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2010年9月23日 (木)

DVD「アポカリプス~黙示録~」

この書物の預言の言葉を、秘密にしておいてはいけない。
時が迫っているからである。

(新約聖書 ヨハネの黙示録22:10新共同訳)

先日、妻と一緒にレンタルビデオ店へ行くと、
「アポカリプス~黙示録~」というレンタルDVDがありました。
「アポカリプス」とは、ギリシア語で「黙示」という意味で、
普通はこれだけで「ヨハネの黙示録」を指します。

この種の作品は、キリスト教書店で購入しないと見ることができないものですが、
珍しくも、フツーのレンタルビデオ店にあったのです。
(キリスト教書店という狭いところを相手にせず、広く一般を相手に、
こういう作品を提供してほしいものです。)

「アポカリプス~黙示録~」は、
イタリアのRAI(イタリアの国営放送。日本でいえばNHK)が制作した、
おそらくテレビドラマでしょう。

映画「2012」のような天変地異満載の刺激に満ちた映像を期待するなら、
がっかりすると思います。
陰謀論のたぐいが好きな人にとってもそうでしょう。
(私はそれらは嫌いですが・・・)
しかし、きちんと聖書、特にヨハネ黙示録を読み解きたいと願う人にとっては、
大いに参考になると思います。

この作品について触れる前に・・・
ところで、教会の伝承によれば、
「ヨハネによる福音書」、「ヨハネの手紙Ⅰ」、「ヨハネの手紙Ⅱ」、「ヨハネの手紙Ⅲ」
そして「ヨハネの黙示録」の5つの文書は、使徒ヨハネが書いたとされています。
しかし、今日では、使徒ヨハネが「ヨハネによる福音書」と「ヨハネの手紙Ⅰ」を、
長老ヨハネ(使徒ヨハネとは別人で、詳細は不明)が、「ヨハネの手紙Ⅱ・Ⅲ」を、
さらに別人のヨハネが、「ヨハネの黙示録」を書いた、という説をとるのが基本のようです。
私は「ヨハネによる福音書」と「ヨハネの手紙Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ」を書いたヨハネと、
「ヨハネの黙示録」のヨハネは別なのでは、と考えています。
「互いに愛し合いなさい」が基調の文書と、
終わりの日の恐ろしい裁きを描いた文書では、あきらかに違うと思うからです。
(事実はどうかはわかりませんが・・・)

しかし、このドラマにおいては、教会の伝承のとおり、
それらすべてを書いたのは使徒ヨハネとなっています。
また、イタリアらしく、
カトリックに配慮した内容(ヨハネ19章と黙示録12章での聖母への言及)があります。
※ただし、黙示録12章の「女」は、聖書どおり(教会の象徴)にもとることができますし、
聖母マリアととることも可能な、両義的な映像表現となっていました。

パトモス島に流され、苦役についている使徒ヨハネ(島では偽名を使っている)の生き方と、
聖書には書かれていないサブストーリーをからみあわせ、
その中でヨハネ黙示録1章、4~8章、12章、19章、
21~22章についてできるかぎり映像化しています。
特に、7つの封印のところ(黙示録5~8章)は、CGを駆使して、
幻想的な光景を、現代(20、21世紀)の映像(飢餓に苦しむ子らなど)を交えて
見事に映像化しています。
(もちろん、ハリウッド超大作には及ばないですが・・・)
黙示録の内容を単にローマ帝国の崩壊で済まさず(リベラル派的解釈)、
現代にまで視点を拡げているのは評価できます。

また、キリストをあえて直接描いていないところや、
愛の使徒と呼ばれた使徒ヨハネの人柄を
さりげなく描いているところなどはすばらしいです。
今の日本なら、「イエスは主である」ということは別に命に危害が及ぶことがありませんが、
ヨハネ黙示録が書かれた頃は、狂気の皇帝によるキリスト者への徹底的な迫害があり、
そういう背景で、信仰を言い表すことの覚悟、というのも見る側に問うています。
苦しみの中での確かな希望とは何か、を考えるきっかけになるかもしれません。
ぜひ、レンタルビデオ店で探してみてください。

余談ですが、レンタルビデオ店で借りることのできる信仰的におすすめな作品としては、
「ローマ帝国に挑んだ男―パウロ―」があります。
こちらは、まあまあおすすめです。
(聖書の内容と違うところが結構ありますが・・・)

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