりやすい本なので、あっという間に読み終えることができるでしょう。

「希望」の聖書的根拠については、だいたいわかりますが、
「信仰」と「愛」に比べると、どうしても、存在感が乏しい感じは否めませんでした。
著者の力量というよりは、テーマそのものの問題なのでしょうね。

印象に残ったのは、P.57から始まる「5.主なる神と希望」という章です。
神様ご自身が、希望そのものだという発見がありました。
神様の本質の一つが、希望なのです。
聖書に示された創造主なるお方は、決定論者、運命論者ではないのです。
すべてのことは決まっているともいえるし、決まっていないともいえるのです。

ところで、最近世界中が注目しているニュースの一つとしては、
チリで起きた落盤事故ですね。
地下700メートルのところに閉じ込められた人々を救おうと、
あらゆる方法が検討され、実行に移されつつあります。
(どうか、全員救助されますように・・・)
ここで大事なのは、やはり「希望」ですね。
「助かる、助けられる」という希望を油として、
命の火を灯し続ける必要があります。
「もう助からない、ダメだ・・・」と助けられる側、助ける側どちらかが諦めたら、
そこで希望はなくなります。
私たちの生活においても、もしかすると、
救いようのない深い穴に生き埋めにされているような体験をするかもしれません。
しかし、そこでこそ、希望をもって神様の救いと光を待ち続ける必要があるのです。

幾日もの間、太陽も星も見えず、暴風が激しく吹きすさぶので、
ついに助かる望みは全く消えうせようとしていた。

(新約聖書 使徒言行録20:20新共同訳)
深い淵の底から、主よ、あなたを呼びます。
(旧約聖書 詩編130:1新共同訳)
しかし、そんな時でも確かな希望を抱く人なら、
ですから、皆さん、元気を出しなさい。
わたしは神を信じています。わたしに告げられたことは、
そのとおりになります。
」(新約聖書 使徒言行録20:25新共同訳)といえるでしょう。
私たちも、希望をもたらす人、希望にあふれた人になりたいものですね。
希望の源である神が、
信仰によって得られるあらゆると喜びと平和であなたがたを満たし、
聖霊の力によって希望に満ちあふれさせてくださるように。

(新約聖書 ローマの信徒への手紙15:13新共同訳)
アーメン!

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